カラヤンの1980年代 59
ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮ウィーン・フィルで
ニュー・イヤー・コンサート1987を聞いている。
ヨハン・シュトラウスII世の喜歌劇「こうもり」序曲、
ヨーゼフ・シュトラウスのワルツ「天体の音楽」
ヨハン・シュトラウスII世のアンネン・ポルカ
ヨーゼフ・シュトラウスのワルツ「うわごと」
ヨハン・シュトラウスII世のポルカ「観光列車」
ヨハンII世、ヨーゼフ共作のピツィカート・ポルカ
ヨハン・シュトラウスI世のアンネン・ポルカ
ヨハン・シュトラウスII世のポルカ「雷鳴と電光」
キャスリーン・バトルの独唱でワルツ「春の声」
ヨーゼフ・シュトラウスのポルカ「憂いもなく」
ヨハン・シュトラウスII世の「美しく青きドナウ」
ヨハン・シュトラウスI世のラデツキー行進曲
1987年1月1日にウィーン楽友協会大ホール。
久しぶりに聞いてみているが、音が鳴り出した瞬間、
1987年元日のこたつに入ってテレビで見た風景や
春になって、CDが発売されて、買ってきたことや
様々なことが浮かび上がってきて、音楽は記憶に
直結して、当時のあらゆることを鮮明に蘇らせて、
実に不思議なことである。当時の元日の中継は、
第1部の放送はなく、第2部からであったので、
カラヤンが姿を現し、最初に鳴り出した音楽も
まさにこの喜歌劇「こうもり」序曲であったのだ。
晩年のカラヤンであり、穏やかな音色になって、
ゆったりとした流れで、豊かな描き込みであり、
多少、重くなりがちなところをウィーン・フィルが、
細やかに美しい輝きで表現するのは絶妙だ。
このCDは、曲順を入れ替えて、編集されて、
当時はこうした形に一枚にまとめられるのが、
通例であったのだが、完全盤を出してほしい。
第1部の冒頭の喜歌劇「ジプシー男爵」序曲、
第2部も皇帝円舞曲や常動曲がカットされて、
常動曲の終わりにカラヤンの声も入っていたが、
それは聞きたいではないか。カラヤンの全集に
収録されていたようなのだけど、編集し直して、
ニュー・イヤー 1987の完全復活を切望する。
とにかく素晴らしい録音である。聞き直して、
それを確認したし、いつまでも守っていきたい。
DG F30G29006
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