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2006年2月14日 (火)

第1244回N響定期公演

ラドゥ・ルプーがN響の定期公演で弾いた
ブラームスのピアノ協奏曲第1番。
指揮はウォルフガング・サヴァリッシュである。

私はラドゥ・ルプーが大好きで、
書き出すと止まらなくなってしまいそうなので、
最初に書いておくが、サヴァリッシュの指揮がまた素晴らしい。
まるで交響曲のようなというと、そういう作品なのだけれど、
まさに交響曲を演奏しているのと少しも変わらない、
隅々まで充実して鳴り響く、これはもう伴奏などではない、
ちょうどポリーニ盤のカール・ベームのような存在である。
協奏曲において交響的であることを良く言わない人もいるけれど、
やはりブラームスであるから、私はその方がいいと思う。
まあ、サヴァリッシュも昔からずっとファンなので、
こういう演奏こそ、私は聞いて落ち着けるのかもしれない。

ラドゥ・ルプーのピアノであるが、もうとにかく美しい演奏で、
巨大な迫力と繊細な弱音を大胆に使い分けて、
やはりこの弱音の抒情性こそ、ルプーの持ち味か。
放送音源でバランスが整えられているわけではないので、
ルプーが思い切って、優しい音色をさせたりすると
オーケストラにすっかりかき消されてしまいそうな
そういうところもあるのだが、
弱音でも基本的にいつも鳴って、しっかり聞こえてくる
そういうピアニストとは、やはり違うので、
その辺はまさにルプーであり、そこを聞くべきである。
とてもピアノ協奏曲とは思えないような、
繊細な音で弾き始めるところもあって、少し驚くのだけれど、
そういうところのハッとする美しさは格別である。
それがまた、サヴァリッシュの引き締まったブラームスと相性がいい。
これは本当に感動的な名演だ。最高のブラームスである。
やはり今聞きなおしてみても、宝物だった。

考えてみるとこの演奏からもう11年以上がたつ。
現在のルプーの演奏も聞いてみたいが、
海外のオーケストラのホームページでプログラムなどを見ると
今ももちろんブラームスやベートーヴェン、
得意のシューマンやモーツァルトなど、
ピアノ協奏曲も積極的に演奏しているようだが、
残念ながら、FM放送のライブやCDの最新録音など、
聞く機会がすっかり減ってしまっている。
ルプーの現在の演奏を聞きたい。ストレスがたまる!

CDR201

「ラドゥ・ルプー」に関する記述はホームページにもございます
http://homepage3.nifty.com/tsukimura/

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