« WDR交響楽団2003/2004 | トップページ | NDR交響楽団2003/2004 »

2005年8月 2日 (火)

バイエルン放送交響楽団2003/2004

2004年1月30日のマリス・ヤンソンス指揮の演奏会。
「オール・ベートーヴェン」プログラムである。
最初の「レオノーレ」序曲第3番から感動的であり、
そこでふと思い出したこと、それは、
20年ぐらい前のレコード批評で
ジェームズ・レヴァインのベートーヴェンについて、
「まるで全盛期のカール・ベームのようだ」
という言葉が印象に残っており、
ここでのヤンソンスのベートーヴェンも
なぜかそれがぴったりではないかと思ってしまったのである。
しかしヤンソンスについてよくいわれることは、
「現在で最もカラヤン的な響きを出せる存在」であり、
ヤンソンスはベームよりは、むしろカラヤンなのである。
しかしここでの見事なベートーヴェン、これはベームだ!

なぜそう感じたのか?
それは「レオノーレ」序曲第3番ということもあって、
名演を残しているカール・ベームの存在に重ね合わせたのかもしれない。
そしてこれは私にとってのひとつの基準なのかもしれないが、
「素晴らしいベートーヴェン、それはカール・ベームの演奏」
というのが、いつになってもあるのかもしれない。
それは人によって様々なことであろう。
カラヤンが最高という人、フルトヴェングラーでなくてはダメな人、
朝比奈隆を尊敬する人、ギュンター・ヴァント、クレンペラー、…。

この演奏会は、本当に素晴らしかったに違いない。
ピアノ協奏曲第4番をキーシンが弾き、
後半は交響曲第5番である。
古楽の発想から来る斬新な解釈が多い現在にあって、
ヤンソンスはここでも、ひたすらスタンダードに正道を突き進み、
それは不思議なぐらいにまともであり、
ビックリの仕掛けなど、どこにも必要ないのだが、
しかしそれでここまで人々の心をひきつけ、
熱い感動を与えられるのって、
それがまさにヤンソンスの存在であると
私には感じられるのである。
表面的な演奏スタイルでの共通点というよりは、
そこにこそ、カール・ベームの存在を
ヤンソンスに重ね合わせたのかもしれない。
本当に素晴らしい指揮者であり、
私の中では、現在最も評価が高く、
重要な指揮者のひとりである。

CDR153/154

|

« WDR交響楽団2003/2004 | トップページ | NDR交響楽団2003/2004 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/121598/5280879

この記事へのトラックバック一覧です: バイエルン放送交響楽団2003/2004:

« WDR交響楽団2003/2004 | トップページ | NDR交響楽団2003/2004 »