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2006年12月15日 (金)

シュトゥットガルト放送交響楽団

シュトゥットガルト放送交響楽団の2005/2006シーズンから
2006年1月19, 20日のライブ録音で
ロジャー・ノリントン指揮によるマーラーの交響曲第5番。
今回も特長は、当時の演奏スタイルをよみがえらせて
編成の規模、楽器の配置、そして何より
弦楽器のノン・ヴィブラート奏法、注目の演奏である。
第1楽章の葬送行進曲がこんなにも軽やかに
しなやかに流れる演奏は聞いたことがない。
重々しく悲劇性を強調して、じっくり聞かせる
という、世間一般の主流に対して、
あえて真っ向から逆らっていくような印象もなくはない。
マーラーの中でも第5交響曲は、
昔から最も聞いているように思うのだが、
習慣とは恐ろしいもので、第1楽章では、
さすがに軽いかな?という感想も。
しかし第2楽章へと進み、中間部で静かに聞かせるところがあるが、
ノン・ヴィブラートによる素朴な響き、ノリントン独特な響きの構築、
すごくいい雰囲気を出していて、一気に引き込まれた。
第3楽章まで来るとすでにこの音色にはまっている。
舞曲のリズムをノリントンがいきいきと躍動させ、
基本的に全体を通して、響きが軽いのだけれど、
第3楽章の動きのある音楽にはぴったりである。
ここでもピリオド発想による素朴な音色が、
何とも素晴らしい世界を創造していて、最高だ。
他の演奏と少し違って聞こえてくるところもあるけれど、
本来の響きはこうなのだと目が覚めるようである。
これはノリントンによる音の鳴らし方であり、
スコア解釈におけるひとつの方法にすぎないのかもしれない。
しかしノリントンがオーケストラに与えるバランス感覚は、
私はすごく好きで、それでこのようにたくさん聞いているのだけれど、
珍しさや驚きだけでは決してない、いつもメッセージがあって、
それが不発に終わらないのが、ノリントンのすごさである。
話題になったノン・ヴィブラートによるアダージェットだが、
ここでもとにかく素朴な音色で自然な流れ、純粋な印象であり、
一般的な過剰なロマン性は完全消去されて、
かえって親しみをおぼえるし、音楽がすんなり入ってくる。
よくいわれる美しすぎて病的な世界、そういう空気は全く感じさせない。
終楽章も特に魅力的で自然の中にいるようなさわやかさ。
朝の目覚めのような気持ちよさで
ということは、人工的な部分がここにはなくて、
その意味でも本来の響きはこうなのだ!と説得力を感じる。
やはり私はノリントン支持だなあと
今回もすごく楽しませてもらった。
2006/2007のシーズンはブルックナーが入っていて、
マーラーの交響曲はお休みだが、続編を期待したい。
「復活」はすでに演奏しているので、
近くCDが登場するのかもしれない。

Hanssler CD 93.165

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