« エレーヌ・グリモー | トップページ | アンナ・ネトレプコ »

2005年9月14日 (水)

ピエール・ブーレーズ

昨日は寝る前に
ジュリーニ指揮ベルリンフィルによる
マーラーの「大地の歌」のCDを出して、
久しぶりに聞いてみた。
先日も話題にしたが、
ザルツブルク音楽祭1987の
ジュリーニ指揮の大地の歌、
こちらはオーケストラがウィーンフィルで
そのライブ盤が発売されたが、
感動的な名演で本当に美しい演奏である。
しかしベルリンフィルのDG盤を聞くと、
またこちらはこちらで素晴らしく、
どちらも甲乙つけがたい。
ウィーンフィルの透明感に対して、
さすがにベルリンフィルの充実のサウンド、
たっぷりと鳴って、しっかりとした響き、
完成度の高い、やはりこれは名演だ。
カラヤン時代後期のベルリンフィル、
80年代を代表する重要な録音だと思う。

DG F35G21015

この型番に注目してほしい。
最初に発売したときの番号である。
当時CDは3,500円だったのだ。
一枚のCDを買うのにたいへんな苦労があった。
中学生だった私が、特に選んで買ってきた
ジュリーニ指揮の「大地の歌」である。

昨日はグリモーのCDを聞いたが、
グリモーつながりで今日はバルトークのピアノ協奏曲。
こちらも同じく今年のはじめに発売されたディスクである。
ブーレーズを中心に3曲のピアノ協奏曲を
3人のピアニストがそれぞれ担当して、オーケストラも別々
というちょっと変わった面白いディスクである。
でもここで登場する3人のピアニスト、
ツィメルマン、アンスネス、そしてグリモーは
とにかく素晴らしくって、魅力的な演奏だ。
ツィメルマン(第1番)がさすがで、メカニックは極致の鮮やかさだし、
結構ドライな感触なのだが、いきいき弾いて、楽しい。
さりげなく表情が豊かだったりして、
ツィメルマンは本当にセンスのある人である。
アンスネス(第2番)がはじまると、ツィメルマンに比べて
音色もストレートだし、まっすぐなのだが、
ベルリンフィルとのバランスもよく、さらに一体感があって、
こうなると「ブーレーズのバルトークはいいな~」って
やはり思ってしまう。さすがブーレーズである!
オーケストラがすごい!いろんな音が聞こえてくる。
ベルリンフィルの実力か?これは普段と違うところ。
ブーレーズの作品への理解の深さもだけど、
このオーケストラの完成度の高さは間違いなく究極だ。
そしてグリモー(第3番)になると、
また少し印象が変わって、色彩がカラフルになる。
このディスクは、全体に統一された仕上がりとなるよう
かなり気を使って、音色が調整されているようだが、
ツィメルマンのクリスタルな音色(無色透明)、
アンスネスの弾力ある運動性中心の音作り(モノトーン)と比べると
グリモーは改めて驚くけど、色鮮やかだ。
表情も豊かで、ブーレーズの大きな存在に支えられて、
じっくりと丁寧に音楽を作っている。
ブーレーズにしては、角の取れた丸い印象(優しさが伝わってくる)で、
前衛的な感覚の薄い、珍しいバルトークかも。
作品がそういう方向へ向かっているということもあるのだが。
このディスクは聞いていて、本当に楽しい。

DG 00289 477 5330

もう一枚。ブーレーズを聞こう。
同じ頃発売されたマーラーの歌曲集。
こちらはウィーンフィルである。
バルトークと似ているのは、作品によって別の歌手が登場して、
クヴァストホフ、ウルマナ、オッターという
なんと豪華な顔ぶれなのだろう!
ブーレーズの80歳を記念して、
様々なアーティスト、オーケストラが祝福するという企画なのである。
ブーレーズのマーラーの素晴らしさは改めていうまでもなく、
しかし本当に幸福な時間である!
歌曲ということもあるのか、交響曲に比べると
ずっと自由に音楽の表情を楽しむかのような表現である。

DG 00289 477 5329

|

« エレーヌ・グリモー | トップページ | アンナ・ネトレプコ »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/121598/5948970

この記事へのトラックバック一覧です: ピエール・ブーレーズ:

« エレーヌ・グリモー | トップページ | アンナ・ネトレプコ »