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2006年11月22日 (水)

バイロイト音楽祭1962

今月はずっとブーレーズ指揮の「パルジファル」を聞いてきて、
昨日はその延長でエッシェンバッハ指揮の第3幕を聞いたが、
そうしたらちょっと止まらなくなってしまって、
今日は1962年のバイロイト音楽祭で
有名なクナッパーツブッシュ指揮の「パルジファル」である。
夜になって、全3幕を一気に聞いてしまった。
戦後バイロイトの歴史の中で、録音も残されており、
このクナッパーツブッシュの「パルジファル」が
最も偉大な存在として、伝説化されているようにも思われるのだけれど、
どうだろう?「パルジファル」といえば?クナッパーツブッシュである!
という方も多いのではないだろうか。
私は以前から述べている通り、1970年のブーレーズ盤で入ったので、
いまだに「パルジファル」といえばブーレーズなのだが。

でも1962年の演奏だし、さすがにちょっと古臭い感じもするのだけど。
そんなことを書いたら、世界中のワグネリアンを敵にまわすことになってしまう!
1962年ということを思えば、録音はたいへん聞きやすいし、音に不満はない。
クナッパーツブッシュの巨匠風のスタイルも古びているし、
オーケストラの音色もいかにも1960年代という感じか?
しかしやはりひとつ思うことは、ブーレーズの演奏では、
最初から最後まで同じ音で、非常に均質な印象、
すべての音に同じ価値観を与えているというか、
それに比べ、クナッパーツブッシュは聞かせてしまうという点では、
さすがに凄まじいまでの音楽的深まりに圧倒されるのである。
第1幕では重厚な足取りで濃密な世界が迫ってくるし、
第2幕になるとそこにしなやかさが加わって、
第3幕では力強さと柔らかさが絶妙に溶け合って、
全体の流れの中で、高揚していく感覚と
そこに引き込まれていく決して抜け出せない深まり、
この辺はクナッパーツブッシュなのである。
後半での信じられないような雄大さ、
それを受け止められるだけの準備をこちらもしなければいけない
って思ってしまうが、本当にすごい広がりで言葉を失う。
バイロイトにおけるクナッパーツブッシュの業績は有名だが、
録音を通して、50年前を振り返ることしかできないのだけれど、
当時はきっと、それは毎年すごいことになっていたに違いない。

PHILIPS 475 7785

「バイロイト音楽祭」に関する記述はホームページにもございます
http://homepage3.nifty.com/tsukimura/

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