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2006年1月28日 (土)

ツィメルマンのブラームス

クリスティアン・ツィメルマンの最新盤で
ブラームスのピアノ協奏曲 第1番。
サイモン・ラトル指揮ベルリンフィル。
これはすごい名演。超名盤。
しかしそれにしてもすごい企画を考えたもので、
ツィメルマンが20年ぶりの再録音で
そこにレーベルの壁を越えて、
EMIからラトルを引っ張り出してきてしまうなんて!
この録音に全くの隙があるはずがない。
私は特にツィメルマンのファンというわけではないのだが、
しかし毎回、あまりにも素晴らしい演奏で、
レコードとなると異常に完成度が高く、
こだわりに満ちた究極的な響きを生み出していて、
聞かないわけにはいかず、
聞くとそれは奇跡との遭遇なのである。

まず冒頭のオーケストラから、その色調というか、
ブラームスでもいろいろなタイプの演奏があるけれど、
私の好きなブラームスである。
渋いながらもラトルは、ブラームスの音楽に深く感じ入っている。
そしてツィメルマンのピアノが入ってくると
今回もその鮮やかさに圧倒されてしまって、
少し控えめな音量にも感じられる
非常に繊細に透明に、細やかな表情を大切にして、
ブラームスが音楽の中に込めた気持ちのすべては
残らず表現しつくさなければならないと
とにかく使命感に燃えた演奏、こだわりなのである。
この上なく美しくささやく弱音と激しく巨大な迫力とが、
音楽の中で必然的に、極めて自然な調和を保ちながら
渾然一体に響いてくるさまは、まさに驚異的であり、
今回もツィメルマンには、叩きのめされてしまった。
第2楽章になると今度は静寂の中に雄大な広がりを感じながら、
底知れぬ深まりが存在して、特に感動的である。
まだ早いけど、今年最高の名演である。
1月に最高を決めてしまったら、とてもこれからもたないので、
一応、「最高の名演(のひとつ)」としておこう。

DG 00289 477 6021

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