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2006年6月19日 (月)

バイロイト音楽祭1967

カール・ベーム指揮のニーベルングの指環を聞いてきたが、
今日はいよいよ「神々の黄昏」。
1967年のバイロイト音楽祭における録音である。
ストーリーの面白さでは「ラインの黄金」がいいし、
全体の充実感としては「ワルキューレ」、
さらに「ジークフリート」では緻密さが加わり、
しかし最後の「神々の黄昏」まで来ると
登場人物がずいぶん入れ替わってしまって、
ジークフリートは記憶を失って、裏切りや欺きに支配されるし、
第3幕では次々に登場人物が死んでいくという、
あまりよい話ではないし、まさに崩壊、没落が表現されているわけだが、
しかし音楽の素晴らしさでいったら「神々の黄昏」は圧倒的である。
ベームの指揮は、音楽の流れが非常にスムーズで、
また音の構造を極めて明瞭に響かせるので、とにかく心地よい。
しかし序幕から第1幕へと続く長大な前半の展開では、
その引き締まった音楽が、一方でちょっと淡々と流れているような
そういう印象もあり、ずっと聞いていると
たっぷりと鳴らしている演奏がちょっと恋しくなってくる。
しかしベームの素晴らしさは、やはり後半の盛り上げ、
圧倒的な緊張感による第3幕であろう。最高だ。
フィナーレの部分がまた特長的で、
長大な指環物語のエンディングにふさわしく雄大な演奏が多い中で、
ベームはあくまでもシンフォニックに一気に駆け上がっていくような
この辺がまさにベームならではであり、私ははまる。
無駄のない徹底的に切り詰めたワーグナーなので、
好みは分かれるだろう。でも本当にすごい迫力。力強さ。
歴史的瞬間が40年を経て、ここによみがえる。

PHILIPS 446 057-2

「カール・ベーム」に関する記述はホームページにもございます
http://homepage3.nifty.com/tsukimura/

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