2017年3月23日 (木)

ジャン・イヴ・ティボーデ 1

ジャン・イヴ・ティボーデでブラームスとシューマン。
ブラームスのパガニーニの主題による変奏曲
シューマンのアラベスクと交響的練習曲(遺作変奏付)
1994年7月にロンドンのヘンリー・ウッド・ホールで収録。
練習曲のように技巧的な変奏曲と変奏曲形式の練習曲で
ありそうで意外になかったよい選曲だ。しかしブラームスも
パガニーニの主題を扱うとリストの超絶技巧を思わせて、
影響を受けたシューマンではなく、リストに近いのであり、
このパガニーニの主題による変奏曲は、どうも異色だと
私は思っているのだが、若い頃のブラームスは、こうした
方向性の作品をいくつか書いていた。思い浮かぶのは、
ピアノ・ソナタ 第2番など、まるでリストの作品のようで、
若い頃にリストの元を訪ねているそうだし、少なからず
憧れはあったのだろう。テーマとしては同類の音楽だが、
本来、近いところにいるはずのシューマンとブラームスで
ここではガラッと響きが変わるので、そこが面白さかと。
世界的にメジャーになった時期のティボーデの演奏で
絶好調に鮮やかながらも重厚な音楽を聞かせている。

CDR903

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2017年3月22日 (水)

ミヒャエル・ギーレン 17

ミヒャエル・ギーレン・エディション(第4集)から
シュトゥットガルト放送交響楽団の演奏で
ヨゼフ・スークのヴァイオリン独奏による
ドヴォルザークのヴァイオリン協奏曲 イ短調
1970年1月9日にシュトゥットガルトのリーダーハレ。
明解な響きの追及でしっかりとした造形が特長だが、
ヨゼフ・スークも力強いヴァイオリンを聞かせているし、
ギーレンだからといって特徴的なことがあるのではなく、
ドヴォルザークの感動的な音楽をたっぷり堪能できる。
この曲をはじめて聞いたときは地味に感じたものだが、
現在ではよく聞くようになって、理解が深まるほどに
ますます素晴らしく思えてくる。シンフォニックである。

SWR>>music CD-No.SWR19028CD

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2017年3月21日 (火)

第138回 柳家小満んの会

往きも帰りもひどい雨だった。濡れた。
県庁に年次報告書を出しに行って、
受付時間が16時30分までなので
出してから小満んの会まで時間があって、
伊勢佐木町の有隣堂で本を見ていた。
でもこういう雨の日は、関内から県庁も
県庁から伊勢佐木町も遠く感じられる。
結局、関内ホールに早く着いてしまって、
しばらくエントランスのチラシ置き場で
時間を潰していたのだが、告知があって、
11月13日から関内ホールが改修工事で
来年の9月末まで、休館になるらしい。
ちょうど師匠が到着されて、挨拶をして、
話してみたところ、もちろんご存知で
11月からは新しい会場に変わるようだ。

春風亭きいち:二人旅
柳家小満ん:和歌三神
柳家小満ん:鶯宿梅
柳家小満ん:味噌蔵

一席目は「和歌三神」だが、師匠がかなり昔にこの噺を
小満んの会で取り上げているのは何となく知っていたが、
やっと聞けた。旦那が権助を供に連れて、雪の向島に行く。
三人のお薦(こも)さんが雪見で狂歌を詠んでおり、粋な姿に
酒を差し入れるのだが、洒落た狂名を名乗っているあたり…
かつては地位のあった方に違いないと「和歌三神」と称えると
謙遜して「いいえ、馬鹿三人」と応えるオチ。雪景色も美しく、
そして登場する人みんなが洒落た振る舞い。権助は除いて。
二席目は「鶯宿梅」である。2010年3月に日本橋で聞いて、
そのときがネタ卸しだったのかもしれないけれど、それ以来、
小満ん師匠が所有している珍品でも一番好きな噺であり、
そのことを話したら「棚卸し」で演じてくれて、それが二度目、
今日も「面白くないからそれっきり…」とおっしゃっていたが、
面白くない…なんて、とんでもない!たいへん面白いのだ。
小満ん師匠ならではの小ネタ、洒落が盛りだくさんであり、
ファンにはたまらないものがある。仲入りで端唄の「春雨」が
会場に流れていたが、どうしてもその辺に馴染みがないので、
取っ付きにくいのかもしれないけれど、養子くさい若旦那は
愛すべき存在に親しみを感じるし、芸者さんとのやり取りで
お座敷風景などは、黒門町の文楽師匠の演じる噺の世界を
どこかイメージさせるところもあって、その辺で私にとっては
小満ん師匠の逸品になるのかも。今回もたくさん笑った。
そして仲入り後は「味噌蔵」だ。正月が過ぎて、冬から春へ
二月、三月の頃は「二番煎じ」と「味噌蔵」をよく聞くけれど、
考えてみると「味噌蔵」はかなりの久しぶり。やっぱり面白い。
しわいやの旦那が、風が強くて店が心配だと帰ることにして、
帰り道、ドジな定吉に小言を連発して、提灯を持たされたら
料理を詰めた重箱を忘れてきたと…旦那はさすがに切れて、
その勢いには圧倒されて、おかしくて仕方がない。番頭が
帳面をいいようにドガチャカする…と旦那はそれを聞いて、
番頭さんは生涯、給金から差っ引きますから!と傑作だ。
ということで、次回は5月23日(火)の第139回であり、
演目は「しびん」「三方一両損」「御神酒徳利」の三席だ。

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相鉄と京急 沿線の不思議と謎

県庁に書類を出しに行って、小満んの会まで
時間があったので、伊勢佐木町の有隣堂で
本を見ていたのだが、ついつい買ってしまう。

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「相鉄沿線の不思議と謎」
相鉄は地元なので、地域の歴史を知るには、
鉄道の発展を抜きに考えることはできなくて、
これは持っておかないと!読んでみよう。

20170321b

「京急沿線の不思議と謎」
昔から京急が大好きなので、欲しくなるのだが、
沿線の知識としては、品川から神奈川まで
京急の沿線というのは、まさに東海道なので
街道歩きが好きな私としては、持っておきたい。

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2017年3月20日 (月)

クラウディオ・アバド 30

クラウディオ・アバド指揮シカゴ交響楽団による
チャイコフスキーの交響曲全集を聞いている。
交響曲 第6番 ロ短調「悲愴」とスラブ行進曲
1986年11月10日にシカゴ・オーケストラホール。
アバドの「悲愴」は、速めのテンポで流れるようであり、
響きも渋めの色合いで、まさに引き締まっている。
鋭く緻密に音を追及していく辺り、指揮している姿が
目に浮かぶようで、アバドならではの仕上がりだ。
要所で畳み掛けるように音楽を加速させるけど、
あくまでも客観的に冷静なコントロールであって、
シカゴ交響楽団のシャープな音色も協調している。
この演奏も魅力的だけど、しかしこの「悲愴」こそ、
ベルリンフィルで後の録音を残してほしかった。
逆に1970年代のウィーンフィルとの録音もある。
スラブ行進曲はさらに荘厳な響きでまた感動的!

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2017年3月19日 (日)

3月19日の感想

徳光さんの「路線バスで寄り道の旅」の今日の放送、
新横浜から保土ヶ谷、伊勢佐木町への旅だったが、
保土ヶ谷でお昼ごはんという…東海道保土ヶ谷宿で
入った店がなんと「宿場そば 桑名屋」だったのだ。
木曜日に行ったばかり。母と横浜で用事があって、
横須賀線で一駅の保土ヶ谷に出て、食べてきた。
番組を見ていて、あまりに直近で知っている景色で
少々驚き。明治19年の創業だそうな。やはりだが、
初代が桑名の出身で桑名屋の屋号になったらしい。
この前は「あなご天せいろ」を食べたが、徳光さんの
「桜えびのかき揚げせいろ」もおいしそうだった。

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2017年3月18日 (土)

アルフレッド・ブレンデル 21

ブレンデルのシューベルトを1980年代の録音で
今日は、ピアノ・ソナタ 第21番 変ロ長調 D.960と
「さすらい人」幻想曲 ハ長調 D.760を聞いている。
1988年7月にノイマルクトのオーベル・プファルツで収録。
ブレンデルは明るい音色で穏やかに滑らかに歌わせて、
晩年のシューベルトに付きまとう死への恐怖や絶望感を
それほど感じさせない。一方で安息や悟りに近い境地を
瑞々しい透明感で表現して、何とも心に響く感動である。
さすらい人幻想曲も剛の表現だけでない、角が取れて、
柔の響きを適切に取り入れているところがさすがだ。
この1980年代のシリーズを収録順に聞き直してみたが、
当時、聞いていたより格段に素晴らしく思える。もちろん
演奏は変わらずにこちらの心境の変化だが、それだけ
歳をとったということか。ブレンデルのシューベルト録音は
名演として有名であり、これらも最高の評価が与えられて、
広く知られてきたが、やはり代わりは存在しないようだ。

PHILIPS 422 062-2

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2017年3月17日 (金)

ジャン・エフラム・バヴゼ 2

ジャン・エフラム・バヴゼのピアノでラヴェルの作品。
クープランの墓、前奏曲、グロテスクなセレナード、
ボロディン風に、シャブリエ風に、古風なメヌエット、
ハイドンの名によるメヌエット、優雅で感傷的なワルツ、
亡き王女のためのパヴァーヌを聞いている。
2003年1月にバート・アーロルゼンで収録されている。
後に管弦楽に編曲されている作品が選ばれているが、
そのイメージだとピアノの音域に収まっていないような
ついそんなことも考えてしまう豊かな可能性なのであり、
素直に楽しい音楽。そういう中でピアノだけでの演奏で
優雅で感傷的なワルツは、私の大好きな作品である。
亡き王女のためのパヴァーヌも深い余韻で感動的だ。

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2017年3月16日 (木)

ジャン・エフラム・バヴゼ 1

ジャン・エフラム・バヴゼのピアノでラヴェルを聞く。
今日は、夜のガスパール、水の戯れ、ソナチネ、鏡、
2003年1月にバート・アーロルゼンで収録されている。
非常に丁寧に模範的で、私はこういう演奏が好きだ。
超絶技巧も鮮やかに音楽の作りが明瞭に表現されて、
閃きとか瞬間の輝き、そして音の揺らぎといったものは、
それほど強調される演奏ではないのだが、この手堅さ、
端正な仕上がりは、よく知っている人には安心感である。
何かが加えられるのではない音楽のそのものの美しさ、
細やかな表情が自然な形で伝わってきて、素晴らしい。
とはいったものの14年前の録音で、現在のバヴゼなら
どんなラヴェルを聞かせるのだろう…って、考え出すと
その閃きとか輝きとか、色彩が増しているかもしれない。

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吾輩ハ猫デアル 217

「たらちね」で言葉が丁寧なお嫁さんに
「一旦、偕老同穴の契りを結びし上は…」
のような台詞があったと思うのだが、
「偕老同穴」とは、「ともに同じ墓に入る」から
「夫婦が仲むつまじく添い遂げること」という
意味だそうである。夏目漱石の手にかかると…

朝日新聞に連載中の「吾輩ハ猫デアル」

それだから偕老同穴とか号して、
死んでも一つ穴の狸に化ける。
野蛮なものさ。…

なんというふうに書かれてしまっている。

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