2013年3月 7日 (木)

カラヤンの1970年代 21

今週はカラヤン指揮ベルリンフィルによる
楽劇「トリスタンとイゾルデ」を聞いている。
今日は第3幕第1場の途中から最後の「愛の死」まで…
1971年12月2-4,6-10,13日と1972年1月10日に
ベルリンのイエス・キリスト教会で収録されている。
第3幕の後半で最後の部分を聞いているが、ひたすら感動!
深い傷を負って倒れているトリスタンの夢の中での高揚の場面、
イゾルデがトリスタンの臨終に駆けつける大音響の興奮など、
カラヤンの引き出す迫力の響きが圧倒的に素晴らしい。
それゆえに一方の静寂の精妙な音色が冴えてくる。
そしてその延長上に最後に到達する「愛の死」は究極だ。
カラヤンのこだわりに満ちて、頂点にある音楽とはこういうもの!

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2013年3月 6日 (水)

カラヤンの1970年代 20

今週はカラヤン指揮ベルリンフィルによる
楽劇「トリスタンとイゾルデ」を聞いている。
今日は第2幕第2場の後半から第3幕第1場の途中まで…
1971年12月2-4,6-10,13日と1972年1月10日に
ベルリンのイエス・キリスト教会で収録されている。
ここまで聞いてきて、カラヤンの「トリスタンとイゾルデ」は最高だ!
第2幕第2場の後半から第3場へ至る…ふたりの密会の場面に
マルケ王の一団が乗り込んでくるところ…この盛り上がりの迫力、
その緊張感は凄まじい。そして続くマルケ王のモノローグから
暗雲たち込める第3場の精妙なこと!なんて感動的なのだろう。
そして第3幕は、前奏曲からさらに彫りの深い響きである。
重傷のトリスタンは倒れ、付き添うクルヴェナールとともに
この上なく悲痛な音楽は、ひたすら心に響いてくる。
こういう場面の聞かせ方は、カラヤンは天下一品だ。
夢現のトリスタンであり、明暗が細かに移り変わる…
その辺の演出効果も絶大である。本当に素晴らしい!

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2013年3月 5日 (火)

カラヤンの1970年代 19

今週はカラヤン指揮ベルリンフィルによる
楽劇「トリスタンとイゾルデ」を聞いている。
今日は第1幕第5場と第2幕の前半で第2場の途中まで…
1971年12月2-4,6-10,13日と1972年1月10日に
ベルリンのイエス・キリスト教会で収録されている。
素晴らしい!カラヤンの指揮は圧倒的だ。ひたすら感動する。
第1幕の終わりで…愛の媚薬の力でトリスタンとイゾルデは結ばれ、
そしてこの第2幕第2場までが、全体でも最も高揚する場面であろう。
つまりは…今日はその盛り上がりの情景に接しているので興奮である。
第2幕の前奏曲から第1場…そして第2場での再会の場面まで
カラヤンは圧倒的な迫力で、その情熱を劇的に聞かせていくが、
続く有名な密会の場面で…愛の情景へと移ると…テンポを落として、
優しさに満ちた…その美しさといったら、なんと表現すればいいのか!
ここについては、カラヤンを越える演奏には決して出会えないであろう。
「トリスタンとイゾルデ」は、この十年後にクライバーの名演が存在し、
おそらくワグネリアンの間でもクライバーの演奏を取る人も多いのだろうが、
このカラヤンの演奏も忘れられない。1970年代では最上の演奏だと思う。

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2013年3月 4日 (月)

カラヤンの1970年代 18

今週はカラヤン指揮ベルリンフィルによる
楽劇「トリスタンとイゾルデ」を聞こうと思う。
今日は第1幕の前半部分で第4場まで…
1971年12月2-4,6-10,13日と1972年1月10日に
ベルリンのイエス・キリスト教会で収録されている。
配役がすごくて…この時期の最高の顔ぶれなのではないか!
ジョン・ヴィッカーズのトリスタン、ワルター・ベリーのクルヴェナール、
ヘルガ・デルネシュのイゾルデ、クリスタ・ルードヴィヒのブランゲーネ、
カール・リッダーブッシュのマルケ王、ベルント・ヴァイクルのメロート、
牧童と水夫は、なんとペーター・シュライアーが歌っているという。
1970年代のカラヤンならではの重厚な響きで音楽はうねるようであり、
粘りの強い歌わせ方で…どこを聞いても緊張感にあふれている。
ここでの第4場までというのは、互いに愛し合っている…
トリスタンとイゾルデであるが、想いを正直に伝えられずに
心はすれ違っている…抑制された心理描写であり、
カラヤンは実に精妙に緊迫した場面を描き出していく。

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2012年7月 5日 (木)

カラヤンの1970年代 17

カラヤン指揮ベルリンフィルによるシベリウスで
フィンランディア、トゥオネラの白鳥(1976年9月)、
エン・サガ、タピオラ(1976年12月28,29日)
カラヤンのシベリウスは荘厳にして、重厚な構え、
スケール雄大で…この重苦しい雰囲気は、
とても北欧の爽やかな空気とは無縁の仕上がりだが、
しかしこれがまた感動的なのであり、さすがである。
ベルリンフィルの音色は、まさにドイツ的な渋い響きで
北欧のオーケストラの透明感とはずいぶんと違う印象だけど
要所で研き抜かれた…これがカラヤンの華麗な表現ともいえる…
1970年代のカラヤン全盛期の演奏は、とにかく圧倒的だ。

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2011年5月12日 (木)

カラヤンの1970年代 16

今日はカラヤン指揮ベルリンフィルによる
1973年と1974年の演奏でウェーベルンの作品を中心に聞いている。
ウェーベルン:管弦楽のための6つの小品 作品6 (1973年3月3日)
R.シュトラウス:ホルン協奏曲 第2番 変ホ長調 (1973年3月8日)
ウェーベルン:弦楽合奏のための5つの楽章 作品5
(1973年11月19,20日、12月6日)
ここまではベルリンのイエス・キリスト教会での録音であり、
1974年に入るとベルリンのフィルハーモニーでの収録になるが
ウェーベルン:管弦楽のためのパッサカリア 作品1 (1974年2月11日)
ウェーベルン:交響曲 作品21 (1974年2月18日)
これらの録音の前後でシェーンベルクやベルクの録音もあり、
新ウィーン楽派作品集として発表されているが、
カラヤンとしては意外なレパートリーでありながら
非常に素晴らしく…この時期を代表する名演だと思う。
ベルリンフィルを精妙にコントロールして
その研き抜かれた響きは圧倒的であり、
とにかく緊張感のある音楽に感動する。

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「ヘルベルト・フォン・カラヤン」に関する記述はホームページにもございます
http://homepage3.nifty.com/tsukimura/

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2010年12月 3日 (金)

カラヤンの1970年代 15

カラヤン指揮ベルリンフィルによる
プッチーニの歌劇「ボエーム」から第3幕と第4幕。
1972年10月にベルリンのイエス・キリスト教会で収録。
「ボエーム」の後半である。悲しい別れとミミの死。
カラヤンの精妙な音作りが冴えわたり、感動的だ。
音だけで聞いているが、少しでも情景を思い浮かべると
涙なくしては聞けないという…素晴らしい作品である。
不治の病のためにミミがロドルフォに別れを告げる場面、
この第3幕の透明感といったら…何という美しさ。
季節は変わり、ミミの言葉の通り、春を迎えるが、
第4幕前半の明るい輝きは束の間の喜びなのであり、
ミミの死という悲劇的な展開。これほど心に響く作品はない。
仲間たちの計らいでミミとロドルフォはふたりになるが、
第4幕での二重唱、ここでのミレルラ・フレーニは絶品。
息絶えていくミミ…カラヤンの弱音の表現は究極的である。

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「ヘルベルト・フォン・カラヤン」に関する記述はホームページにもございます
http://homepage3.nifty.com/tsukimura/

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2010年12月 2日 (木)

カラヤンの1970年代 14

カラヤン指揮ベルリンフィルによる
プッチーニの歌劇「ボエーム」から第1幕と第2幕。
ミレルラ・フレーニのミミとルチアーノ・パヴァロッティのロドルフォ。
1972年10月にイエス・キリスト教会で収録の有名な名盤である。
ちょうど「ボエーム」の季節ということで…何とも魅力的なのだが、
でもカラヤンの音作りって、やはりかなりシンフォニックで重い。
ここでのベルリンフィルは素晴らしいのだが、ちょっと大袈裟で
ウィーンフィルだったなら…印象もずいぶん変わったのかもしれない。
それにしてもパヴァロッティの歌声!なんて素敵なのだろう。
心を和ませる…というか幸せな気持ちにしてくれる歌声。
今日は前半で…ミミとロドルフォの出会い、第2幕のお祭り騒ぎと
順風満帆に幸福の中、明るく楽しい場面が続き、
これがあってこそ、後半の悲しい物語が輝くのである。
明日は第3幕と第4幕を聞きたいと思う。

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「ヘルベルト・フォン・カラヤン」に関する記述はホームページにもございます
http://homepage3.nifty.com/tsukimura/

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2009年6月12日 (金)

カラヤンの1970年代 13

今日はモーツァルトの歌劇「フィガロの結婚」。
カラヤン指揮ウィーンフィルによる1978年4,5月の録音。
フィガロをヨセ・ファン・ダム、スザンナをイレナ・コトルバス、
そしてアルマヴァーヴァ伯爵をトム・クラウセ、
伯爵夫人をアンナ・トモワ・シントウ、
ケルビーノはフレデリカ・フォン・シュターデ、…
というふうに当時のベストの配役が集められているのだろうか。
音楽は楽しいし、歌手もいきいきと表情豊かに歌っていて、
しかしそこでカラヤンは、決して崩してしまうことはなく、
格調高さまで感じられる端正で引き締まった造形、
あくまでもスタイリッシュな姿勢を貫くのである。
堂々とした構えがそびえ立ち、威厳に満ちた響き、
ベームもカラヤンもこの時代の特長なのだろうか。

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2008年12月10日 (水)

カラヤンの1970年代 12

ザルツブルク・イースター音楽祭1973における
カラヤン指揮ベルリンフィルによる楽劇「ラインの黄金」
今日は後半で第3場と第4場。
BShiで放送されたものを録画して聞いている。
第3場が面白い!指環の魔術がすべて映像に。
アルベリヒが姿を消し、大蛇に化け、カエルに化け、
それをローゲとウォータンは捕えてしまう。
すべてはローゲの悪巧みで嫌味な知能犯。
ここでもペーター・シュライアーが最高だ。
しかし何となく仮面ライダー的コスチュームは気になる…
それに対して、アルベリヒの絶望的姿は印象的である。
指環に呪いをかけ、その迫真の演技を映像がとらえている。
最後のシーンだが、神々がワルハラ城へと向かっていくのだが、
ローゲが炎に姿を変え、不吉な笑みを浮かべそれを見送り、
ペーター・シュライアーの顔で幕を閉じるという、
カラヤンがシュライアーを買っていたのだな
というのは、この映像を見ていれば、よく伝わってくる。
やはり観ていると指環の残り三作品も残してほしかった。
でもわからないけれど、カラヤンは映像にするのなら
「ラインの黄金」を!という強い想いがあったのかもしれない。
どちらにしてもこだわりの結晶である。

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