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2006年1月17日 (火)

構造設計の偽造事件 9

「構造強度偽装問題」に関する
衆議院国土交通委員会の証人喚問が行われた。
ヒューザーの小嶋進社長である。
あまりにもひどい。これまでで一番ひどい内容。
「刑事訴追の恐れがある」とほとんどの質問に証言を拒否。
これぐらい答えられるんじゃないの?という質問にも
いつもの「記憶にございません」が出そうな質問にも
とにかく証言を拒否し続けた。
この人は一体何のために国会へ来たのだろう?
この証人喚問に何の意味があるのだろうか?
以前の喚問でも偽証すれすれのあいまいな回答だったり、
明らかにとぼけているのか内容をずらしたりして、
質問の議員が「それでは答えになってないですよ」
と怒るシーンはよく見られたが、
そういうのがいいとはいわないが、
自らの言葉で答えようとはしているわけであり、
しかし今回の度重なる証言拒否を見ていると、
要するに「はじめから答える気がない」のであり、
これはさらにひどいのではないか。
質問している国会議員をあまりにもバカにしている。
国会を侮辱している。国民全員を侮辱している。
何でテレビのインタビューには喋り捲って、
国会ではだんまりを決め込んだのか?
そこにはどんな意味があるのだろうか?
疑惑は明らかにならず、ますます深まり、
ここには何の進展も存在しないことが明らかになった。

これまで建築の角度からこの問題を扱いたいと思ってきたが、
今回の証人喚問では証言拒否のこともあるし、
取り上げる内容すらないわけで、
それにマンションの販売会社が、
コストダウンの圧力はかけたとしても
構造の偽装をしろとか、鉄筋を抜けとか
そうした具体的なことに関係しているとは思えず、
当然、構造担当の建築士(姉歯元建築士)とも
接点があるとは考えられないわけで、
結果として質問の内容も主に「政界との癒着」に向けられていたようだ。
ここまでくると話についていけなくなってくるが、
この点についても「刑事訴追の恐れがある」と自らいっているわけであり、
グレーというよりも、もうこれは黒なのだろう。
ということを誰もが感じるような証人喚問であったと私は思う。

これと時期を同じくして
ライブドア・ショックで株が大暴落である。
新年ムードが抜けて、そろそろ本格的に動きはじめるのか
というこの時期に、その結果がこれである。
やっと明るい展望が見えはじめた?
という期待も一気に吹っ飛んでしまった。
短期的にはかなり厳しい状況に落ち込みそうだが、
しかし長期的に見れば、経済の健全化が図れるそうで、
長い目でそちらを望むことにしよう。
ここ数年で急成長を成し遂げた彼らだが、
儲ける人がいれば、損する人がいるわけで、
成長する会社があれば、その陰で多くの会社が倒産している。
のっとる人がいれば、のっとられる人がおり、
騙す人がいれば、騙される人がいる。
勝ち組といわれている彼らだが、
多くの人々の犠牲の上に今がある。
合法である(違法性はない)との主張だが、
人間としては、私は決してそういうのは好きになれない。
まじめに生きている人が、まじめに努力しただけ、
それだけ報われる社会であってほしい。
しかし今の社会はどうだろう。
まじめにしている人がどうも損をする。
こちらの問題もまた、最後はどこに行き着くのか?
私はきっちり見極めたいと思っている。

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