« カラヤンの1960年代 8 | トップページ | フィラデルフィア管弦楽団2006/2007 »

2008年7月 8日 (火)

モーツァルトの歌劇 4

今日は歌劇「ドン・ジョヴァンニ」K.527を聞いている。
カール・ベーム指揮プラハ国立歌劇場
1967年2月から3月にかけての録音である。
ベームの「ドン・ジョヴァンニ」の正規盤は2種類あり、
1977年夏のザルツブルク音楽祭でのライブで
ウィーンフィルとの演奏も残されているのだが、
今日は旧録音で聞いている。

歌劇「ドン・ジョヴァンニ」は話の筋では
どうしようもなく品のない喜歌劇で、
簡単にそういってしまっていいのか?
しかしそのままを理解するのなら、くだらないと思うけど、
モーツァルトの音楽の素晴らしさは改めていうまでもなく、
そしてベームの格調高い響き、何て感動的なのだろう。
ベームのモーツァルトは最高だけど、
でも何となく、作品の軽快さからするとお堅いのは事実であり、
最近ではもっと自由になってきているような気もするが、
当時のスタイルはこうであったのだ。
しかしそれにしても圧倒的充実の音楽である。

歌劇「ドン・ジョヴァンニ」について、いろいろ思うのだが、
ドン・ジョヴァンニの従者でレポレルロが、何てかわいそうな…
というのは同じ仲間ながらドン・ジョヴァンニの
あまりにも人を人と思わぬ身勝手な振る舞い。
全くとんでもなく、しかしここでは
そのドン・ジョヴァンニがフィッシャー・ディースカウなのだから、
また何とも変なキャスティングのような気がして。
フィッシャー・ディースカウの歌を聞いていると
そういう破天荒ぶりは影をひそめ、いつもの深みある知的香りが漂い。
もっと軽薄な感じがいいのに。粋で滑稽なファルスタッフのように。
しかしその一方で最後のところでドン・ジョヴァンニが神と対決し、
地獄に落ちる場面での迫力といったらすごい。
こういうところは、フィッシャー・ディースカウならではだと。
実際にベームの音楽にしても神(石像)とドン・ジョヴァンニの対決の場面、
そこにすべての頂点があるのは明らかであり、壮絶なのである。
ということを考えても、有名な序曲の導入部分、
そのただならぬ緊張感は、さすがにベームの表現であり、
このシンフォニックな響き、冒頭の悲劇的な叫びがすべてを象徴している。

DG 429 870-2

「カール・ベーム」に関する記述はホームページにもございます
http://homepage3.nifty.com/tsukimura/

|

« カラヤンの1960年代 8 | トップページ | フィラデルフィア管弦楽団2006/2007 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/121598/41781450

この記事へのトラックバック一覧です: モーツァルトの歌劇 4:

« カラヤンの1960年代 8 | トップページ | フィラデルフィア管弦楽団2006/2007 »