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2005年9月 5日 (月)

マウリツィオ・ポリーニ 2003.12.6

ポリーニのパリでのリサイタルが
ハンガリーのバルトーク・ラジオ(Web Radio)で放送された。
Bartok Radio:http://real1.radio.hu/bartok/index.htm
このバルトーク・ラジオ、私も最近注目するようになったのだが、
通常のライブ放送も他に比べたいへんに音がよく、
半年前までさかのぼって聞くことができて、
さらになんと!MP3(128kbps)ファイルを一週間分、
いつでもダウンロードできるのである。
十分に楽しめる音質であり、魅力的なサービスだ!
このポリーニの音源もMP3をダウンロードして聞いた。

2003年12月6日、パリのシテ・ド・ラ・ミュジークでのリサイタル。
この音源は、以前NHK-FMで一部が放送されたが、
全体を聞くのは今回がはじめてでうれしい機会である。
ショパンの前奏曲(作品45)とバラード全曲、
後半がドビュッシーの前奏曲集第二巻
アンコールは、さらにドビュッシーで「沈める寺」に「西風の見たもの」
そしてショパンのエチュード(作品25-1)とスケルツォ(作品39)。
ポリーニのうなり声がしっかり収録されていて、
会場で聞いている感覚を思い出させてくれるのは、
やはりライブ録音に限るのである。
いつもながら力強くて、迫力のある演奏だ。
前半のショパンは、少し硬い気がするが、
録音のせいかもしれないし、
しかしテクニックの面で快調ではないようだ。
ポリーニが最高の演奏をするときって、
ポリーニ自身も聴衆も全体がひとつに集中して、
音楽に没頭するような濃縮された時間を感じるが、
ここでのポリーニはショパンの演奏と格闘しているし、
聴衆は舞台との距離感を必死に模索している。
とはいっても、こんなに素晴らしいショパンは他では聞けない。
やはりポリーニならではの感動である。

後半のドビュッシーも前半のショパンと同様だが、
こちらは作品を次々と一気に弾き進んでいくこともあって、
曲の間にあまり間をおかず、全体をひとつに、
それによって集中力が途切れることはなく、
後半へ行くほどに、さらに作品への一体感が深まって、
ポリーニのドビュッシーは、やはり私にとっては格別だ。
しかしこの前奏曲集第二巻は、
ポリーニ・プロジェクト2002の東京での録音や
その後のルツェルン音楽祭2004のライブなど
いくつか録音を聞くことができ、
これがポリーニのベストだとは思わない。

アンコールもよかった。特にショパンである。
ポリーニがアンコールで弾く作品25-1のエチュードが大好きである。
この色彩感と躍動感、これだけはポリーニ以外にはありえない。
そしてスケルツォ、これもポリーニのアンコールの定番で、
この日一番素晴らしい演奏だったのではないか。
圧倒的である。迫力、輝き、完成度、心から感動。
こんなに素晴らしいスケルツォを聞いたら、
それもアンコールの最後にである。
会場で聞いた人は、その興奮で
この日はなかなか眠れなかったに違いない。

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ここのところ練習している曲が、作品45の前奏曲。速度の表示がなく、ただ「ソステ [続きを読む]

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