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2007年1月16日 (火)

ケント・ナガノ

新年早々からすごい演奏に出会えた。
こういうブラームスは好きだ。
そしてまたそれ以上に圧倒されるシェーンベルク。
ケント・ナガノ指揮ベルリン・ドイツ交響楽団の演奏で
ブラームスの交響曲第4番(2006年3月録音)と
シェーンベルクの管弦楽のための変奏曲(2004年12月録音)。
私はかなり古くからケント・ナガノのファンなのだが、
最初の頃はストラヴィンスキーやバルトーク、ラヴェル、
貴重なところではブゾーニの「ファウスト博士」、
そしてマーラーの交響曲だろうか、
その後レコード会社が変わってしまって、
それはあまり影響ないのだろうけれど、
ベートーヴェンやブルックナー、そして今回のブラームスのように
近年はドイツものが中心になってきている。
ベルリンで活躍しているので、
それも当たり前の流れかもしれないが、
しかしケント・ナガノはモントリオールに移って、
このブラームスが単発の企画で終わってしまうのなら
残念すぎるではないか!
でもシェーンベルクの変奏曲とカップリングしているあたり、
ブラームスの交響曲第4番というところに意味があるのかもしれない。

このブラームス!何というしなやかな動き、細やかな表情。
録音が好きである。空間の印象が素晴らしい。
両翼配置によって、左右で複雑に対話しあっているが、
その辺を恐ろしくシャープに描き出しているし、
通常は背後に隠れているであろう伴奏音型や
それだけではない旋律と対をなし和声を生み出す音構成、
とにかくあらゆる要素がクリアに聞こえてきて、
ケント・ナガノという人の読みの深さ、
それをすべて指示出しているのだろうけど、すごい!
こう書くと分析的に音を処理しているのではないかと
そうとられそうなのだが、しかしそこがまた違っていて、
音楽全体の仕上がりは、ひたすら感動的でまさにブラームス、
情熱的に強い集中力で歌い上げており、最高だ。

ブラームスでとにかく夢中にさせられて、
しかしシェーンベルクがさらにすごいのである。
シェーンベルクの魅力って、言葉で表しにくいが、
新ウィーン楽派に拒否反応の人にはダメだろうけど、
好きな人にはきっとわかってもらえるはず。
ケント・ナガノの音の作り方が、素晴らしい。
響きの美しさにこの空間の広がり、さらに引き込まれた。
各変奏における鮮やかな表現も完成されている。
この辺を聞くとやはりケント・ナガノだという
バランス感覚や見通しのよい音作り、
そう!これがケント・ナガノなのである。

harmonia mundi HMC 901884

「ケント・ナガノ」に関する記述はホームページにもございます
http://homepage3.nifty.com/tsukimura/

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