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2007年12月29日 (土)

バイロイト音楽祭2007

バイロイト音楽祭2007から
「ニーベルングの指環」の放送が昨日までで終わった。
詳しくは来年になって、じっくり聞きなおしたいと思っているので、
今は少しだけ第一印象で感じたことを。
「ワルキューレ」の第3幕あたりから
ティーレマンはすごく音を鳴らして、
それは続く「ジークフリート」「神々の黄昏」へと
信じられないほどに充実した音楽の厚み、密度、
ここまでの凄みって、聞いたことがあっただろうか?
何で?ティーレマンという人は、こんなに特別なのだろう?
話を聞くとワーグナーを指揮するために生まれてきたような人である。
オーケストラが前に出るところでは、とにかく恐ろしい迫力で圧倒し、
歌手が出るべきところでは、一歩下がって、輝きは失わず、
その絶妙な運び、これだけの高度な水準だと、
操作してそうなっているような感覚ではないのだが、
何か全体が不思議なぐらいに強い力によって、まとめ上げられている。
昨年の録音では、どちらかというと細部よりは物語の流れで
主導動機の扱いはそれほど明瞭な印象はなかったのだが、
どうも聞いていると今年は格段に精度を上げて、
重厚さに加えて、研き抜かれた精巧な表現にも驚かされた。
ティーレマンは響きの作り方がうまい。
この点でも今年は群を抜いて素晴らしく、
これまでのあらゆるワーグナー演奏においても
ティーレマンのような演奏って、出会ったことがない。
ちょっと褒めすぎのような…でも2年目にしてこれで、
これから先、どうなっていくのだろう?
歌手ではリンダ・ワトソンのブリュンヒルデがやはり最も印象に残った。
今年登場のアルベルト・ドーメンのウォータンは、
これからじっくり聞きなおしてみるのを楽しみにしている。
スティーヴン・グールドのジークフリートは歌としてはうっとりなのだが、
どうも私には、話の流れにおいて、一本調子のような気がして、
それだけが気になるのだけど…そんなことをいっているのは私だけ?
噂には聞いていたが、エントリク・ウォトリヒのジークムントはちょっと悲惨。
聞いていて、かわいそうなぐらいである。
8月後半の公演では、その後復活したそうだが、
元気に歌えたのだろうか?

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