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2006年8月23日 (水)

セルジュ・チェリビダッケ 17

今日はチェリビダッケのチャイコフスキー「悲愴」。
ミュンヘンフィルとのライブ録音(1992.11)である。
1時間にも及ぶ長大な演奏だが、
バーンスタインの前例もあるので、驚かないけど、
しかしこっちはどこまでもチェリビダッケ流であり、
この美しさ、精密な表情付けに深く感動する。
(ちなみにバーンスタイン盤も大好きである。)
弦楽器群を中心に何という美の追求だ!
止まる寸前のような、旋律を長い息で歌い上げていくけれど、
この集中力は凄まじいものがあって、
晩年のチェリの録音の中でも、このチャイコフスキーは素晴らしい!
消え入るような静寂の後、第1楽章展開部の巨大な迫力と緊迫感、
最高だ!ファンにはたまらない熱くなるものがある。
第3楽章の雄大な足取りはまさにという感じであり、
後半の盛り上がりも下品な爆発には決してしない
格調高い風格は、チェリ独特の宇宙観。
終楽章の丁寧な展開、精妙な響きのコントロールは、
巨匠ならではの深みに吸い込まれてしまうのだが、
でもここは、バーンスタインの方が、極端に感情的な表現で
チャイコフスキーに没頭して、音楽に涙しているので、
その点ではバーンスタインの方が直感的に心に響いてくるのかも。
チェリはその点、自分のスタイルを絶対に曲げない強い意志で
その場の感傷や興奮、会場の空気に流されない
音楽の構造や造形に対するこだわりを貫き通している。
それにしても凄まじい集中力で、繰り返しになってしまうが、
晩年の録音でも、これだけの緊張感が
音にしっかり浸透している演奏もそうはないと思う。
チェリの「悲愴」!名演である。私は好きだ。

EMI 5 56523 2

「セルジュ・チェリビダッケ」に関する記述はホームページにもございます
http://homepage3.nifty.com/tsukimura/

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