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2006年4月 3日 (月)

ライプツィヒMDR交響楽団2005/2006

ファビオ・ルイージ指揮MDR交響楽団による
マーラーの交響曲第4番(2005年9月の録音)。
ルイージのマーラーは、これまでの5番も6番も
非常に濃厚で強弱激しく、ロマンティックだったが、
今回の4番も路線は同じだと思う。
第1楽章からゆったりとしたテンポで、
表情付けを丁寧にじっくりと歌いこんで、
ある程度、その場その場主義のような印象もあるが、
いろいろ聞いていると最近はこういう演奏が非常に多く、
ラトルのマーラーが筆頭に挙げられるのだろうが、
ここでのルイージもまさにという感じなので、興味深いのである。
でもこういうタイプのマーラー演奏は、
ラトルのように天才的に音楽を操ることができるか、
それとも一方で非常に集中力が強く、
ひとつひとつの創造作業の積み上げを
ほとんど忍耐のように延々と続けていくことができるか、
とにかく突っ走って、一気に駆け抜けるということをしない。
このルイージとMDRの演奏会に行ったことがあるので、
その指揮はよく知っているのだが、本当に音楽に対する集中力はすごくて、
ここでのマーラーを聞いても、表現に込められた想いの強さ、
音楽を築いていく過程でのこだわりや情熱が伝わってくる。
ファビオ・ルイージは、型に従って表現していくタイプではなく、
かなり感情的に音楽をコントロールしたり、
だからこそ人間的な暖かさが感じられて、
ときに強弱の大きな振幅で熱い演奏が生まれたりする。
しかしそれが爆発的なエネルギーを生み出して、はじけ飛んだり、
許容をはみ出してしまうようなことはない。
どこかで制御しているのか、絶妙にギリギリのところで
バランス感覚が備わっているのか、
そこがどうも、私には今ひとつ、どっちつかずというか、
中途半端なところというか、そういうふうにも感じられて、
もっともっと聞き手に強く訴えて、
圧倒するような説得力をこちらにぶつけてきてほしいのである。
しかしファビオ・ルイージは、この数年での大出世が物語っているように
このスタイルが見事に成熟して、完成しつつあることは明らかであり、
やはりこれからも本当に注目の存在なのである。
ルイージとMDRによるマーラーは、
続いて第2番「復活」が出るということがアナウンスされているが、
私は個人的にこのコンビが大好きなので、
ぜひ継続して様々な作品を聞かせてほしいと思う。

QUERSTAND VKJK0607

「ファビオ・ルイージ」に関する記述はホームページにもございます
http://homepage3.nifty.com/tsukimura/

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