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2005年8月17日 (水)

バイロイト音楽祭2004

2004年の指環から「ジークフリート」を聞いている。
これからもう少し聞き込むが、
今日は第3幕で一回目を聞き終える。

「ジークフリート」はやはり面白い。
探り合い、騙し合い、心理戦である。
要はミーメがせこくて、よく動き回る。
そしてまた、さすらい人に扮したウォータンが、
各場面で出ずっぱりに登場してきて、
ウォータンの言葉はいちいち無駄がなく、
極めて知的な語り口だが、
つまりはワーグナーがウォータンの言葉を通して、
いろいろと解説を施したり、
ある意味、我々に問いかけてくるのである。
室内楽的に緻密な音楽も相まって、
こうした傾向はより強調されている。
「ラインの黄金」、「ワルキューレ」での物語が、
ここですべて集約され、この先の「神々の黄昏」では、
指環の物語はひたすらに急ぎ駆け足で完結に向かっていく。
「ジークフリート」って、中間にあるが、
非常に重要で、中心にある作品であるとずっと思ってきた。

第1幕のミーメとさすらい人の問答は面白い。
ウォータンにとっては、結果が見えている駆け引きであり、
誘導しているようなところが悪質だが、
さらには哀れなミーメの同情を引いて、
そこには謎解きと解説がある。
第2幕では大蛇(ファーフナー)がジークフリートに
ここでもまた、警告を通して、ひとつの解説を施し、
さらには小鳥の導きを通して、
結果的に我々も導かれるわけである。

第3幕のさすらい人とジークフリートの問答は最高だ!
力あり余るジークフリートは、最後はウォータンをも退け、
しかしそこでウォータンは、すかさず、
「これですべてはうまくいったのだ」と
密かに笑みをこぼすシーンがある。
このシーンはしびれてしまう。
自己満足と過信に陥っている部分もあり、
結果的には神々の没落を招くわけだが、
ウォータンが登場する最後のシーンでもあり、
すでに哀れな姿に身を変え、衰えすら伝わってくるのだが、
それは不思議と恐ろしく迫力が感じられるのである。

この後、第3幕第3場となり、
ジークフリートとブリュンヒルデの出会いで
「ジークフリート」後半のフィナーレは、
ひたすら愛の二重唱というかなり豪快な盛り上がりだが、
ここにも非常に面白い内容が含まれており、
しかしそれは長くなるので、また今度にしよう。

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