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2007年1月17日 (水)

ゼルキンのモーツァルト 5

晩年のルドルフ・ゼルキンが弾いたモーツァルト
7枚組みからなるピアノ協奏曲集も最後の一枚となった。
ハ長調K.467とイ長調K.488である。
クラウディオ・アバド指揮ロンドン交響楽団。
ゼルキンの音が美しくて、しっかり弾いて、よく響いている。
少しスッキリしないような印象もあるけれど、
それはそれだけ表情に富んで、個性がよく表れて、
まだまだ元気であったゼルキンが
いかにもゼルキンらしい演奏をしているのである。
味があって、それを楽しみたい。懐かしい。
ハ長調K.467は、私は好きな演奏だ。
相変わらず無骨な感じで、アクセントのつけ方も巨匠風。
ゆったりと落ち着いて、大きさと広がりのモーツァルト。
しかし豪快に行ったなと思った後のハッとする弱音の美しさ。
想いのこもった表現で笑ったり悲しんだり、
最近はこういうモーツァルトは聞けなくなったなと
ゼルキンはいい!って、幸せな気持ちにしてくれる。
イ長調K.488はさすがにちょっとぎこちなくて、
ゼルキンの芸風は、優美なイ長調には違うかな…
でもこのモーツァルトは多くの人に聞いてほしいし、
我々が知っている巨匠の時代、最後の輝きである。

DG 00289 477 5214

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