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2008年10月31日 (金)

バイロイト音楽祭2007

20081031

バイロイト音楽祭のホームページより
「パルジファル」第1幕の舞台写真である。
http://www.bayreuther-festspiele.de/

2007年のバイロイト音楽祭から
8月2日に上演された舞台神聖祭典劇「パルジファル」。
今日から第1幕を聞きはじめて、舞台転換よりも前半部分。
さらに音楽について、アダム・フィッシャーのことを書いてしまうが、
真剣に聞くととにかく精妙の極みで、繊細な表情には圧倒される。
何て素晴らしい!隅々まで徹底して丁寧に進められる表現に感動。
クンドリは2006年に続いてエヴェリン・ヘルリツィウスが歌っているが、
どうもブリュンヒルデのイメージが抜けなくって…
きっと演技を見れば、全く印象も変わるのだろうけど…
写真は第1幕の舞台だが、バイロイト音楽祭のサイトが
夏にリニューアルして以来、2007年のは小さい写真しかないので、
これだけでは全くわからない…シュリンゲンジーフの演出に関しては、
音楽にだけ集中した方がよさそうなのだけど。

「バイロイト音楽祭」に関する記述はホームページにもございます
http://homepage3.nifty.com/tsukimura/

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2008年10月30日 (木)

バイロイト音楽祭2007

2007年のバイロイト音楽祭から
8月2日に上演された舞台神聖祭典劇「パルジファル」。
まずは一回通して聞いてみている。今日は第2幕と第3幕。
アダム・フィッシャーのワーグナーはとにかく素晴らしい。
バイロイトでは2001年からの4年間「指環」を指揮して、
2005年は休んで、2006年と2007年が「パルジファル」。
今年はバイロイトには出演していない。
どうなのだろう?この「パルジファル」が最後になってしまうのか?
2009年は新演出の演目はないので、何も起きなければ、
今年の指揮者がそのまま引き継いでいくと思うし、
すると2010年の「ローエングリン」で戻ってくるのか?
でも「パルジファル」にダニエレ・ガッティが抜擢されるぐらいだから、
「ローエングリン」にも新鮮な顔が登場するような気がして…
さらにローベルト・ホルのグルネマンツもこれで終わりか…残念。
調べてみたところ、2008年はヨン・クワンチュルが歌っている。
これからじっくり聞いていきたいと思う。

「バイロイト音楽祭」に関する記述はホームページにもございます
http://homepage3.nifty.com/tsukimura/

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2008年10月29日 (水)

バイロイト音楽祭2007

2007年のバイロイト音楽祭から最後の演目となった。
8月2日に上演された舞台神聖祭典劇「パルジファル」。
まずは一回通して聞いてみている。今日は第1幕。
クリストフ・シュリンゲンジーフの演出による舞台も2007年で終了。
不評だったので2004年からの4年間という短い期間であった。
しかし音楽の方では、最初の二年がブーレーズの指揮、
そして後半の二年がアダム・フィッシャーに引き継がれ、
音源としては実に貴重な録音が残されたと思う。
まだ聞きはじめたところだけど、アダム・フィッシャーの指揮は見事であり、
これまでずっとティーレマンの「指輪」を聞いてきたということもあると思うが、
「パルジファル」になった途端、断然クリアな響きになって、
非常に柔らかい表情から鋭い切り口を見せる鮮やかな表現まで
緻密に丁寧に音楽を扱って、感動的である。
基本的には抑制による美意識であり、
室内楽的な効果が最大の魅力であろう。

「バイロイト音楽祭」に関する記述はホームページにもございます
http://homepage3.nifty.com/tsukimura/

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2008年10月28日 (火)

入船亭扇辰 「ねずみ」

ラジオデイズで配信されている入船亭扇辰さん。
「ねずみ」と「茄子娘」
扇辰さんと瀧川鯉昇さんの二人会より
(2007年7月13日 Live Cafe Again)
扇辰さんの「ねずみ」は感動だ!
とにかく上手い。夢中になって聞いてしまう。
左甚五郎の噺で「竹の水仙」「三井の大黒」に続いて
そしてさらに時間は経過して、甚五郎が東北に旅に出る。
「ねずみ」は仙台の宿での噺である。
甚五郎の噺って、みんなすごくいいのだけど、
「ねずみ」は歌丸さんのをテレビで見ていたが、
扇辰さんは最高で、本当にいい噺だ。
「茄子娘」も味わい深い。独特の魅力。
珍しい噺なのだが、扇橋さんが得意にしているそうで
なので、扇辰さんのこの素晴らしさはうなずける!
扇辰さん、いい~!大ファンです。

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2008年10月27日 (月)

チェコフィル 2005/2006

2006年1月27日はモーツァルトの250回目の誕生日で
その日にプラハのモーツァルトゆかりのエステート劇場で行われた
マンフレッド・ホーネック指揮チェコフィルによる記念演奏会。
もちろん作品はすべてモーツァルトによるもので
歌劇「ドン・ジョヴァンニ」序曲、クラリネット協奏曲(独奏はシャロン・カム)、
そして交響曲第38番「プラハ」。プラハに関係した作品ばかり。
チェコフィルが何て素晴らしい音色!美しい響き。まさに極上だ。
マンフレッド・ホーネック指揮の演奏はいつも気に入るのだけど、
はじめて今回映像を見て(BShiで放送)、なるほど!
カルロス・クライバーの指揮姿にそっくりである。
この流麗な表現は、クライバーと共通するものだったのである。
もちろんここでの作品は、クライバーは取り上げたことがあるのかどうか?
録音が残っているわけではないし、決してコピーということではなく、
マンフレッド・ホーネックの音楽である。なかなか刺激的な瞬間が多い。
でも華麗に滑らかに奏でるこの旋律、躍動するリズム、
内からわき起こってくるエネルギー、感動的である。
いつまでもずっと聞いていたいモーツァルトだ!

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2008年10月26日 (日)

あさひ亭で圓歌・紫文・さん弥

横浜の地元で行われる落語会へ
あさひ亭まねき寄席 第30回特別興行
三遊亭歌五:転失気
柳家さん弥:熊の皮
柳家紫文:三味線漫談
三遊亭圓歌:中澤家の人々

久しぶりに圓歌師匠があさひ亭に来て下さった。
もうかなり昔なんだけど、圓歌一門会がここで行われて、
当時前座だったのが、もしかしたら新真打の歌橘さんで
ということは、10年ぐらい前になるのかも。
今回の前座さんは圓歌師匠のお弟子さんで歌五さん。
演目は「転失気」ですごく落ち着いているし、きっちりと語って、
ということで調べてみたところ、平成17年8月に入門、
すでにしっかりキャリアがあるのだ!まもなく二ツ目!
続いてさん弥さん登場!待ってました!私は大ファンです。
熟年離婚の話にはじまって、夫婦に関する枕。
何の噺だろう…って期待は高まるが、
八百屋の甚兵衛さんが帰ってきて、あれ、知ってるよ、
さん弥さんとの出会いが、実はこの「熊の皮」だった。
二回目というのはちょっと残念、新しい噺が聞きたかった…
でも今回はそれゆえにすごくよくわかって、理解も深まり!
ここでこの表情をするのが、さん弥さん
ここでこういう声色をさせるのが、さん弥さんなんだよ!って、
ますますこの芸風に病みつきになっている「熊の皮」だった。
仲入り後は柳家紫文さんの三味線漫談。
もちろん「長谷川平蔵市中見廻り」である。
紫文さんの生三味線、正確にはスピーカーを通しているけれど、
でもライブで聞くと、さすがに粋!素晴らしい音色、
そしてあの味のあるお声に会場はくすくす(笑)みんなでうっとり。
トリは圓歌師匠。もちろん「中澤家の人々」。
相変わらず言葉も流暢で毒舌も全開!お元気そうだった。
「中澤家」は実演で聞くのは今回で二回目、
その他いろいろな録音を聞いているけれど、
何度聞いても爆笑なのは、まさに「中澤家」なのである。
そういえば、噺の中に出てくる佐藤栄作総理の書で作った扇子、
今日見せていただいた。ちょっと感動!

あさひ亭まねき寄席は去年の秋、喬太郎さんを聞いて以来、
実は一年ぶりに出掛けたのだけど、
今日は特に平均年齢が高かった。ほとんどシニア。
私ぐらいの年齢だと、ごく数人。若い人はいない…
落語って、お客さんを見て、ネタも語りも変わるのだけど、
ちょっと今日は会場の空気とギャップを感じつつ、
笑うタイミングも何か合わなくて…、消化不良…
でも明日発売で今日は会場先行予約の次回のまねき寄席
チケットを早速買ってしまった。来年1月25日の第31回。
橘家文左衛門さんと古今亭菊志んさん登場!
文左衛門さんは大好きな噺家なので横浜に来てくれるのはうれしい!
そして菊志んさんは聞いてみたいと思っていたのでチャンス!

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2008年10月25日 (土)

第1626回N響定期公演

9月のN響定期公演から
ペーテル・エトヴェシュの指揮による演奏会。
9月19日にNHKホールで収録されたものを
BS2で録画して映像付きで聞いている。
バッハ作曲、ウェーベルン編曲によるリチェルカータ。
エトヴェシュの作品で「セブン」、独奏は諏訪内晶子。
そして後半がバルトークの管弦楽のための協奏曲。
ウェーベルンはかなり色彩豊かな音色で
思った以上によく鳴り、音が聞こえてくる。
でも一方で室内楽的な明瞭さは魅力的だ。
そしてエトヴェシュ自身の作品で「セブン」
事故で亡くなったコロンビア宇宙飛行士の追悼曲。
音楽としては、私は好きである。素晴らしい作品。
でもコロンビア宇宙飛行士との音楽的関連性については、
資料もないし、よくわからない。想像できない。
7人の飛行士のためのカデンツァが存在して、
独奏の諏訪内晶子と篠崎さんや山口さんなど
N響のヴァイオリン奏者が加わった計7人が
会場を取り囲む形で演奏している。
バルトークの管弦楽のための協奏曲も
ウェーベルンと同様、非常によく鳴っている。
部分で見ると民族色を色濃く出しているのかと。
しかしやはり全体の構成、バランスは見事であり、
エトヴェシュは作曲家の目から作品を分析し、
作曲家の耳で音を聞いて、クリアだし、実に緻密だ。
指揮者であり実は作曲家というと、エトヴェシュは
ブーレーズのイメージと重なるのだけど、
エトヴェシュの音色というのはもっと色彩的で
たっぷりと鳴って、聞いているこちらとしては楽しさもある。
ぜひ定期的にN響の指揮台に登場してくれるといいのに。

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2008年10月24日 (金)

柳家権太楼 「大工調べ」

先日放送されたTBS落語研究会の「柳家権太楼」特集
演目は「大工調べ」「代書屋」「青菜」の三席。
「大工調べ」が素晴らしい。聞かせる!
これまで聞いてきた権太楼さんの中でも最高の一席。
「大工調べ」は志ん生さんの録音を聞いて、大好きになったのだけど、
口は災いのもと、ちょっとした一言が人の機嫌を損ねて、
最後は大喧嘩に発展、奉行所に届け出てお白州へ。
権太楼流の独特の芸風が見事に生かされているし、
とにかくこれは上手くって、夢中になってしまう。
お馴染み「代書屋」も爆笑!これもいい。
「代書屋」は最初から最後まで笑いっぱなしの楽しい噺。
そしてもちろん「青菜」も絶品でこの三席は本当に上質である!

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2008年10月23日 (木)

現場レポート~住宅C

古い住宅のリフォームが着工したばかりで
来年春に入居するまでに内外装のすべてを新しくするのだが、
内装の天井を一部剥がしてみたところ、
面白いものが出てきたので、それを少し紹介。

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梁だけど、何というのか?反っている梁。
構造の教科書などに載っている「木造軸組図」だと
こういう形の梁を見るのだけど、
現在では工場プレカットが当たり前になっているので
普通の住宅では見たことがない。
民家とか伝統様式の農家とか、
そういうところの天井裏に上ればあるんだろうけど。
逆に居酒屋さんの内装とかにはあって、あれはあくまでも装飾。

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上棟式のときの幣束(へいぐし)。
長年、この家の屋根裏に静かに納められていた。
当時の大工さんって、もうどこにいるのかわからないし、
もしかしたら死んでしまっているかもしれない?
しかし新築のとき、この家に対する大切な想いをこめて
ここに幣束を納めたと思うので、
何かの縁でこの家を今回生まれ変わらせることになり、
ぜひまた新たに末長く引き継いでいってほしいと
工事を進めていく中で、少し考えさせられたのである。

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チューリッヒ歌劇場2006/2007

BShiで放送されたチューリッヒ歌劇場における公演で
R.シュトラウスの歌劇「アラベラ」。続きで第2幕と第3幕。
指揮はフランツ・ウェルザー・メスト
演出はゲッツ・フリードリヒである。
(2007年 6月19日 チューリッヒ歌劇場)
第2幕の舞台はイメージが変わって、
夜の世界に派手な原色を色彩的に配置して、
マンドリカがみなに振舞う酒、咲き乱れる花、
そして流れるワルツ、退廃的な方向へと導かれている。
しかし衣装は社交界の正装であり、まさに没落貴族。
間奏曲に続いて第3幕はホテルのロビーだが、
家具などはモダニズムの印象だけど、
全体はさらに進んでコンテンポラリーのような
極めて都会的なセンスであり、再び洗練された情景である。
ルネ・フレミングのアラベラが圧倒的存在感。
とにかく素晴らしくって、この輝きって何なのだろう!
一方で妹のズデンカは、後半はますますアラベラの影となっていくが、
しかしその演技でユリア・クライターが実に印象的であり、
会場からも絶賛の拍手が贈られて、最高だ!
ユリア・クライターはこれから注目しよう!
アバドやアルノンクールの「魔笛」に出演しているらしい。
ちょっとした誤解から大事件に発展し、
マンドリカが嫉妬で狂い出すのはまさに喜劇であり、
さらにはズデンカが姉に代わって、マッテオに体を捧げて、
結果、ズデンカとマッテオが幸福に結ばれるという展開など、
たちの悪い芝居だが、ウィーンの貴族はこんなものか?
でも歌劇「アラベラ」は本当によくできた作品であり、
その面白さは、この充実の公演によって堪能できた。
メストが淡々とした表情で実にクールな印象ながら
鮮やかにしなやかに、素晴らしい音楽を聞かせてくれている。

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「フランツ・ウェルザー・メスト」に関する記述はホームページにもございます
http://homepage3.nifty.com/tsukimura/

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2008年10月22日 (水)

チューリッヒ歌劇場2006/2007

BShiで放送されたチューリッヒ歌劇場における公演で
R.シュトラウスの歌劇「アラベラ」。今日はその第1幕。
指揮はフランツ・ウェルザー・メスト
演出はゲッツ・フリードリヒである。
(2007年 6月19日 チューリッヒ歌劇場)
第1幕は白を基調としたシンプルでモダンな舞台であり、
青いドレスのアラベラ(ルネ・フレミング)が鮮やかである。
それに対して男装をしている妹のズデンカ(ユリア・クライター)は
対称的な影の存在として、しかし非常に美しく描かれており、
第1幕前半の山場でその二人による二重唱は感動的だ。
アラベラは自分勝手で我がままではあるけれど、
表面的にはちやほやされる存在でありながら、
内面では決して満たされない悲しい一面を
フレミングは絶妙に演じていて、こういうところはさすがである。
一方でその後の父ワルトナー(アルフレート・ムフ)と
母アデライーデ(コルネリア・カリッシュ)の二重唱、
内容は金、賭け、生活の話など…だけど、迫力がある。
そこにマンドリカ (モアテン・フランク・ラーセン)が登場。
面白くなってきた。素晴らしい!喜劇である。
マンドリカはアラベラを愛し、父は彼の持つ財産に目がくらみ、
しかし両者の利害は見事に一致している!
それにしてもやはりフレミングの存在感はすごい。
歌劇「アラベラ」は舞台付きで観ると魅力も伝わってくるけれど
音楽だけではちょっと特徴に欠けるようであり、
でもメストは非常に繊細にしなやかに描き出しており、
第2幕以降も楽しみだ。続きはまた明日。

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「フランツ・ウェルザー・メスト」に関する記述はホームページにもございます
http://homepage3.nifty.com/tsukimura/

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2008年10月21日 (火)

三之助・圓歌・歌奴

落語協会が配信している
第八十七回インターネット落語会(10月下席)
http://www.so-net.ne.jp/minnanotv/rakugo/
新真打昇進襲名披露興行からの三席で
今回は四代目歌奴さんが登場なので早速見た。
「堀の内」柳家三之助
「中沢家の人々」三遊亭圓歌
「抜け雀」三遊亭歌奴

最初に三之助さんの「堀の内」。
大人気の若手噺家だが、やっぱり上手い。
お馴染みの「堀の内」だけど、意外にあまり聞く機会がなくて、
楽しいお噺でテンポ感が大切だけど、三之助さんはよい流れ。
そして圓歌師匠の「中沢家の人々」。
伸縮自在だが、今回は10分程度にまとめて。
というのは、その後に来る主役の歌奴さんの前座なのである。
いうまでもなく圓歌さんは歌奴さんの尊敬する師匠。
かわいい弟子のために得意の「中沢家」で会場を盛り上げて
しかし新真打のために自分は決して出すぎることはなく
その微妙な加減はさすがにお見事でこれぞ感動の芸である。
そして歌奴さん登場。枕というか、最初に楽しい挨拶があり、
枕で昔と現在の交通事情の変化、駕籠の話を経て、
演目は「抜け雀」である。さすがに披露興行なので大ネタ。
歌彦時代から「抜け雀」は演じていたようだけど、上手い!
そしてちょっと面白かったのが、志ん五さんの「抜け雀」を
最近聞いたばかりなので、感じたのだが、もしかしたら、
歌奴さんは志ん五さんに稽古をつけてもらったのかも。
枕から噺への流れも同じだし、呼吸というか、間の取り方かな?
同じものを感じた。もちろん演じる人によって変わってくる。
でも長い歴史の中で築かれてきた大切なものを共有し合っているのだと。

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2008年10月20日 (月)

内田光子 2001.12.11

内田光子が東京で行ったピアノ・リサイタル。
(2001年12月11日にサントリーホールで収録)
シェーンベルクの3つのピアノ曲にはじまり、
シューベルトのピアノ・ソナタD.894「幻想」
後半はウェーベルンのピアノのための変奏曲、
そしてベートーヴェンのピアノ・ソナタ第32番。
シェーンベルクやウェーベルンという新ウィーン楽派の作品と
シューベルト、ベートーヴェンのソナタを組み合わせるという
この発想は内田光子ならではのものである。
ポリーニも同様にベートーヴェンやシューマン
そしてショパンの作品を新ウィーン楽派と同じ空間で演奏して、
その素晴らしさは圧倒的であり、こういうプログラムは、私は大好きだ。
内田光子はベートーヴェンの後期ピアノ・ソナタを集中的に取り上げたが、
この2001年の公演はそれよりも以前のものであり、貴重な録音。
最初から最後まで、そのすべてが完璧だというこの張りつめた空気。
美しい音色、徹底してコントロールされたリズム処理、
抑制の中にも音楽に輝きを与えていく装飾音符、
何て見事なのだろう。こだわりに満ちた世界。
ここまで精妙に感情に流されることなく自らを制御していく集中力、
内田光子という人は驚異の音楽家だ。
新ウィーン楽派のピアノ曲を鮮やかに描き出し、
やはりシューベルトの優しさに満ちた表現はさすが。
そしてベートーヴェンではそこに厳しさが加わり、
内面的に高揚していく中で最後に静寂に到達する音楽、
内田光子の透明ながら奥行きのある空間には感動した。

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「内田光子」に関する記述はホームページにもございます
http://homepage3.nifty.com/tsukimura/

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柳家喬太郎 横浜勉強会

来月23日に横浜にぎわい座のげシャーレで行われる
「第三回 柳家喬太郎 横浜勉強会」のチケット予約が
今日からはじまって、ローソンチケットのみの扱いということで
はじめて利用してみた。なかなか便利である。
朝まずパソコンで予約を行って、午後出掛けた帰りに
ローソンに寄り、画面を見ながら手続き、
レジで会計を済ませるとチケットがもらえたのである。
無事にチケットが手に入ってよかった。
夜になって、先ほどもう一度確認してみたら、
すでに「予定枚数終了」となっていた。
すごい人気!さすが喬太郎さん。
早く聞きに行きたい。楽しみだ。

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2008年10月19日 (日)

古今亭志ん五 「抜け雀」

昨日の志ん橋さんと同じ落語会で収録された
ラジオデイズ配信による古今亭志ん五さん。
「風呂敷」と「抜け雀」
(2008年7月16日 お江戸日本橋亭)
志ん五さんと志ん橋さんは同じ志ん朝一門で
同門の兄弟弟子による二人会というわけである。
志ん五さんもいい。テンポは速いんだけど、
焦っている感じは全くなくって、心地よい流れ。
「風呂敷」と「抜け雀」というと
志ん生、志ん朝から受け継がれている
古今亭の本物の芸って、格調高い印象だが、
志ん五さんがじっくり聞かせてくれる。
特に「抜け雀」というと志ん生さんのイメージがあるのだけど、
志ん五さんのこの録音も素晴らしくて、これは宝物だ。

「抜け雀」の解説を聞いて知ったのだけど、
黒門亭で親しまれている落語協会2階の座敷、
そこに掛けられている「今川焼」の書だが、
ネタ元は志ん生さんの「火焔太鼓」だけど、
何と志ん五さんによる作品だということである。

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2008年10月18日 (土)

古今亭志ん橋 「鰻の幇間」

先週の土曜日、黒門亭で聞いてきた志ん橋さん。
尊敬すべき師匠を大好きになってしまって、
今日はラジオデイズからダウンロード。
「鰻の幇間」と「不精床」
(2008年7月16日 お江戸日本橋亭)
「鰻の幇間」は夏の噺なので、今のうちに聞いておかないと…
落語は寒い冬に暑い夏の話を聞いて、噺で暖まろうという
そういうこともするのだが、でもやはり季節感は大切で。
今回も志ん橋さんの噺はディテールの充実が圧倒的で
「鰻の幇間」は46分にも及ぶ大熱演。
相変わらず深みのあるお声にしびれてしまう。
幇間だから、言葉は軽く、適当なことをあれこれと言っているのだが、
その裏で心の内では、微妙な心理が様々に見え隠れしている
こういうところをじっくり聞かせてくれて、感動!
仲入り後の「不精床」は時間が押していたそうで
短くさっぱり語るのだが、これがまたすごくて、
その雑で何とも汚い床屋さん、想像を絶する情景がまたリアルで、
こんなにも不精を極めた「不精床」ははじめて!
志ん橋さんは本当にいい。また聞きに行きたい。

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2008年10月17日 (金)

メトロポリタン歌劇場2007/2008

BShiで放送されたメトロポリタン歌劇場の最新ライブから
フンパーディンクの歌劇「ヘンゼルとグレーテル」
指揮はウラディーミル・ユロフスキ
(2008年 1月1日 ニューヨーク メトロポリタン歌劇場)
フンパーディンクの「ヘンゼルとグレーテル」は
序曲ぐらいは知っていたが、きちんと全曲を聞くのははじめて。
これが素晴らしい!何て楽しい作品だ。
バイロイトでワーグナーのそばにいて活躍していたそうだが、
ワーグナーの影響による作風も私が好きな理由。
森の中を冒険する物語は楽劇「ジークフリート」を思わせる。
ふたりを導く森の妖精は「ジークフリート」の小鳥と重なるし、
フィリップ・ラングリッジが歌っている魔女などは、
料理のシーンなどもあるし、まるでミーメではないか!
でも一方で食に飢えている子供たち(ヘンゼルとグレーテル)の苦しみ、
貧しい家族の姿はまさに格差社会を浮き彫りにして、
喜歌劇ではあるけれど、その背後に見え隠れする問題意識というか、
演出を通じて、いろいろなメッセージも伝わってくる。
そして神様の存在が必ず子供たちを救ってくれるという宗教性も特徴。
クリスティーネ・シェーファーがグレーテルの少女姿でかわいらしい。
まさにズボン役(ヘンゼル)のアリス・クーテと子供姿のふたりが大活躍。
そして何といってもフィリップ・ラングリッジの魔女が最高だ!
この公演は英語での上演で、ミュージカルのような印象である。

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2008年10月16日 (木)

エレーヌ・グリモー

グリモーの最新盤でバッハの作品集。
しかしこれがただのバッハではなく、さすがグリモーであり、
平均律クラヴィーア曲集からの前奏曲とフーガを全体に配置し、
ピアノ協奏曲第1番も演奏、そしてブゾーニ編曲のシャコンヌ、
リスト編曲の前奏曲とフーガ(オルガン作品の編曲)、最後には
ラフマニノフ編曲による無伴奏ヴァイオリン・パルティータからの前奏曲。
この企画は非常に興味深くて、私は大歓迎だ。
だからこそ、発売したばかりに早速見つけて買ってきた。
でも聞いてみるとやはり私はどうもバッハがあまり好きでないようで…
グリモーの演奏はすごく魅力的で、いいと思う。理想を実現。
音もきれいだし、テクニックの冴え、弾力のあるリズム、
適度な色彩感、無味にならないロマンティックな情感、申し分ない。
でもひとつ感じるのは、曲調に変化が乏しいのではないか。
平均律クラヴィーア曲集は24あるすべての調性を用いて、
明るい曲、暗い曲、速い曲、ゆっくりの曲、楽しい曲、悲しい曲、…、
実に豊かな広がりある世界が感じられるのであり、
グリモーはきっとあえて似たような曲を並べて、統一感を出したのであろう。
でもするとピアノ協奏曲などは、すごく退屈で…
いやグリモーのピアノのせいではない。こういう作品なのだ。
ピアノ協奏曲は、元々はチェンバロ協奏曲であり、
第1番は有名でピアノによる演奏でも最も親しまれている作品である。
でもグリモーのような演奏に魅力のある人が弾くと
この程度の作品か…なんて、本質が明らかになってしまう。
というよりもソリストが目立ちすぎない方がいいということなのだろう。
本来のチェンバロで弾く方が、バランス的にも妥当であり…
ということでやっぱり、ブゾーニ、リスト、ラフマニノフが味付けをしている
編曲物のバッハの方が断然面白い。頭をそっちに切り替えて聞いた
平均律第2巻の第20番なんて、すごくロマンティックに響いてきて、
このアルバムの方向性というのは、やはりそっち寄りということか。
実は一番面白かったのが、ラフマニノフ編曲によるバッハ。
無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番の前奏曲。
ラフマニノフがバッハの作品を自在に操って、
グリモーも作品に同調して、これは最高だ。

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2008年10月15日 (水)

エクサン・プロバンス音楽祭2004

エクサン・プロバンス音楽祭2004で上演された
プロコフィエフの歌劇「3つのオレンジへの恋」
トゥガン・ソヒエフ指揮マーラー室内管弦楽団
(2004年7月 エクサン・プロバンス 大司教館劇場)

まずトゥガン・ソヒエフの指揮が圧倒的に素晴らしい。
いきいきと音楽が躍動して、響きはしなやか。
フィリップ・カルヴァリオの演出は派手に色彩的で
「3つのオレンジへの恋」って何て楽しいのだろう。
すごく親しみを感じた。なぜ?って考えてみたのだけど、
憂鬱の王子はオレンジに恋をして、というところ
落語の「千両みかん」ではないか。
若旦那が恋煩いで寝込んでしまい、
なんと相手は紀州の甘いみかんだったのだ。 
こちらでは、憂鬱の王子が魔女ファタ・モルガーナを笑ったために
3つのオレンジに恋をする魔法をかけられてしまう。
それで王子は、王である父を捨て、国を捨て、
オレンジを探す旅に出てしまうのだ。
そこで王子のお供をして旅をする
道化師のトゥルファルディーノがまるで幇間。
幇間とは太鼓持ちのことで男芸者である。
軽々しく、先のことを考えないお調子者。
何かこの滑稽さは落語に通ずる。

またここで面白いのが、幼く憂鬱だった王子が、
オレンジを探す旅に出ると急成長して、立派に振舞い、
こういうところ、まるでジークフリートである。
冒険に出て、大活躍するというところ、
そしてその結果として愛する妻を得るという展開、
楽劇「ジークフリート」と重なってしまう。
こういう発想をする人は、あまりいないか…
でもイメージしやすく、話が入ってきやすいのである。
魔術師チェリーはオレンジを持っている女料理人の恐ろしさを
いろいろと教えるが、恋している王子は恐れを知らない。
恐れを知らない愚かな英雄といえば、ジークフリートである。
オレンジの皮を剥くと王女(ニネッタ)が登場して、
水を飲ましてやると元気を取り戻し、王子と結ばれるという。
様々な形で魔法が絡んでくるというのが面白さだが、
これはたいへん魅力的なオペラである。
観れば観るほど引き込まれていく。
原作はイタリアのカルロ・ゴッツィの作品で
プロコフィエフはそのロシア語翻訳を元に台本を作成して、
アメリカで作曲、シカゴで初演されたそうだ。

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2008年10月14日 (火)

プロフェッショナル 柳家小三治

NHKのプロフェッショナル「柳家小三治」
落語ファンの方はみなさん、ご覧になっていたのかな?
聞く側のファンにもいろんな人、それぞれの好みがあるし、
噺家も様々なスタイル、手法が存在していると思うのだが、
でも小三治さんがいっておられた
人生そのものが噺の中ににじみでてくるということ
それこそが芸であり、私のようなものがいうのもなんだけど、
最近それをすごく感じていた。
もちろんお話(ストーリー)を聞いているわけで、しかし技以上に
噺家さんの人間性にふれることができたとき、
もっと何か先にある、奥にある深いものを感じられるような気がして
そういうときにこそ、感動が心の底から湧いてきて、
落語の素晴らしさなのである。心と心で対話しないといけないのだ。

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ユンディ・リ The Young Romantic

再放送だと思うが、BShiで放送された
「征爾とユンディ The Young Romantic」
カナダで制作されたドキュメント番組。
NHKでは「征爾とユンディ」と題しているが、
協奏曲での共演で小澤征爾も登場するけれど、
ユンディ・リの活躍を特集した番組である。
面白かった。これはファンにはたまらない。
中国出身の若手スター・ピアニストには
ユンディ・リとラン・ランのふたりがいて、
私は元々ユンディ・リに興味があり、聞いていたのだが、
その後、ラン・ランは実演にふれて、何となくではあるが、
最近はラン・ランの方が目立っているような印象もあり、
オリンピックの開会式にもラン・ランが出演していたし、
ユンディは押されているのかな?って、しかし
このドキュメントを見ているとやっぱりユンディはいい!
ベルリンフィルでのプロコフィエフの協奏曲のリハーサル風景。
クリストファー・オールダーも登場しているし、
演奏会のための練習、DGのレコーディング、そして演奏会と
ちょっと映像がごっちゃになっているところがあり、
実際CDの宣伝を見ているような印象もあるのだが、
ユンディ・リの映像は絵になっていて、やはり魅力的である。
このCDは欲しいのだが、そういえばまだ買っていなかった。
ぜひ聞いてみたいと思う。仕上がりはよさそうだ。
ユンディ・リのタイプからいって、プロコフィエフはもちろん、
バルトークなどもすごく合うんだろうけれど、
ブラームスの協奏曲を弾いてほしいって何となく思った。
あとラフマニノフの第3番の協奏曲はぜひ聞きたい!

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「ユンディ・リ」に関する記述はホームページにもございます
http://homepage3.nifty.com/tsukimura/

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2008年10月13日 (月)

マウリツィオ・ポリーニ

ポリーニの最新盤でショパンの作品集。
やっぱりポリーニの弾くショパンやシューマンはいい。
もちろんベートーヴェンやドビュッシーも最高だけど。
このところ続いていたモーツァルトの協奏曲だが、
こう書くと世界を敵にまわしそうだけど、
ポリーニのモーツァルトは、私は少々抵抗を感じる。
それに比べて、このショパンは何と心地のいいこと!
安心して、ゆったりと聞いていられるのである。
何から何まで、ここにあるすべてが私は好き。
非常にリラックスして弾いている。余裕が感じられる。
これはコンサートではなく、レコードの魅力であろう。
力が抜けて、自然な響き、そして自由な発想に満ちている。
もちろんポリーニならではの立体的な音楽、
しかし同時に不思議なぐらいに滑らかに流れて、
こういう演奏はポリーニ以外では聞かれない。
今回は選曲の点でも少し切り口が違っている。
作品30番代の作品が集められて、
バラード第2番は再録音、そしてマズルカ、ワルツ、
即興曲第2番、最後に24年ぶりの「葬送」ソナタ。
マズルカ、ワルツ、即興曲ははじめて聞く。
本当に素晴らしい。角がとれて、丸みを帯びている。
でもこの鮮やかさといったら、やはり特別だし、
現在のポリーニはこうなのだろう。
昔もよかったのだけど、でも今はさらに上を行く、
何かを悟って、するとより世界が広がりだしたような。
気負いがない。音楽が語りだす。
演奏している自身の存在を消しているようだ。
ポリーニという存在を感じて、だからこそ魅力的だった。
でも今では、それを超越したところに清らかなものを感じる。
こんなにも素直な気持ちで接して、深い感動のある
「葬送」ソナタの演奏は聞いたことがない。

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「マウリツィオ・ポリーニ」に関する記述はホームページにもございます
http://homepage3.nifty.com/tsukimura/

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2008年10月12日 (日)

カラヤンの1970年代 10

カラヤン指揮ベルリンフィルによる
チャイコフスキーの「悲愴」とブラームスの交響曲第1番。
BShiで放送された映像でチャイコフスキーが1973年12月、
ブラームスが1973年5月の演奏である。
拍手が収録されていて、ライブなのではないかと。
映像としてはカラヤン独特の仕上がりで
普通の演奏会ライブという印象ではないが…
感動的な演奏である。さすがに絶頂期のカラヤン。
最も得意として繰り返し取り上げていた作品でもあり、
しかしそれにしてもものすごい勢いと圧倒される迫力。
今回ばかりは余計なことを書くのはよそう。
あまりの完璧さにただただ全力で受け止めるのみ。
こちらがああだこうだと指摘するような隙は一切存在しないのである。
録音も素晴らしく、カラヤンの指揮姿も相変わらずカッコいい。
しかしどうも映像で観ているとカラヤンの目をつぶっての指揮って
オーケストラとのコミュニケーションを拒否しているような
今日の感覚からすると何か不自然でやはりカラヤンは特別である。

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「ヘルベルト・フォン・カラヤン」に関する記述はホームページにもございます
http://homepage3.nifty.com/tsukimura/

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2008年10月11日 (土)

黒門亭で喬太郎・志ん橋

今日は落語協会2階にある黒門亭で落語を聞いてきた。
今回もお目当てはもちろん柳家喬太郎!第1部に出演。
そして私がぜひ聞きたかったのが、古今亭志ん橋さん。
志ん橋さんは第2部のトリなので、はじめて通し券を購入。
11時20分頃開場となって、終わったら16時50分。
長かった。お尻が痛くなった。でも今日も満喫でご機嫌!

喬太郎さんなので、早く行かないと入れない
とはわかっていたのだが、家を出るのがちょっと遅れてしまって、
10時過ぎには着きたかったのだけど、それでも順調に行けて、
落語協会の前に到着したのが、10時半頃。
でも雨の中、やっぱり大行列ができている。
少しして整理券が出て、「18番」だった。
途中で札止めになったそうだが、志ん八さんが枕で言ってたけど
40人分の座布団を目指して、80人が殺到したらしい。
志ん八さんは、会場設営をしつつ、整理券を配って、
満員札止めをして、「いらっしゃいませ」をして、お疲れ様でした。

入船亭辰じん:たぬき
古今亭志ん八:本膳
古今亭菊生:天狗裁き
柳家喬太郎:初音の鼓
柳家〆治:池田大助


前座で入船亭辰じんさんが登場。
入船亭扇辰さんのお弟子さんだそうである。
いま落語協会のホームページでプロフィールを確認してみたら、
今年の2月に入門で9月から前座で楽屋に入ったそうな。
つい最近ではないか。上手かった。落ち着いていたし。
期待の新人かも。注目しておこう!また聞きたい。
そして志ん八さん。今日は朝から雨の中、大忙しだったけど、
いま検索してみたら「本膳」という噺なのかな?
こちらも絶好調で会場も一気に盛り上がった。
楽しませてもらった。すごくよかった。
続いて菊生さん、何と「天狗裁き」である。
天狗の登場からは軽やかに進めて、葉団扇を取り上げて、
病のお嬢さんを助けて結婚するという展開は省略。
夢が循環するオチでなかなか聞きやすかった。
「池田大助」と裁きつながりというのも絶妙。

仲入り後、喬太郎さん登場。今日も面白かった。
枕で骨董、お宝の話となり、圓丈さんの話題になって、
六代目圓生さんの直筆による新作の原稿があるということで
取材に行ったところ、九台目のパソコンが宝物だって、
六代目は九台目に負けたって、ツボにはまってしまった。
そしてウルトラマンネタも全開。大爆笑で盛り上がる。
喬太郎さんのお宅にあるお宝ということで
五代目小さん師匠の留守番電話テープの話も登場。
この話題は雑誌「サライ」にも載っていたお馴染のネタ。
骨董の枕から「初音の鼓」というお噺に展開。
喬太郎さんの絶好調の枕もいいし、本格古典も素晴らしい。
やっぱりいい。何か圧倒的な面白さで笑いまくってしまった。
この空気の後に登場する〆治さんは少し気の毒なのだけど、
しかし落ち着いた雰囲気が心地よくて、
子供が活躍の噺「池田大助」もすごくよかった。
町人の子が大出世するという聞かせる噺なのだけど
第一部の最後をきっちり締めてくれて、格調高くお開き。

柳亭市也:道具屋
柳家さん弥:棒鱈
柳家さん生:不動坊
古今亭志ん橋:厩火事

続いて第二部である。お尻が痛い。
前座には柳亭市也さんが登場。
もちろん柳亭市馬さんのお弟子さん。
同じく落語協会のホームページで調べてみたら、
昨年12月に入門で今年の7月から前座を務めているそうだ。
結構ジャニーズ系。噺家には珍しいタイプ?
今日はお馴染みの「道具屋」だけど、女性に人気が出るかも?
続いてさん弥さん。7月に鈴本で聞いて、今日は二度目。
実は今月26日にもう一度聞く予定。何か縁があります。
そのさん弥さん、すごくよかった。面白かった。
枕で初めて黒門亭に出演したときの話、客が3人しかいなかったそうな…
高座から下りて、お客3人を集めて、まわりに囲んで、
「三人旅」を長々と話したって、この枕で
ぐっと我々の心をつかんでしまったのである。
そこから「棒鱈」へ。この流れ、盛り上げ方が絶妙で
本当に面白くて、楽しくって、すっかりファンになってしまった。
さん弥さんの「いちがち(一月)は松飾り。にがち(二月)はてんてこてん…」
赤ベロベロの醤油漬け、薩摩の芋侍、忘れられないよ!
そしてさん生さんの「不動坊」。これもよかったのだ。
面白くって面白くって。瓶から餡子は出ないという描写、笑えた。
「不動坊」は好きな噺でよく知っていたので、
描写のひとつひとつでおかしくってたまらなかった。

そして仲入り後に志ん橋さん登場。聞けてうれしい。
「厩火事」が40分にも及ぶ大熱演で
志ん橋さんならではの丁寧な語り口に
大笑いしながらも深く感動してしまった。
志ん橋さんの重い声が、すごく心に響いてきて、
これぞ話芸の素晴らしさである。聞けて本当によかった。
帰りは出口でひとりひとりに深く頭を下げ、
お礼をいいながら見送ってくださって、
礼を言いたいのはこちらなのだけど、志ん橋師匠を尊敬します。
志ん橋さんはいい。また聞きたい。熱烈ファンです。

20081011

外に出たら、さん生さんもいらして、お見送りをして下さった。
本当に素晴らしい会になって、今日はよかったと思う。
落語って、やっぱり人だなって、特に感じた。
人間性とか、その人の魅力が反映されたとき、
噺もさらに輝いてくる。今日はそういう噺家さんの顔ぶれだった。
この後、さらに別の落語会が行われるということで
鈴々舎馬るこさんもいらしたのだが、聞きたくなっちゃうのだけど
さすがに体力の限界というか、お尻が痛いというか、
これ以上いたら、エコノミー症候群になってしまうのか?
今日はごめんなさい。また聞かせてください。

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2008年10月10日 (金)

GMユーゲントオーケストラ2004

BS2で放送されたグスタフ・マーラー・ユーゲントオーケストラの演奏会。
クラウディオ・アバドの指揮によるマーラーの交響曲第9番ニ長調。
2004年4月14日 サンタ・チェチーリア音楽院大ホール(ローマ)
音があまりきれいでないのが残念だが、しかしそれにも増して
熱演の様子がストレートに伝わってきて、これは感動的である。
アバドのマーラー第9はやはり非常に流麗で、テンポも速い。
第2楽章、第3楽章とさらに加速し、同時に集中力も増して、
この緊張感の高まりはさすがである。鋭く無駄のない表現。
そしてマーラー独特の舞曲的な表現は表情豊かに。
細部まで徹底されている。オーケストラの性格上、
響きが荒削りなのは仕方ないとして、しかしこの若々しさを
アバドは見事に燃焼させて、素晴らしい名演だ。

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「クラウディオ・アバド」に関する記述はホームページにもございます
http://homepage3.nifty.com/tsukimura/

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2008年10月 9日 (木)

WDR交響楽団 来日公演

来年3月のケルンWDR交響楽団の来日公演が
今日からチケットの先行予約がはじまって、
私はこれに狙いを定めて、席を確保した。
セミヨン・ビシュコフが首席指揮者を務めているのも
まもなく終わりということを聞いているので、
この組み合わせで聞けるのも今回が最後となるであろう。
ドイツの放送オーケストラが来日の度に順番に聞いているので
ぜひケルンはビシュコフの指揮で聞きたいと思っていた。
行くのは3月1日のミューザ川崎の公演。
ミューザ川崎へもはじめて行く。
ずっと行ってみたいと思っていたのだが、
中央ブロックのいい席が買えたので楽しみ。
今年の6月もフランクフルト放送交響楽団で
ブラームスの交響曲を聞いているのだけど、
今度もまた同じくブラームスの第4番。
もちろんブラームスは大好きなので、いいのだけど、
マーラーやショスタコーヴィチを聞けないというのは、
正直なところ、少し残念か…

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2008年10月 8日 (水)

ドレスデン国立歌劇場 2007

昨年秋のドレスデン国立歌劇場来日公演。
R.シュトラウスの歌劇「ばらの騎士」
ファビオ・ルイージの指揮による公演。
(2007年11月23,25日 NHKホール)
BS2で放送されたもので今日は第2幕と第3幕。
オックス男爵のクルト・リドルが女たらしの貴族を好演、
とんでもない下品で汚らしい振る舞いは苛立たせる。
それによって若く真っ直ぐなオクタヴィアンが引き立ち、
第2幕では少年の軽やかさ、第3幕では少女に扮して、
ズボン役のアンケ・ヴォンドゥングが親しみの演技。
オックス男爵とオクタヴィアンの対比は実に鮮やか。
同じことがいえるのが、ゾフィーと侯爵夫人で
森麻季のゾフィーが何ともかわいらしい少女の振る舞い、
アンネ・シュヴァンネヴィルムスの侯爵夫人が
すべてを悟っているかのような落ち着き、
静けさの中にある大きさ、その気品によって、
やはりそこに生まれる対比が際立っている。
ファビオ・ルイージもしなやかな指揮でさすがだ。

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2008年10月 7日 (火)

ドレスデン国立歌劇場 2007

昨年秋のドレスデン国立歌劇場来日公演。
R.シュトラウスの歌劇「ばらの騎士」
ファビオ・ルイージの指揮による公演。
(2007年11月23,25日 NHKホール)
先月BS2で放送されたものから今日は第1幕。
ドレスデン国立歌劇場管弦楽団の素晴らしい音色、
ファビオ・ルイージもじっくり音楽を聞かせているし、
さすがに極上の雰囲気が漂って、大満足である。
舞台も豪華だし、芝居もまた世界のトップクラスを行く貫録。
でもどうもこの貴族趣味な空気に拒否反応が。
もう少し抽象的な方向へと進むか、
何か読み替えでメッセージが欲しい。
斬新な発想で舞台をぶち壊されることは
作曲家は望んでいないのだろうけど。
でも何かそこに「現在」を感じられるものが必要で…
第1幕は侯爵夫人が重要な存在だが、
アンネ・シュヴァンネヴィルムスが素晴らしい。
オクタヴィアンが真っ赤なバラを床にたたきつけ、
無言で花瓶を取りにゆく侯爵夫人、
一本ずつ拾い上げ、花をいけていくが、
若さはじけるオクタヴィアンと年老いていく自分との間に
溝を感じては、その不安と孤独を悲しく歌う。
ひとり部屋にたたずみ、カーテンを閉めると
暗闇に包まれていく第1幕のフィナーレは印象的だった。

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2008年10月 6日 (月)

第1625回N響定期公演

今シーズン最初のN響定期公演。
9月13日NHKホールにおける
ハンス・ドレヴァンツの指揮による演奏会。
BShiで放送されたものを録画して聞いている。
エディソン・デニソフ作曲の「絵画(1970)」
そして後半がマーラーの交響曲第5番
ハンス・ドレヴァンツなんて懐かしい指揮者の登場だ。
1998年以来で10年ぶりだそうである。
昔すごく印象に残っているのが、
ヴァレリー・アファナシェフがN響に登場して
ブラームスのピアノ協奏曲第2番を弾いたのだけど、
アファナシェフは恐ろしく遅いテンポで自由に歌って、
そのとき指揮していたのがハンス・ドレヴァンツだった。
N響ではマーラーの第7番や大地の歌も指揮していて、
そういう点では、今回の第5番は楽しみだった。
ハインツ・ワルベルクも亡くなってしまったし、
ドイツの長老指揮者としては、N響にとっては
大切な存在のような気がして、これからも来てくれればいいのに。

デニソフの作品は恐らく今回初めて聞くと思うのだけど、
この「絵画」という作品は素晴らしい。
ショスタコーヴィチが評価した作曲家だそうで、
しかし響きは何となく新ウィーン楽派風でもあり、私は好きである。
そしてマーラーが感動的だ。遅いテンポで非常に丁寧に
雄大な広がりの中にも音楽が隅々まで聞こえてくる。
鋭く切り込む演奏ではないけれど、こういう仕上りもいい。
これまでずっと、引き締まった演奏が好きだったのだけど、
最近はじっくり聞かせるマーラーもいいと思っている。

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2008年10月 5日 (日)

ラーメンズ 「TEXT」

先日BShiで放送されたラーメンズ第16回公演「TEXT」
(2007年3月17日 東京グローブ座で収録)
ラーメンズの小林賢太郎君が小学校のときの同級生で
小4、小5、小6の3年間一緒のクラスだったのだけど、
25年の付き合いで、ときどき公演を見せてもらっていて、
でもこの第16回には行ってなかったので、今回楽しんだ!
相変わらずよくできている。感動的な完成度。
言葉を巧みに操り、夢中になってしまう。
全5幕から構成されているのだけど、最後にすべてが繋がる。
いつも恐ろしい緻密さと緊張感はよく知っているのだけど、
一言も聞き逃せない、この集中力と無駄のない完璧な演出。
そして第4幕での片桐さんのはじけっぷりにも笑いまくった。

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2008年10月 4日 (土)

喬太郎・歌武蔵・勢朝

フジポットで配信されている録音で三席。
いま最も勢いがある噺家さんをセレクト。


柳家喬太郎:寿司屋水滸伝(平成10年)
三遊亭歌武蔵:親子酒(平成10年10月10日)
春風亭勢朝:荒茶(平成15年12月13日)


平成10年の喬太郎さんはさすがに若い声!
自分で「若手の噺家で…」って言ってるし。
二ツ目時代の録音。「寿司屋水滸伝」は、
相変わらず個性豊かなキャラが多数登場して笑える!
歌武蔵さんも真打昇進したばかりの録音。
お馴染みの「親子酒」だが、相撲ネタの枕から面白い。
酔っ払いの息子「麹町の中沢さんに行ってきました」とか言ってるし。
そして勢朝さん。「荒茶」という噺ははじめて聞くけれど、
歴史ネタで、でも話題は自由に飛躍して、
勢朝さんの柔らかい口調も魅力だし、楽しい。

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2008年10月 3日 (金)

古今亭志ん橋 「柳田格之進」

先日BS2の落語番組で古今亭志ん五さんによる
「柳田格之進」を聞いたのだけど、人情噺で感動!
でもこの放送では40分弱で語られたか?
本当はもっとじっくりと長いはず。
志ん五さんは時間内に収める都合上
細かいところを語りつくせていないような…
話の流れの中で不自然な点もいくつか。
そこでラジオデイズで配信されている
古今亭志ん橋さんによる「柳田格之進」
(2008年3月16日 お江戸日本橋亭)
こちらは63分という充実の録音。
志ん五さんと志ん橋さんは同じ志ん朝一門で
「柳田格之進」は古今亭のお家芸だそうである。
志ん橋さんは語りつくしている。素晴らしい。
きっと元が同じだと思うので、違うところはないけれど、
隅々まで丁寧に重みのある口調で心に響いてくる。
たまにはこういう人情噺、とことん聞きたいものである。

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2008年10月 2日 (木)

喜多八・志ん五・正朝

フジポットで配信されている録音で三席。
今回選んだのは、中堅で活躍している噺家さん。

柳家喜多八:代書屋(平成15年11月8日)
古今亭志ん五:蜘蛛駕籠(平成15年4月12日)
春風亭正朝:宮戸川(平成15年1月11日)


脱力系の喜多八さん。脱力というか
虚弱体質の枕はお馴染みなのだけど
でも喜多八さんって、噺に入っていくと実にいきいき
勢いがあって、迫力があって、すごくいい!
志ん五さんの「蜘蛛駕籠」は昔、本物を聞いたと思うのだけど
格調高い語り口ながら、与太郎喋りや酔っ払いの描写になると
その落差がすごくて、上手い!志ん五さんはいいなあ!
そして正朝さん。変化する声色、人物描写の巧みさで
すっかり聞かされてしまう。「宮戸川」にはぴったり。

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2008年10月 1日 (水)

三遊亭歌奴 「阿武松」

真打に昇進した三遊亭歌彦さん。
「四代目 三遊亭歌奴」を襲名。
お馴染みの三遊亭圓歌さんのお弟子さん。
ニフティ寄席で配信されている録音で
「片棒」と「阿武松」の二席。
すごくいい。上手い!面白い。
歌奴さんも声がいいなあ。よく通る声。
枕で紹介されているが、大相撲が大好きだそうで、
相撲噺をいきいきと語り、後半は人情噺の展開で
「阿武松」が絶品、聞き惚れてしまった。
「片棒」も祭りの描写があるが、明るくっていいテンポ感。

三遊亭歌奴さんの経歴
平成7年3月3日 三代目三遊亭圓歌に入門「歌きち」と命名
平成7年6月4日 新宿末広亭で初高座
平成11年5月1日より三遊亭歌彦で二ツ目
平成14年 第12回北とぴあ若手落語家競演会大賞受賞
平成20年9月下席 真打昇進 四代目三遊亭歌奴襲名

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