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2008年1月 8日 (火)

バイロイト音楽祭1985

バイロイト音楽祭1985から歌劇「さまよえるオランダ人」。
指揮はワルデマール・ネルソン。
この指揮者は現在では聞いたことがないのだが、
70年代後半にソ連から西側に亡命して、
無名の新人ながらいきなりバイロイトに抜擢されたらしい。
それが1980年の歌劇「ローエングリン」で
そのまま1982年まで担当している。
その後、1984年と1985年に「オランダ人」を指揮した。
当時の記録を調べてみると1979年の「ローエングリン」は
エド・デ・ワールトが担当している。理由はわからないが、
結果として、1年だけでバイロイトを去ってしまった。
それを引き継いだのが、ワルデマール・ネルソン。
そしてこの1985年の「オランダ人」というのは、
1978年に登場したクプファー演出の最後の年である。
1978年から1980年の3年間は、
デニス・ラッセル・デイヴィスが指揮している。
その後の1981年と1982年がペーター・シュナイダー。
ペーター・シュナイダーは現在もバイロイトに出演しているが、
この1981年の「オランダ人」がバイロイト・デビューだった。
1983年はペーター・ホール演出の「指環」がスタートして、
(初年度を指揮したのはゲオルグ・ショルティ)
「さまよえるオランダ人」は休演している。
1984年と1985年には再演されて、
そこで指揮したのが、ワルデマール・ネルソンだった。

オランダ人を歌っているのが、サイモン・エステス。
この人は黒人のワーグナー歌手ということで注目を集め、
力強い輝きの歌声で非常に評判だったそうである。
そして注目なのが、グレイアム・クラークが舵手を歌っている。
グレイアム・クラークといえば、2001年から2004年の4年間、
ユルゲン・フリム演出の「指環」でミーメが当たり役だった。
かなりの昔のことになるが、80年代の当時は脇役で
でも聞いていると何か非常に貴重な出会いのような気がしてくる。
グレイアム・クラークは1981年がバイロイト・デビューだそうだ。
演奏は快適なテンポ設定が心地よく、重みはあまり感じられないが、
その爽やかな仕上がりはむしろ非常に現代的で、
何か特別ということはないけれど、私には好感触の「オランダ人」である。
マッティ・サルミネンのダーラントも素晴らしく、
エステスのオランダ人とのやり取りは聞き応えがある。

PHILIPS 475 8289

「バイロイト音楽祭」に関する記述はホームページにもございます
http://homepage3.nifty.com/tsukimura/

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