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2008年10月20日 (月)

内田光子 2001.12.11

内田光子が東京で行ったピアノ・リサイタル。
(2001年12月11日にサントリーホールで収録)
シェーンベルクの3つのピアノ曲にはじまり、
シューベルトのピアノ・ソナタD.894「幻想」
後半はウェーベルンのピアノのための変奏曲、
そしてベートーヴェンのピアノ・ソナタ第32番。
シェーンベルクやウェーベルンという新ウィーン楽派の作品と
シューベルト、ベートーヴェンのソナタを組み合わせるという
この発想は内田光子ならではのものである。
ポリーニも同様にベートーヴェンやシューマン
そしてショパンの作品を新ウィーン楽派と同じ空間で演奏して、
その素晴らしさは圧倒的であり、こういうプログラムは、私は大好きだ。
内田光子はベートーヴェンの後期ピアノ・ソナタを集中的に取り上げたが、
この2001年の公演はそれよりも以前のものであり、貴重な録音。
最初から最後まで、そのすべてが完璧だというこの張りつめた空気。
美しい音色、徹底してコントロールされたリズム処理、
抑制の中にも音楽に輝きを与えていく装飾音符、
何て見事なのだろう。こだわりに満ちた世界。
ここまで精妙に感情に流されることなく自らを制御していく集中力、
内田光子という人は驚異の音楽家だ。
新ウィーン楽派のピアノ曲を鮮やかに描き出し、
やはりシューベルトの優しさに満ちた表現はさすが。
そしてベートーヴェンではそこに厳しさが加わり、
内面的に高揚していく中で最後に静寂に到達する音楽、
内田光子の透明ながら奥行きのある空間には感動した。

CDR502/503

「内田光子」に関する記述はホームページにもございます
http://homepage3.nifty.com/tsukimura/

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