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2009年1月 7日 (水)

ウィーン国立歌劇場1993/1994

正月にBShiで放送してくれた
カルロス・クライバー指揮の歌劇「ばらの騎士」。
(1994年3月23日 ウィーン国立歌劇場で収録)
前奏曲から恐ろしく速いテンポで驚異的な演奏だが、
幕が上がると今度は不思議なぐらいにしなやかな響きで
やはり何というか奇跡のような舞台が展開される。
フェリシティ・ロットの元帥夫人があまりにも優雅で美しく、
オッターのオクタヴィアンがかわいい!そして元気!
オックス男爵がまた何とも憎たらしくて、いやらしく、
喜劇における滑稽なピエロの役なのだが、
クルト・モルの演技がさすがで圧倒的存在感。
第1幕の後半へと進むと、元帥夫人が
オクタヴィアンが自分の元を離れていくのではないかと
未来を不安に思い、するとしだいに老けこんでくるような…
その辺はフェリシティ・ロットの演技であり、感動的だ。
歌はもちろんのこと、そこにいてくれるだけで芝居に奥行きが出る。
クライバーのまわりには自然と名歌手が集まってくるのだろうけど
それにしても魅力的な顔ぶれである。というのが第1幕。

第2幕ではバーバラ・ボニーのゾフィーが登場。
オクタヴィアンが銀色の衣装を身にまとって、
ゾフィーの元に銀のばらを届けに来るが、
そこでの二重唱の素晴らしいこと!
オクタヴィアンはゾフィーとの出会いで成長するが、
ここでのオッターのオクタヴィアンの美しさには驚かされる。
でもひとつ、舞台はすごく贅沢で豪華なのだけど、
オットー・シェンクの古風な演出には
今となっては、少々抵抗をおぼえる。
再びオックス男爵の下品でふてぶてしい態度はお見事!

そして第3幕。前半は最も喜劇で大騒ぎの楽しい場面。
第1幕、第2幕との対比もあるのかもしれないけど、
ここでは一気に大衆的な情景に変わるので
物語の進行とともにその効果は大きい。
オッターのオクタヴィアンがここでも何ともかわいらしい!
音楽は舞台の背景にまわって、その微妙な加減、
テンポも自在に動いて、この辺はクライバーの表現も
ウィーン国立歌劇場の演奏もあまりにも感動的だ!
そして元帥夫人の登場。舞台が引き締まる。
これまでの茶番がすべて明るみになり、
三重唱からフィナーレ。伝説の舞台を堪能した。
フェリシティ・ロットの元帥夫人に注目していたのだが、
やはり全体を通してでは、オッターのオクタヴィアンだ!

DVDR062/063/064

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