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2005年11月10日 (木)

ブレンデルのモーツァルト

来年のモーツァルト・イヤーに向けて、
ブレンデルのピアノ協奏曲の最新録音が登場!
K.414とK.453の二曲が収録されている。
かわいらしいこれらの協奏曲を
ブレンデルが愛情を込めて大切に弾いている。

昨晩はサントリー・ホールで、
ポリーニのあの透明でつややか
きらきらと輝くショパンを聞いていたので、
ついさっきまで、このモーツァルトを聞きはじめるまで、
頭の中にはショパンの音楽が流れていたのだが、
ブレンデルのモーツァルト!全く違う響きに驚き、
同じピアノ、同じスタインウェイなのになぜこんなに違うの?
って、わかっていながらもやっぱりそこに面白さがある。
でもこちらも極上に美しい演奏。上品で格調高い。
一音一音しっかりと確実に鳴らしているが、
ここでのブレンデルは、不思議なぐらいに力が抜けていて、
角が取れて、丸い音色、なんと素晴らしい!
巨匠ゆえにのモーツァルトっていってしまえば簡単だけど、
いやちょっと違う。ゆったりと風格のある演奏だが、
実に爽やかだし、モーツァルトの躍動感は決して失わず、
ブレンデルは運動性ではなく、
表情豊かな柔軟な発想によってそれを表現している。
ブレンデルの現在の音は、比較的モノトーンな印象ながらも
光の微妙なニュアンス、その加減の調整は絶妙である。
新緑の緑ではないが、その香りが漂ってくるようなモーツァルト。
そしてK.453へと進むと、さらに表情付けは多様になり、
音楽も大きさをもち、色合いも複雑になった。
ブレンデルはもう最高だ!ワクワクさせてくれる。
そしてこのシリーズの特長でもある
チャールズ・マッケラス指揮によるスコットランド室内管弦楽団。
今回も絶品のモーツァルトを聞かせてくれた。

モーツァルト・イヤーに先立って、
この気品あふれるブレンデルの演奏は、
これから様々に登場してくるであろうモーツァルト演奏の中でも
おそらく最高の美しさを誇る名演として称えられると思う。
ブレンデルは協奏曲か、それともピアノ・ソナタか、
もう一枚ぐらい披露してくれるのだろうか?期待したい。

PHILIPS 475 6930

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