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2005年9月13日 (火)

エレーヌ・グリモー

最近少し音楽を聞いていない。
というのは、自分の部屋にあるコンポが、
MDの書き込みエラーが出るようなってしまい、
先週から修理に出してしまったのだ。
修理の内容と見積りの連絡が来たので、
今週末あたりには戻ってくるかもしれないが、
いまはときどきCDをパソコンに入れて、
ヘッドフォンを差し込んで聞いているぐらいである。
MDに録音してあるライブ音源はしばらくお休みしている。

昨日のFM放送で今年のグリモーの来日から
7月5日のサントリーホールでのリサイタルが放送されたが、
その印象もあって、今日は早速に、
今年はじめに発売されたCDを改めて出してみた。
選曲はコンサートと全く同じショパンとラフマニノフである。
二人の作曲家による「ピアノ・ソナタ 第2番」。
このライブは、別のコンポでしっかり録音してあるので、
また改めてじっくり聞きたいと思っているが、
今日はCDを聞いての感想である。

やはり思ったとおりで、CDの方がずっと落ち着いている。
ショパンだとしっとりした響きや弱音をじっくり聞きこむシーンもあったり、
昨日聞いたライブは、もっと迫力があって、
豪快だったり、これはライブゆえになのか、
私は良いほうに受け取ったが、荒々しさみたいな、
ギリギリに追い込んでいったときの緊迫感みたいなものが
大きく伝わってきたように思う。
やはりCDでスタジオ録音だと、
冷静さを保って、音楽としっかり向き合って、
自らとも対話しているような印象があるが、
コンサートだと、そこに聴衆の存在が分け入って、
表現の方向がしっかり客席に向かい、
伝えようという思いも高まって、主張に力強さも出てくるし、
演奏者は自分の存在をかき消して、
ひたすら音楽を聴衆にぶつけるという勢いも感じられるのである。
どちらがいいということではなく、
私はどちらもそれぞれ好きであるし、この印象の違いは、
はっきりいえば、別のものといってもいいのだろう。
グリモーに限らず、それはポリーニの場合でも、
ブレンデルもルプーも、ペライアでもそうである。

でもここでひとつ思うことは、
実際グリモーはコンサートでの演奏活動を通して、
CDの録音時に比べ、少しずつ変わってきているのかもしれない。
もちろんサントリーホールのような大ホールであるという
その会場ごとの演奏環境も影響しているかもしれないが、
聴衆とのコミュニケーションを重ね、
表現は明らかに幅を広げ、発展してきているというのを感じる。
グリモーは、レコード会社の販売戦略もあると思うが、
まず最初に録音を行って、それで世界中をまわって、
実際に聴衆の前でそのレパートリーを披露してきた。
これもまた、どちらがいいということではない。
テクニックや緻密に描きこんでいる全体の安定感、
それは明らかにCDの方が完成度が高く、
ライブは勢いに任せ、突き進んでいるという印象もある。
しかし聴衆はそれを目の当たりにして、
理由などない本能的な部分で興奮するということもあるのだ。

今日はグリモーのショパンとラフマニノフをCDで鑑賞したが、
この一方のライブ録音をいずれ改めて聞いてみて、
そのときまた、いろいろなことを発見できると思う。
グリモーはDGと契約して以来、
熱心にレコーディングに取り組んでくれているが、
選曲もいいし、演奏も魅力的だし、
私は注目して、応援している。

DG 00289 477 5325

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コメント

突然すみません。グリモーのサントリーホールでの演奏を聞いた者です。聞く前からあのプログラムとまったく同じCDを聞いていたのです。
生演奏は全然違うのが素人でもわかりました。迫力はすごいです。途中ミスった様な気もしたが。知らない人に送ってしまいすいません。

投稿: kuro4276 | 2005年10月 7日 (金) 20:36

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