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2008年11月27日 (木)

ベルナルト・ハイティンク 2

ベルナルト・ハイティンク指揮バイエルン放送交響楽団による
ワーグナーの「ニーベルングの指環」より楽劇「ワルキューレ」
1988年2,3月 ミュンヘンのヘルクレスザールで収録

第1幕冒頭の嵐の場面から圧倒的緊張感による
引き締まった音楽にすぐに引き込まれ、夢中になってしまった。
緊迫の場面とそれを解放していく緩急自在が素晴らしい。
この完成度の高さは、最大の魅力であろう。
聞いている人にとって、こんなにも心地よいことはない。
でもこれは、劇場的臨場感というよりは、
演奏会形式によるコンサートに立ち会っているようで
その辺は好みの分かれるところでもあるかもしれない。
しかしオーケストラがバイエルン放送交響楽団なので、
そうしたシンフォニックな展開をみせるのは当然のことであり、
私はハイティンクのこの厳格にして精妙な音楽作りにはまっている。

ジークムントを歌っているのが、ライナー・ゴルドベルクで
この人はレヴァイン盤ではジークフリートを歌っている。
ジークリンデがチェリル・ステューダー。
フンディングはマッティ・サルミネンで太い歌声にしびれた。
第2幕になるとジェームズ・モリスのウォータンが再び登場し、
そしてブリュンヒルデをエヴァ・マルトンが歌っている。
面白いのがフリッカでなんとワルトラウト・マイアーだ。
この10年後にはジークリンデを歌っているので興味深い。
「ワルキューレ」ではウォータンをじっくり聞けるが、
第2幕のブリュンヒルデに過去を語り聞かせるシーンで
声を落として、噛みしめるように言葉を紡いでいくところ、
しかしここでもマイクはしっかり声を拾っていて、感動的である。
第3幕も恐るべき集中力で一気に聞かされた。
ウォータンの告別から魔の炎の音楽へと
ハイティンクの音作りもバイエルン放送交響楽団の音色も
絵画的ではないし、意識的に色彩豊かな情景は避けているような
しかしこの黒光りする渋い響きが強い光を発するフィナーレ、
私はこういう演奏こそが大好きで、やっぱりハイティンクはいい。

EMI 5 19479 2

「ベルナルト・ハイティンク」に関する記述はホームページにもございます
http://homepage3.nifty.com/tsukimura/

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