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2006年2月18日 (土)

カルロス・クライバー

ベートーヴェンの交響曲第7番。
1982年5月3日、昔から有名な
あの交響曲第4番の後半に演奏された
交響曲第7番がついに登場。
かなり信頼のできる録音を元にしてのCD化と推測できるので、
仕上がりとしては期待していたのだが、
一方でクライバーの第7としては、
すでに様々な録音が出回っており、
ファンの間では人気の高い1986年の東京ライブや
私はお気に入りなのだが、1982年のウィーンフィルとのライブと
そういう録音と比べ、今回のものがどこまで行くのか?
という点では、前回の「田園」に比べて、
ある程度冷静に接することができたわけだけれど、
実際に聞くと、やはりカルロス・クライバーである。
興奮しないわけにはいかない。素晴らしい。
この独特の躍動感、うねり、押し寄せてくる感じ、
聞いているこちらも一緒に音楽にドキドキする感覚、
何しろカルロス・クライバーである。
この感動はいつでもやはり天下一品。

音質についても望みうる最高の水準だと思う。
この辺が難しくて、すぐに誤解を呼んでしまうのだが、
私はSACDで鑑賞しており、
弦楽器が多少シャリシャリした音ではあるが、
これは録音というより、ある程度このオーケストラの音であろう。
しかし全体としては、音に広がりが感じられるし、
しっかりとそこに空間が存在していて、
アナログ録音としては完成期でもあるので、
音も柔らかく、暖かい音色など、質感としては最高だと思う。
クライバーマニアやコレクターの方ならば、
ある程度は同感いただけるのではないだろうか。
しかしオーディオマニアやクライバーを初めて聞く方たち、
純粋にベートーヴェンの音楽を聞きたい方、
とにかくレコード店で話題になっているので、
詳しくは知らずについ便乗してしまった方には、
えって思われる方もいると思う。
それが前回の「田園」のときのあの混乱ぶりで
「こんなのを売っていいのか!」という批判が駆け巡って、
「カセットテープからのCD化」というのもうまくなかったのだけれど、
しかし「それだけ必死に聞かせたい!」という作り手の思い、
ファンにとっては、「どうしても聞かせてほしい」とそれが願いなわけで、
その辺を理解できない人たちが、かなり怒っていたわけである。
でも今回は、聞いた印象としては、ある程度十分な音質で、
これだけ楽しませてもらえれば、
文句ないんじゃないかと私は言いたいが。
でもとにかくクライバーの録音に関しては、
隠し録りや訳のわからない個人所有の音源等、
マニアの人たちは様々なものを聞き込んでいるので、
そこに存在する音から聞き出す力に関しては、
はっきり言って、相当に鍛えられているという、なのである。
それがいいのか、悪いのか、微妙な問題ではあるのだが。

同じオーケストラという点で
1986年の東京ライブと比べて、どうだろうか?
演奏の完成度としては、今回の1982年の方が上のような気もするけれど、
しかし強烈さ、爆発する感じ?クライバーが興にのっているという点、
それでは従来からの1986年の東京の方が、いいかもしれない。
いや、でもどちらも素晴らしいと思う。
今回のライブは非常によかった。満足。
私はクライバーの最高クラスの名演のひとつだと思うけど。
とにかくカルロス・クライバーは最高だ!

ORFEO D'OR C 700 051 B

「カルロス・クライバー」に関する記述はホームページにもございます
http://homepage3.nifty.com/tsukimura/

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