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2007年8月28日 (火)

カラヤンの1980年代 10

1980年代のカラヤンで有名なのが
ホルストの「惑星」である(1981年1月録音)。
演奏はベルリンフィルであり、
カラヤンのいいところばかりが凝縮されて、
不思議なぐらいに美しい響きに満たされる。
独特の美観が隅々にまで浸透しており、
カラヤンらしさがあまり前面に出てくると
強引に音楽を進めていくところは
ときにあまり好ましくも感じられないのだが、
ここでは無理な主張は影を潜めて、
実に説得力のある「惑星」である。
1980年代のデジタル録音による一連の演奏の中でも
精妙なコントロールが冴え渡り、傑出した名盤だ。
ウィーンフィルとの1961年の「惑星」が昔から有名で
いわゆる一般的な「惑星」のイメージとは、
この辺にルーツがあるのではないかと思うのだが、
1981年のこの録音でもまさに「惑星」を堪能できる。
というのを今改めて感じるのも
ノリントンとシュトゥットガルト放送交響楽団の「惑星」では、
強くイギリスの音楽ということを意識させられたし、
同じベルリンフィルの演奏でもラトルの指揮だと
やはり独特の音楽観が伝わってきて、かえって新鮮な感覚。
純粋なイギリスの演奏というのでも
コリン・デイヴィス指揮ロンドン交響楽団の名演に感動した。
カラヤンとベルリンフィルというイギリス的要素の遠いところで
「惑星」の音楽に存在する幻想世界や神秘性、そして憧れ、
それらを表現して、音楽を通して感じる、
その理想の姿がここにあると思う。

DG 439 011-2

「ヘルベルト・フォン・カラヤン」に関する記述はホームページにもございます
http://homepage3.nifty.com/tsukimura/

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