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2007年8月10日 (金)

シュトゥットガルト放送交響楽団

シュトゥットガルト放送交響楽団の2005/2006シーズンから
2006年7月5-7日のライブ録音で
ロジャー・ノリントンの指揮によるマーラーの「復活」。
今回も面白い。軽やかに流れるように。
激しい第1楽章では、その素朴さでちょっと軽い印象だが、
細やかな表現は、発見に満ちている。
ノリントン自らの言葉にもあるように
マーラーがスコアに残した膨大な指示を
ここで完璧なまでに再現を試みているようで
突然テンポが駆け足になったり、表情を荒げたりもするのだが、
それが本来の姿であるということは、
これが信頼のできる結果なのである。
ノリントンが創りだす響きの性質上、
重みや迫力はあまり感じられないのだが、
スケルツォの楽章(第3楽章)が非常に心地よい。
速いテンポで一気に走り抜ける。それは爽やかでもある。
「復活」はやはり、長大な終楽章が重要だと思うのだが、
ここでも感じることは、やはり素朴な響きである。
暖色系の音色で角の取れた音楽づくり。
メリハリはきいているし、極めて変化に富んだ表現だが、
鋭くシャープに切り込んでいく感じではない。
ノリントンが実践してきた音楽なのであり、
それを「復活」という作品にあてはめたときに
すぐに受け入れられる人と戸惑いをおぼえる人で
もしかしたら分かれるのかもしれない。
私はすっかり慣れているので、普通に聞いているけれど、
でも思った以上に、それは田園的、牧歌的な仕上がりであった。

しかしこれらの印象が、CD制作上で
ある程度作られたものなのではないのかと…
今回はSACD仕様なので、かなりの奥行きが存在するが、
一方で音が弱く遠いという気がしてならない。
この「復活」のライブは以前にFMで放送されて、
その録音を残してあるので、聞き比べてみた。
かなり違う。通常の放送録音の方がストレート。
音響としては平面的なのかもしれないが、
音そのものがこちらに届いてくるという点では、
聞く側もそれをずっと受け入れやすいのである。
どうなのだろう。好みの問題かもしれないし。
ノリントンの「復活」は、FM放送の音源によって
そのうち改めてCD化しようと思う。
今回のSACDも悪くはないので、誤解のないように。

Hanssler SACD 93.166

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