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2006年7月25日 (火)

セルジュ・チェリビダッケ 15

バイロイト音楽祭2006は今日開幕である。
初日は「オランダ人」。新演出「リング」は明日から。
ティーレマンには「これはカイルベルトではないか!」という
そんなリングを期待しているのだが、どうなるのだろう?

昨日に続いて、チェリビダッケのベートーヴェン、
交響曲第7番(1989.1.20)と第8番(1995.1.4)。
ミュンヘンフィルとのライブ録音である。
この第7番は超名演だ。特に素晴らしい。
今回も遅いのだけれど、ここでのテンポ設定というのは、
通常に比べてどうこうというよりも、
明らかに他では聞いたことのない
チェリビダッケならではの響き、音色が聞こえてくるのである。
発見に満ちている。こういうのもありなのかと。
遅くないのだ。これはこれで完璧にまで完成されている。
私もカルロス・クライバーの第7が最高だと思っている。
そう思っている人って多いだろう。
クライバーの後で聞いたら、きっと時間が止まっているような
そんな錯覚をしてしまうに違いない。
しかしチェリの世界を受け入れている人にとって、
こんなにも明確な形でチェリを感じられる演奏もなくて、
私にとっては、この第7は特にお気に入りの名演だ。
歳をとったからテンポが遅くなってしまったというのではない
明らかにスローテンポによって音楽を構築していこうという
チェリビダッケの意図がしっかりと伝わってくる。
そういう意味でも、響きの隅々にいたるまで集中力の強い
チェリのライブ盤の中でも最も成功した演奏といえるのではないか。
他では聞いたことがないと書いたのだけれど、
終楽章の印象などは、もしかしたら
晩年のバーンスタインの演奏などは近いのかもしれない。
しかしベームの第7(晩年のライブ)とは、ちょっと違っている気がする。
チェリの音は、ここでも非常に明るく、美の極致である。
なのだが、音の美しさという点では、
第8交響曲へと進むとさらにすごい。
1995年というと最晩年の録音だけど、
チェリビダッケとミュンヘンフィルのスタイルは、
ますます研きがかかって、輝きは増している。
力強く、豪快な響きも圧倒的で、それについては、
チェリは最後までチェリビダッケであり続けたのだなと
説得力のある音楽に触れて、心から感動した。
やっぱりベートーヴェンは最高だ。
夏こそベートーヴェンを聞こう!えっ、暑い?
エネルギーをもらいます。元気になります。

EMI 5 56841 2

「セルジュ・チェリビダッケ」に関する記述はホームページにもございます
http://homepage3.nifty.com/tsukimura/

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