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2007年2月10日 (土)

ウィーンフィル2001/2002

ウィーンフィル2001/2002のシーズンから
ゲルギエフの指揮による第8回定期演奏会。
2002年4月28日 ウィーン楽友協会大ホール
ムソルグスキーの「はげ山の一夜」(R.コルサコフ編曲)
そして後半はチャイコフスキーの交響曲第3番「ポーランド」である。
中プロとしてアレクサンドル・トラーゼが登場して、
プロコフィエフのピアノ協奏曲第2番が演奏されたはずだが、
その録音はオーストリア放送協会から送られてこなかったと
当時FM放送でアナウンスされていた。残念。

素晴らしい演奏である。さすが!
やっぱりゲルギエフには聞かされてしまう。
マリインスキー劇場のときとは明らかに違っており、
ゲルギエフの熱い興奮をともなった夢中にさせる牽引力、
そして一方のウィーンフィルが独特の繊細な音色を奏でており、
不思議なバランス感覚とライブならではの特殊な空気に
没頭して引き込まれてしまう。
「はげ山の一夜」では、とてもウィーンフィルは思えない
驚くべき荒々しさで突き進むが、
その激しい前半部分と静寂の後半のコントラストが見事で
夜明けに向かって平和を取り戻していく光景が、
透き通るような美しい表情で描き出される。
ウィーンフィルの色彩感を絶妙に操って、
ゲルギエフは絵画的世界に圧倒的な物語性を盛り込んだ。

そして後半は、チャイコフスキーの交響曲。
有名な第4番から第6番の3曲と違って、
ちょっと地味な存在の第3番「ポーランド」だが、
この曲はあまり聞いたことがなくて、
ここでウィーンフィルが取り上げているし、
ゲルギエフはN響の定期公演でも演奏したが、
同じくN響のアシュケナージ指揮の録音をもっているぐらいで
そんなには聞いていない。
でも今回久々にじっくり聞いたのだが、素晴らしい名曲だ。
他にあまり知らないので、わからないのだが、
ゲルギエフとウィーンフィルならではという気もする。
ウィーンフィルのチャイコフスキーは、
迫力よりも細部の描きこみが実に繊細で
細やかな表情付けに引き込まれるし、そういうところは、
ゲルギエフもウィーンフィルの魅力を最大限に引き出して、
それゆえにこの両者だからこそなのではないかと思うのである。
でもゲルギエフだとウィーンフィルも鳴りっぷりがいい。
ウィーンフィルはどう誤っても、上品な気品を決して失わないが、
しかし金管などは、しっかり吼えているし、
たまにはこういうウィーンフィルもいいのでは。

CDR263

「ワレリー・ゲルギエフ」に関する記述はホームページにもございます
http://homepage3.nifty.com/tsukimura/

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