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2008年10月13日 (月)

マウリツィオ・ポリーニ

ポリーニの最新盤でショパンの作品集。
やっぱりポリーニの弾くショパンやシューマンはいい。
もちろんベートーヴェンやドビュッシーも最高だけど。
このところ続いていたモーツァルトの協奏曲だが、
こう書くと世界を敵にまわしそうだけど、
ポリーニのモーツァルトは、私は少々抵抗を感じる。
それに比べて、このショパンは何と心地のいいこと!
安心して、ゆったりと聞いていられるのである。
何から何まで、ここにあるすべてが私は好き。
非常にリラックスして弾いている。余裕が感じられる。
これはコンサートではなく、レコードの魅力であろう。
力が抜けて、自然な響き、そして自由な発想に満ちている。
もちろんポリーニならではの立体的な音楽、
しかし同時に不思議なぐらいに滑らかに流れて、
こういう演奏はポリーニ以外では聞かれない。
今回は選曲の点でも少し切り口が違っている。
作品30番代の作品が集められて、
バラード第2番は再録音、そしてマズルカ、ワルツ、
即興曲第2番、最後に24年ぶりの「葬送」ソナタ。
マズルカ、ワルツ、即興曲ははじめて聞く。
本当に素晴らしい。角がとれて、丸みを帯びている。
でもこの鮮やかさといったら、やはり特別だし、
現在のポリーニはこうなのだろう。
昔もよかったのだけど、でも今はさらに上を行く、
何かを悟って、するとより世界が広がりだしたような。
気負いがない。音楽が語りだす。
演奏している自身の存在を消しているようだ。
ポリーニという存在を感じて、だからこそ魅力的だった。
でも今では、それを超越したところに清らかなものを感じる。
こんなにも素直な気持ちで接して、深い感動のある
「葬送」ソナタの演奏は聞いたことがない。

DG 00289 477 7626

「マウリツィオ・ポリーニ」に関する記述はホームページにもございます
http://homepage3.nifty.com/tsukimura/

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