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2009年5月31日 (日)

さん弥番外地でさん弥・鬼〆

浦和から時間もあるので京浜東北線で秋葉原、
総武線に乗り換えて両国へ。
かなり早めの到着だけど、外で待っていたら
鬼〆さんが出てきてくれて、楽しくお喋り。
入場料を払おうとしたら万札しかなく…
万札といっても1枚しか入ってないのだけれど…
近くのコンビニに崩しに行ったら、
さん弥さんがコピーをしていた。
「さん弥さん、お疲れさまで~す」って
狭いところで行動していると面白い展開。

柳家さん弥:出来心
台所鬼〆:二人旅
柳家さん弥:崇徳院
柳家さん弥:子別れ(中) お徳熊五郎

さん弥さんの浦和報告にはじまり、
裏話…そうだったんだ…そうだったんだ…って
泥棒のマクラになったので「もぐら泥」くるかな?と思ったら
ストレートに「出来心」!「親分の前ですが…これが大笑い」
このフレーズ大好き。ここは志ん橋師匠を思い出しちゃう。
「花色木綿」の後半は省略だけど、噺の展開はじっくりと。
続いて鬼〆さん登場。いつもながらマクラで
なんか慌て気味の鬼〆さんに親しみを感じつつ…
のんびりとした「二人旅」でのどかな風景が広がるのだが、
早口の江戸っ子ふたりのやり取りはすごく似合うのです。
そしてさん弥さんが「崇徳院」。これがよかったのだ!
「崇徳院」は二ツ目さんでもよく聞いているけれど、
さん弥さんのはスケール大きく、聞き応えがあった!
違いはなんだろう…江戸中を歩きまわって、苦労して、
しだいに疲労と追いつめられてくる危機感に劇的な物語なのだが、
疲れはリアルに…そこに「子別れ」のプレッシャーが重なったのか?
迫力ある「崇徳院」に大満足。しだいに乗ってきて、絶好調です。

仲入りには今回もさん弥さんが出没!
「子別れ(中)」鑑賞記念の印をもらって、
写真撮影やお客さんとの楽しい会話のひととき。

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そして「子別れ(中)」。さん弥さんは真剣な表情で登場。
「(上)強飯の女郎買い」に続いて、酔った熊五郎はどうしようもない
まさに悪としかいいようがなく、救いようがないのだが、
一方でお徳さんは心が広く、最後まで熊五郎のことを想い、
ここでの夫婦のやり取りは人情噺の印象もあり、
笑いは一切なしに引きこまれて、感動的だった。
これまで聞いてきたさん弥さんの中でも最高だったかも。
もちろん滑稽噺も好きだけど、私はこういう聞かせる噺が一番。
亀ちゃんが必死にふたりの間に入って、喧嘩をやめさせようと…
この「子別れ」の亀ちゃんというのはご存じのとおり愛すべきキャラだが、
「子別れ(中)」の親子別れのシーンは泣かせる!
熊五郎は「出て行け!」って、追い出す形なのだが、
お徳さんが亀ちゃんに「これまで育ててもらったお礼を言うんだよ」
「いつかお父っつぁんに恩返ししますって言うんだよ」って、
すごい緊張感と迫力で実は「子別れ」はここで一番盛り上がる。
アンケートにも書いたのだけど、さん弥さんにはこれから
人情噺もやってほしいなあって、今回強く感じた。
いつか「文七元結」聞かせてくださいって書いちゃいました。

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次回は7月20日(祝・月)18時開演(お江戸両国亭)
いよいよ「子別れ(下)」です。みなさん、いらしてください。

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浦和にて天どん・さん弥

今日のさん弥さんは一日で五席の日!
朝はゆっくりだったけど、11時過ぎに家を出て、
2時間かけて浦和まで行ってきた。
さいたま落語亭(その5) 若手落語家を育てる会
浦和駅から徒歩数分の市民文化センターで
天どんさんとさん弥さんによる二人会

柳家さん弥:道具屋
三遊亭天どん:明烏
三遊亭天どん:堀の内
柳家さん弥:不動坊


このコンビには以前に黒門亭の「光る二ツ目の会」でも遭遇しているが、
絶妙な味わいでファンにはたまらないという…
さん弥さんによると「落語界の鬼才と野獣による二人会」だそうで
天どんさんもそれに応えて「下着泥棒と人殺し」みたいな顔をしているって。
よっ!「落語協会の指名手配犯」それを監視する熱烈ファンたちが大集合。
さん弥さんはお得意の「道具屋」でスタートだが、
この前の「五六の会」でも聞けた普通の「道具屋」では聞けない道具たちを
今回も少し取り込んで、聞き慣れた「道具屋」だけど、ちょっと新鮮な面白さ。
相変わらず挙動不審で怪しい与太郎さん(かなり不気味)が丁寧語で接客。
続いて天どんさんが昼間っから廓噺やりますって「明烏」だ。大好きな噺。
今回は天どんさんは古典を二席でそんなにいじくることもなく。
新作が得意な噺家さんの古典って、やっぱり発想が自由なのか?
聞いているこちらもちょっと違う感覚で楽しめて、すごくいいのです。
「明烏」がたっぷりで仲入り後は短くしますって「堀の内」を
風呂屋へは行かずに家に戻ってきたところで切ってしまって、
後から聞いた話、トリのさん弥さんは慌てたそうな!
嫉妬のマクラから「吉っつぁん、所帯を持たないかい?」って
お~!「不動坊」だ。こちらも大好きな噺。よかった~
天どんさん、さん弥さんに挨拶して、さん弥さんよりもお先に両国へ。
夜は「さん弥番外地」。さん弥さん、残り三席、がんばって!

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2009年5月30日 (土)

ノリントンのモーツァルト 3

ロジャー・ノリントン指揮シュトゥットガルト放送交響楽団による
モーツァルトの交響曲6枚組ボックスから今日は3枚目。
交響曲 第8番 ニ長調 K.48(2006.9.12)
「ポストホルン」セレナードによる交響曲 ニ長調 K.320(2006.9.8)
交響曲 第40番 ト短調 K.550(2006.9.17)
素晴らしい!選曲も魅力的だし…というのは、
私は「ポストホルン」セレナードが大好きなので楽しいのだ。
ここでは第2楽章に配置された短調の楽章の美しさ。
そしてプレストの終楽章。最高である!
ト短調の第40番は激しさを強調した演奏だった。
ここは非常に今日的なアプローチで
でもやはりもう少し優美さの感じられる方がいいのかな?
あえてかなり筋肉質な運動性を前面に出して、
シュトゥットガルト放送交響楽団もエネルギッシュである。
このスピード感はもしかしたら世界最速かも?
慣れ親しんだ交響曲ではあるが、ここでもノリントンは
新鮮な面白さに興味は尽きない見事な仕上りを実現している。
こちらも終楽章の緊張感ある展開には感動した。

Hanssler CD-No.93.230

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2009年5月29日 (金)

シューベルトの歌曲 29

今回はグレイアム・ジョンソンのシリーズで
「Schubert and Death」という一枚。
歌っているのは、メゾソプラノのブリギッテ・ファスベンダー。
1990年6月7-10日にロンドンで収録されたもの。

変容「天の炎の生命の火」 D.59、亡霊の踊り D.116、
トゥーレの王 D.367、至福「ミンネリート」 D.433、
冥界に下るオルフェウスの歌 D.474、死に寄せて D.518、
死と乙女 D.531、完了 D.579A(D.989)、楽園 D.584 (1817)、
テクラ、霊の声 D.595、夜の曲 D.672、
ミニョンⅡ「このままの姿でいさせて下さい」 D.727、
白鳥の歌 D.744、ヘリオポリスⅠ「冷たい風の北国で」 D.753、
ヘリオポリスⅡ「累々たる岩」 D.754、水の上で歌う D.774、
バッカス讃歌 D.801、解消 D.807、弔いの鐘 D.871

地味な印象もある渋い作品が並んでいるが、
グレイアム・ジョンソンのピアノが何と魅力的なことか!
肩の力は抜けて、味わい深い表情はさりげなく。
全体にしっとりと落ち着いた色調に統一されているが、
その中にあって「至福」や「楽園」は明るい輝きが美しい。
「夜の曲」の透明感や「水の上で歌う」の細やかさも
絶品。
「ヘリオポリスⅡ」の追い詰められていく感覚は大好きである。

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2009年5月28日 (木)

ウィーンフィル2007/2008

シェーンブルン宮殿で行われた野外コンサート。
ズービン・メータ指揮ウィーンフィルによる演奏。
ウェーバーの「オベロン」序曲にはじまり、
ショパンのピアノ協奏曲第2番(独奏はラン・ラン)
そしてベートーヴェンの交響曲第5番である。
2008年6月28日にウィーンのシェーンブルン宮殿で収録。
BS2で先日の放送を録画して映像付きで聞いている。
私の大好きな「オベロン」序曲ですぐに引き込まれる。
ウィーンフィル独特の軽やかな流れが気持ちいいのだが、
しかし屋外ということで響きが薄く、さすがにこれでは残念。
続いてラン・ランが登場のショパンのピアノ協奏曲は注目である。
私の印象では、ラン・ランはちょっと表情付けがくどいかな?
その興奮にはかえられないけれど、やりすぎ!という場面も
ときにあるのだけれど、しかしかなり洗練されてきている気がする。
ヴィルトゥオーゾ的な方向性をはっきりと打ち出し、
その華麗なテクニックは実に魅力的な存在なのだが、
粒立ちのよい音、美しい色彩は、透明感が増してきているようである。
勢いで突っ走るだけでないバランス感覚とコントロールが備わってきた。
メータのベートーヴェンは面白い。1970年代のような巨匠的な風格。
現代の流行には目もくれず、自分のスタイルを貫いているメータ。
スローテンポで堂々の貫禄を示し、屋外ということで細部に配慮したのか?
結果的には表情豊かにウィーンフィルの特長もよく表れている。
アンコールにヘルメスベルガーのポルカ「軽い足どり」(ウィーンフィル)
リストのハンガリー狂詩曲第2番(ラン・ランが再び登場)
エドゥアルト・シュトラウスのポルカ「ブレーキかけずに」(ウィーンフィル)
最後にもう一曲ラン・ランの独奏でショパンの英雄ポロネーズ。
会場も盛り上がっているけれど、こちらも最高に楽しい。

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2009年5月27日 (水)

バイロイト音楽祭2008

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バイロイト音楽祭のホームページより
楽劇「ラインの黄金」第3場の舞台写真である。
http://www.bayreuther-festspiele.de/

2008年のバイロイト音楽祭から楽劇「ラインの黄金」。
今日は後半の部分で第3場の途中から第4場である。
クリスティアン・ティーレマンの指揮
タンクレッド・ドルストの演出による7月28日の上演。
第3場のこの画像はあまり注意していなかったのだが、
前の二人はもちろんウォータンとローゲ。
そして正面の光っているところは、大蛇?それともカエル?
アルベリヒははじめ大蛇に化けて驚かせるが、
ローゲにそそのかされて、次にカエルに化けて見せる。
危険が迫ったときは、小さなものに化けて逃げるのが一番だと。
そこをウォータンとローゲは捕まえて、縛り上げてしまう。
音楽は闇に包まれている印象だが、一番面白いところ。

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そして地下のニーベルハイムから地上に戻って第4場。
第2場と同じくこの演出では都市公園の設定である。
左にいる白い衣装の配役はみな神々だが、
右にいる普通の服装をした人?これは…
もしかしたら神々の存在には全く気づかずに
普通に公園で時間を過ごしている人間を表しているのかも。
ワーグナーの設定にはない役柄を配置、という話を
どこかで聞いたような気もするのだが、ちょっとあやふや。

来月は続く楽劇「ワルキューレ」を聞く予定である。
2008年はティーレマンの解釈にさらに研きがかかっているが、
「ワルキューレ」でどう聞かせてくれるのか?大いに期待。

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「バイロイト音楽祭」に関する記述はホームページにもございます
http://homepage3.nifty.com/tsukimura/

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2009年5月26日 (火)

バイロイト音楽祭2008

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バイロイト音楽祭のホームページより
楽劇「ラインの黄金」第2場の舞台写真である。
http://www.bayreuther-festspiele.de/

2008年のバイロイト音楽祭から楽劇「ラインの黄金」。
今日も前半部分で第3場の途中まで。
クリスティアン・ティーレマンの指揮
タンクレッド・ドルストの演出による7月28日の上演。
画像は第2場でワルハラ城の見える山頂の場面だが、
ファゾルトとファフナーの兄弟は、ワルハラ城建設の報酬を
ウォータンに要求し、フライアを連れ去ろうとしているところである。
これより先は、ここで登場するローゲが重要な役になってきて、
やはり映像で見たくなってしまう。ローゲはアルノルト・ベゾイエン。
中央にいる赤い髪が立っている男が火の神ローゲである。
ワーグナーの設定では山頂になっているが、
ドルストの演出では「ごくありふれた都市公園」。
天上の神々の世界だが、実は我々の身近な所に存在する…
というコンセプトであるらしい。第4場も同じ情景である。

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「バイロイト音楽祭」に関する記述はホームページにもございます
http://homepage3.nifty.com/tsukimura/

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2009年5月25日 (月)

バイロイト音楽祭2008

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バイロイト音楽祭のホームページより
楽劇「ラインの黄金」第1場の舞台写真である。
http://www.bayreuther-festspiele.de/

2008年のバイロイト音楽祭から楽劇「ラインの黄金」。
今日はその前半部分で第3場の途中まで。
クリスティアン・ティーレマンの指揮
タンクレッド・ドルストの演出による7月28日の上演。
いよいよ今年も「ニーベルングの指環」を聞きはじめた。

画像は冒頭のラインの川底の場面だが、
アンドルー・ショアのアルベリヒが素晴らしい。
録音で聞いているのでどういう動きで演じているのか?
ラインの乙女たちとのやり取りはいかに?というのが
わからないのが残念だが、それにしても緊張感があり、
幕が開いてすぐ、最初の見せ場を見事に作り上げている。

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この指環も2008年で3年目であり、
ティーレマンの指揮がずいぶん変わってきた気がする。
軽くなったと書くと誤解を生みそうだが、
そういう印象があるのも…響きが薄くなることは決してないけれど
動きがシャープになり、ディテールの鮮やかさは断然増して
音が明るくなっているのである。輝きがすごい!透明感も。
ティーレマンの重厚さには、どこか鈍さがあったと思うのだが、
ここではワーグナーの音楽を鋭く、切れ味よく描き出していて
ついに完成させたなという…そういう感想が出てくるのである。
バイロイトの上演というのは、5年間で毎年少しずつ
確実にクオリティを高めていくという方法だが、
ティーレマンの場合には、ここである程度の結果を出せているような
さすがである。残りの2009年と2010年は保証付きという感じか?
2009年は歌手の変更があるので、そちらに注目が集まるかもしれず
その辺については、各場面でふれていきたい。

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「バイロイト音楽祭」に関する記述はホームページにもございます
http://homepage3.nifty.com/tsukimura/

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2009年5月24日 (日)

入船亭扇遊「井戸の茶碗」

TBS落語研究会で放送された
「入船亭扇遊」特集からの三席をDVD-Rに保存。
「井戸の茶碗」「蜘蛛駕籠」「干物箱」である。
扇遊師匠も情景が目に浮かぶようだし、
やっぱり人物の描きわけが素晴らしい。
「井戸の茶碗」では正直者の清兵衛さんが
二人の武士の間を行ったり来たりで
三者がきっちり鮮やかに特徴付けされている。
こういう聞かせる噺は、扇遊師匠は最高!
情景描写では「干物箱」も引き込まれた。
というのは、後半の方へ進むと
貸本屋の善公の一人芝居のような展開で
まるでその場に立ち会っているような…
「干物箱」は面白い噺だし、よかった!
でも冷静に考えると…若旦那も自分の代わりに
善公に声色を真似させて、なんてありえない…
しかしその滑稽さが落語の世界といえるのだろう。

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2009年5月23日 (土)

好楽・歌丸・米助・圓窓

NHK「日本の話芸」で録りためた四席をDVD-Rに保存。
順番は私なりに下記のような内容にしてみたが、
前半は笑点メンバーで…後半は新作ということで。
「水神」は劇作家の菊田一夫の作だそうである。

三遊亭好楽:抜け雀
桂歌丸:壺算
桂米助:虹ノムコウ
三遊亭圓窓:水神


好楽さんの「抜け雀」は29分ほどでちょっと急ぎ足かなという。
もっとじっくり聞きたいな。好楽さんの語りは自然体。
歌丸さんの「壺算」はお馴染みの…でもなかなか渋い。
若手落語家で聞くともっと元気だけど、その辺も面白さ。
米助さんの野球漫談(マクラ)に続いて、噺に入ると
「虹ノムコウ」は30年後の日本野球界でこれは面白い!
野球好きにはたまらない内容だ!傑作!
「水神」は人情噺というか、聞かせる噺。
水神様のお使い姫で烏の恩返しではなく人助け。
オチに関しては、色々な解釈ができそう。いい噺だ。
調べてみたら菊田一夫が六代目圓生のために書き下ろし、
1963年の東京落語会で初演されたとのこと。
その噺を弟子の圓窓師匠がここで再演しているということで
聞けば聞くほど深いし、感動的である。
落語というよりも芝居のような情景が広がり、
黒い烏、黒の羽織、夕焼けの真っ赤…と
噺の中に色彩をうまく取り入れているのも特長。

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2009年5月22日 (金)

ノリントンのモーツァルト 2

ロジャー・ノリントン指揮シュトゥットガルト放送交響楽団による
モーツァルトの交響曲6枚組ボックスから今日は2枚目。
交響曲 第12番 ト長調 K.110(2006.9.7)
交響曲 第29番 イ長調 K.201(2006.9.6)
交響曲 第39番 変ホ長調 K.543(2006.9.10)
もちろんノリントンのモーツァルトはたいへんに魅力的。
しかしベートーヴェンで圧倒的な衝撃を生み出し、
ブラームスやシューマン、メンデルスゾーンなどで
新鮮な感覚で音楽を蘇らせた…あの喜びを思い出すと
モーツァルトはこれが自然なのであり、
贅沢なことをいってしまえば、20世紀的なスタンダードで
カール・ベームやブロムシュテット、スウィトナー、…
こことは全く別世界の重厚さだが、それはそれで感動的である。
つまりはノリントンの演奏でもモーツァルトの後期の交響曲の方が
断然に面白くなり、お馴染みの第39番は最高だ。
第29番も快調なテンポでいきいきと躍動している。
それにしてもシュトゥットガルト放送交響楽団は上手い!

Hanssler CD-No.93.230

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2009年5月21日 (木)

第1645回N響定期公演

4月のN響定期公演から
エド・デ・ワールトの指揮による演奏会。
すでに聞いたNHKホールでの二公演では
R.シュトラウスとワーグナーが中心であったが、
今回は面白くて、前半がロシア、後半がベートーヴェンである。
ショスタコーヴィチの祝典序曲にはじまり、
プロコフィエフの交響的協奏曲(独奏はトルルス・モルク)、
そしてベートーヴェンの交響曲第5番というプログラム。
4月15日にサントリーホールで収録されたものを
BS2で録画して映像付きで聞いている。
ショスタコーヴィチの祝典序曲はその明るさと楽しさが魅力だが、
エド・デ・ワールトの音色もすっきりと青空が晴れわたるようで
何とも気持ちのいい演奏である。軽快な動きは鮮やかだ。
プロコフィエフの交響的協奏曲も同じ方向性で進むけれど
私の大好きなトルルス・モルクなので、これは聞きものである。
エド・デ・ワールトがどの程度にロシア音楽に深く取り組んでいるのか
私は知らないのだが、ショスタコーヴィチにしてもプロコフィエフにしても
ぜひ今度は交響曲が聞いてみたくなってしまう。
そしてベートーヴェンでは、手堅くきっちりまとめてくれた。
これで最後にしっかり引き締まったのである。
スタンダードではあるが、こうして聞かせてくれるのだから
エド・デ・ワールトの職人的技と高度に安定した実力を堪能!

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2009年5月20日 (水)

シューベルトの歌曲 28

ウルリヒ・アイゼンローアのピアノによる
シューベルトの歌曲集である。
今回は「Schubert's Friends」というタイトル。
マイアホーファーを中心に友人たちの詩による歌曲。
歌っているのはテノールのライナー・トロスト。
2007年4月24-27日にチューリヒで収録されたもの。

マイアホーファーの詩による歌曲
別れ D.475、秘密、フランツ・シューベルトに D.491、
雷雨のあと D.561
シューベルトの自作の詩による歌曲
別れ D.578
マイアホーファーの詩による歌曲
孤独に D.620、夜の曲 D.672、
怒れるディアーナに D.707
ヒュッテンブレンナーの詩による歌曲
丘の上の若者 D.702
ゼンの詩による歌曲
至福の世界 D.743、白鳥の歌 D.744
コリンの詩による歌曲
リンツの判事補ヨゼフ・シュパウン氏に「書簡」 D.749、
小人 D.771
シュレヒタの詩による歌曲
歌人の持ち物 D.832、墓掘人の歌 D.869、漁師の歌 D.881

素晴らしい!選曲は少々地味なような気もするが…
「孤独に D.620」が17分に及ぶ大作で
じっくり聞いたのはフィッシャー・ディースカウでぐらいか
緊張感と集中力、その迫力、内面的深まりには感動である。
私は「小人 D.771」が大好きで、そして明るく楽しい「漁師の歌 D.881」

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2009年5月19日 (火)

セルジュ・チェリビダッケ 22

チェリビダッケ指揮ミュンヘンフィルの来日公演から
1986年10月22日サントリーホールでのライブ録音を聞いている。
サントリーホールのこけら落としのシリーズでの演奏会。
ブルックナーの交響曲第5番(ハース版)である。
毎回いうまでもないのだけれど、徹底したこだわりによる
美しい響きの調和が追求されているのに感動する。
チェリビダッケのブルックナーを聞いて、
テンポが遅いなんて、私は感じないのだが、
でも実際はかなりのスローテンポである。
しかし1986年というとまだその集中力は圧倒的充実なのであり、
引き締まった音楽が造形されているという印象がある。
やっぱりチェリビダッケのブルックナーは格別だ!

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「セルジュ・チェリビダッケ」に関する記述はホームページにもございます
http://homepage3.nifty.com/tsukimura/

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2009年5月18日 (月)

ひぐらし寄席 隅田川馬石

はっきりいって馬石さんが大好きで
私は馬石さんの「お富与三郎」マニアだ!
日暮里の「ひぐらし寄席」における
「お富与三郎」シリーズも今回が最終回。
いよいよ佐渡からの「島抜け」の場面である。
そして今日は雲助師匠がゲスト出演。

古今亭志ん坊:たらちね
隅田川馬石:強情灸
五街道雲助:付き馬
隅田川馬石:お富与三郎「島抜け」


今日も前座さんは志ん坊さん。うれしい!
お気に入りの前座さん。演目は「たらちね」。
長すぎてもいけないので適度に飛ばしているのだが、
演じているところはすごく丁寧にじっくり聞かせてくれて、
志ん橋師匠の存在が感じられるのはうれしい!
続いて馬石さんが挨拶をかねて、軽く一席と「強情灸」。
雲助師匠のお話をして、尊敬の思いがひしひし伝わってきて、
やっぱりいいなあ~灸を山盛りのシーンは会場大盛り上がり。
雲助師匠も馬石さんの話をして、長講連続ものを演じる苦労、
それに熱心に取り組んでいる馬石さんをたくさんほめて、
師匠も素晴らしいし、お弟子さんも立派!素敵な師弟関係。
雲助師匠は「付き馬」をたっぷり。これがまた最高だった!
面白くって面白くって、私は笑い転げていたが、
でも師匠の独特の張りつめた空気が緩むことはないし、
いつもの格調高い芸は健在!本当に見事な「付き馬」だった。

仲入り後はいよいよお富与三郎「島抜け」である。
これまでの筋をふり返り、まさに締めくくりとなる。
佐渡に流された与三郎が「お富にもう一度会いたい」と
お富を懐かしみ、不幸な身の上に苦しむシーンにはじまる。
ここでの特長は、心にある想いを素直に口にして、
すごく人間っぽく感じられる与三郎が印象的。
馬石さんの「島抜け」では江戸からの仲間で
三人組で脱走を試みるのである。
この辺は先代馬生師匠の「島抜け」とは違っているところで
でも感じられたのは、脱走を先頭で導くのは仲間であり、
ここでも与三郎はそれに従っているだけのどことなく弱さもあって、
やはり元々は大店の若旦那である人間性は変えられるものではなく、
私はこの辺がすごくいいと感じられたところ。
先日翁庵で聞いた「稲荷堀」でも与三郎は真の悪になりきれない…
というのが馬石流与三郎の特長だったのだが、
「島抜け」に至るまで、それが最後まで貫かれたことはよかった。
今日はお富は出てこなかったので、与三郎に関心が向くけれど、
ちょっとした過ちから人生のすべてが狂いだし、
壮絶で悲劇的な展開を生き抜く与三郎だが、
人間の本質は決して変わることはなく、血も涙もある…
噺の中に少しの暖かさの感じられる与三郎が創造されたことが
馬石さんの「お富与三郎」の最大の魅力であったと思う。
ひぐらし寄席の次回は「お初徳兵衛」。ゲストは志ん公さん。
ぜひ今後も長編シリーズものを期待しています。

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2009年5月17日 (日)

志ん八・志ん公・白酒

ニフ亭で配信されている録音からの三席を
私なりに編集して、CD化して今日は聞いている。
古今亭志ん八さんの「厩火事」にはじまり、
古今亭志ん公さんの「万病円」…珍しい噺?
トリは桃月庵白酒さんの「代脈」である。
ニフ亭は二ツ目さん専門だが、白酒さんのは
真打昇進前の五街道喜助時代の録音である。
志ん八さんの「厩火事」は完成度が高い!
でも今回わかったこと、志ん八さんはやっぱり
実演で聞いた方が圧倒的に面白い。
一方で志ん公さんは録音で聞いていても
侍・職人・商人・小僧…と演じ分けが見事!
「万病円」という噺ははじめて聞いたが、
したい放題の侍が言葉巧みな商人にやり込められていくという…
場面がどんどん展開されるし、実に面白い。
私は「代脈」という噺が大好きで、白酒さんの銀南は最高!
今日は先生に代わって脈を取りに行く(代脈)という
銀南がひとりで伊勢屋のお嬢さんを見舞いに行くのだが、
診察の前の番頭さんとのやり取りは面白すぎる。
三席ともすごくいいなあ!「ニフ亭」復活して!

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2009年5月16日 (土)

林家三平襲名披露落語会

今日はグリーンホール相模大野へ
「林家三平襲名披露 特選落語名人会」に行ってきた。
こうした豪華な落語会へはなかなか行けないのだけど
何と朝日新聞の抽選で招待券が当たったのである!
といっても私はハズレで、当たったのは母なのだ。

林家種平:ぼやき酒屋
春風亭小朝:目薬
三遊亭圓歌:中澤家の人々
襲名披露口上
林家正蔵:鼓ヶ滝
林家三平:紀州


前座さんではなく、いきなり種平師匠が登場なのだから
豪華な顔ぶれである。種平師匠は口上の司会も。
みなさんマクラもたっぷりと持ち時間は長めに贅沢だ!
圓歌師匠がお馴染み「中澤家の人々」を今日は25分。
全部覚えているのだけど、やっぱり面白くって最高だ。
主役の三平さんだが、先代の芸風をしっかりマスターしている。
噺は「紀州」だが、ひと言進んでは脱線して、面白い話。
お客とのコミュニケーションを交えつつ…大袈裟な動きが加わり、
まさに三平が甦った!という、独特のスタイルが展開されるのである。
私はすごく楽しんだし、きっと昔を懐かしむ人も多いのだと思うけど
この方法が現代に馴染むのか?これからの人々に好まれるのか?
ということもあると思うし、林家の芸風を受け継ぐことは大切だけど、
当代の三平さんは自分の魅力をどんどんのばしていってほしいと思う。
基本的にそこにいるだけで、たくさんの人に好かれるキャラなのだ。
先代の三平さんの残されている映像や録音を聞いていると
「源平盛衰記」でも「湯屋番」でもいちいち脱線するが
でも不思議なのが、それで噺が壊れてしまうことはなくて、
決して骨格を崩さないのが天才的感覚なのだが、
今日の三平さんは、脱線しての展開が面白いのは事実だけど
ちょっと「紀州」という噺は分断された断片が点滅状態にあり、
よく知っている「紀州」だから成立したけれど
他の噺だったらきつかったと思う。
このスタイルに合う噺というのは限定されてくるのだろう。
とにかく華やかに贅沢な落語会を堪能させていただいた。

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2009年5月15日 (金)

シューベルトの歌曲 27

ウルリヒ・アイゼンローアのピアノによる
シューベルトのゲーテの詩による歌曲集。
このシリーズはウルリヒ・アイゼンローアを中心に
かなりの枚数がすでに出ているようで
グレイアム・ジョンソンの偉業が目標なのかもしれないが
毎回歌手が適材適所に変わるというのも同じである。
去年のちょうど今頃にロマン・トレケルの名前を見つけて
はじめて聞いて以来、続きを聞こう聞こうと思いつつ
あっという間に一年が過ぎてしまった。
今回はソプラノのルート・ツィーザクである。
D.126、D.161、D.877-1の3曲は重唱の作品で
テノールのクリスティアン・エルスナーが共演。

糸を紡ぐグレートヒェン D.118、
ゲーテの「ファウスト」の一場面 D.126、
憩いなき愛 D.138、ミニョンに D.161、
恋人の近くに D.162、クレールヒェンの歌「愛」 D.210、
糸を紡ぐ女 D.247、悲しみの喜び D.260、
あこがれ「ただ憧れを知る者だけが」 D.310a、
あこがれ「ただ憧れを知る者だけが」 D.310b、
ミニョン「君よ知るや南の国」 D.321、
あこがれ「ただ憧れを知る者だけが」 D.359、
あこがれ「ただ憧れを知る者だけが」 D.481、
スイスの歌 D.559、グレートヒェンの祈り D.564、
恋する女の手紙 D.673、
ズライカⅠ「吹き通うものの気配は」 D.720、
ズライカⅡ「ああ、湿っぽいお前の羽ばたきが」 D.717、
ミニョンⅠ「話せと命じないで下さい」 D.726、
ミニョンⅡ「このままの姿でいさせて下さい」 D.727、
「ヴィルヘルム・マイスター」からの歌 D.877
ミニョンと竪琴弾き「ただ憧れを知る者だけ」 D.877-1、
ミニョンの歌Ⅰ「話すようにと言わないで下さい」 D.877-2、
ミニョンの歌Ⅱ「もうしばらくはこのままの姿に」 D.877-3、
ミニョンの歌「ただ憧れを知る者だけが」 D.877-4

ソプラノでゲーテ歌曲ということでミニョンの歌が揃っているが、
ルート・ツィーザクの清潔感ある歌声が素晴らしいし、
ウルリヒ・アイゼンローアのピアノがまたすごく魅力的なのである。

iTunes CDR533

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2009年5月14日 (木)

マーラーの名盤たち 3

アバド指揮ウィーンフィルによる交響曲第3番。
1980年9月19,22,26日にウィーン楽友協会での収録である。
アバドは後にベルリンフィルで再録音しているし、
近年のルツェルン祝祭管弦楽団との映像もあるのだが、
これが最も古い録音で久しぶりに聞いてみたいと思っていた。
この演奏が私の初めて買った第3番のCDで
最初に聞いたときには、とにかく長いので
正直なところ全体を把握するのは困難だった。
マーラーでも最も自然描写のあふれる美しい作品であるが、
よくわからないで聞いているときれいなだけの音楽の気もして…
でも今では、とにかく聞きまくっているし、慣れ親しんでいるので
本当に素晴らしい、すみずみまで魅力たくさんの交響曲である。
それでアバドの1980年盤をいま聞いてみると
ウィーンフィルだし繊細な表現は極めて優れているが、
今日の緊張感に満ちた引き締まった解釈に比べると
ちょっと間延びしているような印象もある。
第3楽章のポストホルンだが、最近でははっきり聞こえて、
目の前にマイクをセットしたのではないかという録音もあるのだが、
ここではまさに遠く彼方から響いてくるような感覚であり、特長である。
後半に行くにしたがって、より浄化されていくようであり、
終楽章は特に感動的だ。アバドならではの丁寧な表現。

DG 410 715-2

「クラウディオ・アバド」に関する記述はホームページにもございます
http://homepage3.nifty.com/tsukimura/

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2009年5月13日 (水)

ザルツブルク音楽祭2008

昨年のザルツブルク音楽祭から開幕コンサート
ピエール・ブーレーズ指揮ウィーンフィル演奏会である。
ラヴェルの優雅で感傷的なワルツにはじまり、
バルトークのピアノ協奏曲第1番
ピアノ独奏はダニエル・バレンボイム
後半はストラヴィンスキーのバレエ音楽「火の鳥」(全曲)
2月にBShiで録画したのだが、残念なことに
バルトークの第3楽章で音飛びと映像の乱れが発生。
たまにこういうことが起こるのである…
来月、今度はBS2で再放送されるようなので
もう一度挑戦!演奏は圧倒的な素晴らしさ。
特に「火の鳥」は夢の世界にいるような魅力の結晶。

DVDR102

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2009年5月12日 (火)

ノリントンのモーツァルト 1

ロジャー・ノリントン指揮シュトゥットガルト放送交響楽団による
モーツァルトの交響曲6枚組ボックスから今日は1枚目。
交響曲 第1番 変ホ長調 K.16(2006.9.5)
交響曲 第25番 ト短調 K.183(2006.9.5)
交響曲 第41番 ハ長調 K.551 「ジュピター」(2006.9.17)
もちろんのこと古楽的なアプローチだが
もうちょっと刺激的かな?って期待していたけれど、
意外にソフトな印象で響きもしなやかに柔らかく。
表情付けや響きの造り、解釈については十二分に面白い。
でもこれが本来あるべき姿に落ち着いているという印象からすると
マーラー、ブルックナーなどの圧倒的新鮮さとは少し違っている。
ではあるが…やっぱり「ジュピター」などは聞かされてしまう。
シュトゥットガルト放送交響楽団はピリオド奏法が上手すぎるのか?
ベルリンフィルやウィーンフィルだったらどうなるのだろう?

Hanssler CD-No.93.230

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2009年5月11日 (月)

ゲヴァントハウス管弦楽団2008/2009

ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の
メンデルスゾーン生誕200年記念ガラ・コンサート
リッカルド・シャイーの指揮である。
演奏されたのはすべてメンデルスゾーンの作品で
珍しい「トランペット序曲」にはじまり、
ピアノ協奏曲第1番をラン・ランの独奏で
(アンコールはショパンの別れの曲)
そして交響曲第3番「スコットランド」
アンコールに交響曲第5番「宗教改革」から第3楽章
劇音楽「真夏の夜の夢」から結婚行進曲
(2009年2月3日ゲヴァントハウスで収録)
BShiで録画して映像付きで聞いている。
今回もゲヴァントハウス管弦楽団のメンデルスゾーンは
圧倒的に素晴らしい。ブロムシュテットの指揮でも最高だった。
メンデルスゾーンゆかりのオーケストラであり、
いつも大切にして、実際に得意なのであろうが、
それにしても何て魅力的な響きを奏でるのか!
元々は渋い音のオーケストラだと思うけど
シャイーは明るい音色を持ち込んで、すごくいいと思う。
「スコットランド」は通常とは違う版が用いられていて、
また「初稿」とか?何か特別な企画があるに違いない。
そして解釈の点でもシャイーはピリオド的な方向性を取り込んで
仕上がりとしては、緊張感に満ちて、シンフォニックなのである。
もちろん今回もラン・ランは魅力的な存在だ。
アンコールの「別れの曲」には夢中になってしまった。

DVDR101

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2009年5月10日 (日)

第1644回N響定期公演

4月のN響定期公演から
エド・デ・ワールトの指揮による演奏会。
チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲
独奏はジャニーヌ・ヤンセンである。
アンコールにバッハの無伴奏パルティータ第2番からサラバンド
そして後半はR.シュトラウスのアルプス交響曲
4月10日にNHKホールで収録されたものを
BS2で録画して映像付きで聞いている。
今回も素晴らしい。よく鳴っている。
ジャニーヌ・ヤンセンの協奏曲も基本はスケール大きいのだが、
高度なテクニックでもちろん細部まで鮮やかに。
そしてエド・デ・ワールトのR.シュトラウスがやはり最高。
大好きなアルプス交響曲だが、雄大に鳴り響く音楽は壮観!
豊かな情景を思わせる細やかな描写は職人的な丁寧さが輝き、
本当に魅力的な指揮者である。こういう人こそ貴重な存在!
やっぱりアルプス交響曲はいいなあ。

DVDR100

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2009年5月 9日 (土)

人形町翁庵で隅田川馬石

黒門町から急ぎ仲御徒町の駅へ。
日比谷線に乗って、人形町で下車。
夕方からは人形町翁庵というそば屋さんで
馬石さんの「人形町でお富与三郎を聞く会」。
こちらの会へははじめて伺った。
馬石さんの「お富与三郎」が異常に大好きな私だが、
もっと前から行けばよかったのだけど、もう遅く…
人形町でも第4回で今日は「稲荷堀(とうかんぼり)」。
ちなみに日暮里のひぐらし寄席も今月18日が
最終回で「島抜け」である。どんどん進んじゃう…

立命亭八戒:一目上り
隅田川馬石:反対俥
立川談奈:崇徳院
隅田川馬石:お富与三郎「稲荷堀」


馬石さんは、前半は軽く一席といいながら
なんと「反対俥」!である。スタミナあるな~
一人目の車夫は昨日まで入院していたという…
病み上がりで力入らず、ちっとも前に進まないのだが、
二人目を頼むと今度は走り出したら止まらない…
こっちのスピード狂が早口も鮮やかにカッコいい!
北へ向かって、気づいたら大宮でした。
人によって「牛久」だったり、「青森」だったり、
毎回面白い。体力消耗でたいへんそうですが。

仲入り後にいよいよお富与三郎「稲荷堀」。
改めて聞いてみると「稲荷堀」と続く「茣蓙松」は
登場人物の人間関係というか構成というか…似ているなと
というよりも「茣蓙松」が「稲荷堀」に似ているので
「茣蓙松」は省略されて「島抜け」へ進んじゃうのかも。
私は馬石さんの「茣蓙松」で緊迫したやり取りが大好きなので
「茣蓙松」は最高なのだが、今日はその前段で「稲荷堀」である。
すっかり悪に手を染めた与三郎であるが、
最後にはついに人を殺め、落ちるところまで落ちていくという
有名な場面。でもここでの与三郎はまだ真の悪ではない…
お富に「与三さんは臆病だね」といわれ、「止めを刺さなきゃ駄目だよ」。
しかし殺害現場にひとりで行くのは嫌だと…この辺は素直な若旦那だが、
お富と一緒に再び稲荷堀へ。最後はお富が止めを刺す。
その緊張の場面、雨も強くなり、馬石さんの語りは情景が目に浮かぶようで
素晴らしい…感動…続く「茣蓙松」へ。
次回は8月8日(土)、早速予約してきました。
馬石さんの「茣蓙松」は三度目、楽しみにしています。
そしてまもなく18日の「島抜け」も聞きに行きます。

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黒門亭で白酒・萬窓

今日は第1部に喬太郎師匠が出演で
普段ならば朝早くから並ぶところだが、
夕方から馬石さんの会に行くので
集中力が続かなかったらたいへんだと
第1部はあきらめ、お昼から出かけた。
しかし第2部も白酒さんが出演なので
やはり早めに動き、13時25分到着。
まだ誰も来ていなかった。1番!よかった。
木戸のおばちゃんとお喋りしたり
番頭の右太楼さんとお喋りしたり
第1部の中の様子を教えてもらって、
待ち時間も楽しく過ごすことができた。
そして着替えを済ませて下りてこられた
喬太郎さんに挨拶しちゃった!
噺は聞けなかったけど、ちょっと幸せ!

第2部
三遊亭玉々丈:たらちね
柳家初花:青菜
桃月庵白酒:化物使い
三遊亭萬窓:明烏


今日の前座さんは玉々丈さんだ。
まだ何度も聞いてないけど、
この「たらちね」あたりから何となくお気に入りに!
オチもはじめて聞く形で、オ~!って、工夫しているし、
こういう型があるのか?それともさすがに圓丈師匠のお弟子さん?
続いて初花さん。私にとっては不思議な世界なのだが、
でも慣れてくるとこれは面白いかも!はまる?
初花さんも最近、なんか縁があるのか?
行く先で出会えるので、縁があれば、また近く聞けるのかな?
そして白酒さん。時事ネタのマクラから爆笑で
その延長線上で絶妙に「化物使い」に入っていって、
面白すぎる。仕掛けはたくさん、即興的な展開はさすがです。
ここでは杢助だが、白酒さんの権助噺はいいかも!
トリは萬窓師匠の「明烏」。私の大好きな噺。
「明烏」の坊っちゃん(若旦那)はいいキャラだ。
最後はきっちりと締めてくださった印象で
でも明るく楽しく軽やかに心地よい空気に大満足。

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2009年5月 8日 (金)

林家三平・林家正蔵

「三平・正蔵」といっても先代なのです。
昭和の大名人による貴重な音源をCD化。
いま話題のネタじゃなくて、どうもすいません。
初代の林家三平で「湯屋番」
八代目の林家正蔵で「淀五郎」「普段の袴」
「普段の袴」は彦六を名乗った晩年の高座より。
三平さんの「湯屋番」だが、ここでも脱線してばかり。
でも聞けば聞くほど、実はしっかりとした「湯屋番」である。
会場は大爆笑で異常な盛り上がりだけど
その独特の空気ながら噺の方はきちんとしている。
こんな「湯屋番」は許せない!って人もいると思うけど、
私はこういうのもあっていい!というか
これを生で聞いていた当時の人がうらやましい。
雰囲気はガラッと変わって、八代目の正蔵さん。
きりりと引き締まった声で「淀五郎」。感動だ。
こうした芝居噺の正蔵さんは最高だと思う。
そして晩年の「普段の袴」はこれがまた独特の味わい。

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2009年5月 7日 (木)

市馬・たい平・喜多八

先日放送された「落語ライブ2009」からの三席を
AM放送だけど、音質はまあまあに録れたので
せっかくなので残しておこうとCD化している。
柳亭市馬さんの「転宅」、林家たい平さんの「七段目」、
柳家喜多八さんの「やかんなめ」という三席。
林家彦いちさんの「熱血怪談部」も準備できているが、
収録時間の関係で次回の演目と組み合わせることに。
今回は古典ばかりを集めることにした。
実は「やかんなめ」は珍しい噺だそうだが、
殿下はよく演じているし、私もろべえさんで聞いたことがあって、
それに「転宅」「七段目」と親しみのある演目ばかりだけど、
ここでの顔ぶれはいま絶好調の噺家さんばかりで
さすがに面白いし、本当に素晴らしい!充実である。
市馬師匠の「転宅」は声がいいので心地よく!
でもちょっとずいぶんきれいな泥棒さん。
「七段目」はたい平さんの得意の演目かな?いい~
そして殿下の「やかんなめ」はとにかく最高だ!
面白すぎる。殿下の武士は基本的にカッコいいのだけど
ここではちょっとひょうきんなところがあって、すごい!

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2009年5月 6日 (水)

大番寄席で馬治・馬吉

連休最後の日、今日は地元の落語会に出かけた。
「第3回 希望ヶ丘・大番寄席」
地元といっても近所の会で会場まで徒歩8分。
馬吉さんが兄弟子の馬治さんを連れてきてくれて
「馬治と馬吉 若手・兄弟会」という楽しみな企画。

宝井琴柑:山内一豊の妻
金原亭馬吉:紙入れ
金原亭馬治:お見立て
馬治と馬吉:茶番(忠臣蔵 五段目「山崎街道の場」)
金原亭馬吉:猫の災難

開口一番は講談で宝井琴柑さん。
私は正直いって講談のことはわからないのだが、
すごくお若いのに上手だなって思ったけれど、
話の方は有名な「山内一豊の妻」で
帰ってネットで調べたところ「出世の馬揃え」という演目か?
「馬を揃える」そういうこと!馬治と馬吉で馬が揃った。
全然気付きませんでした。いろいろな仕掛けがあるのです。
ぼ~っと聞いてちゃダメですね…
馬吉さんはレギュラーでこの界隈では有名人!だが、
今日は「紙入れ」にはじまり、後半は「猫の災難」。
いいネタをかけてくれます。「猫の災難」を聞けるとは…
改めて書くまでもなく、馬吉さんはいいですよ!
そして馬治さん。実は今回初めて聞いてみた。
すごくいい!すっかりファンになってしまった。
私の好みの噺家だ!きれいな落語を聞かせてくれる。
よく落語会でお噂(おばちゃんたちの話)は聞いていた。
「馬生さんのところの馬治さんはいい男ね!」って。
そういう感じの姿も語りもすごくきれいなのだが、
それが「お見立て」で田舎っぺのお大尽を派手に演じて、
崩れていくところが面白さであり、芸の奥行きであり、
今日の「お見立て」はとにかくよかった。
ぜひまた馬治さんを聞きに行きます。
そして仲入り前にもうひとつ!馬吉さん再び登場で
金原亭のこのおふたりといえば茶番。
忠臣蔵の五段目で「山崎街道の場」
面白くって面白くって、会場は大爆笑!
馬吉さんの与市兵衛がボケをかまして
馬治さんの定九郎が突っ込みを入れるという…
本当によかったです。最高に盛り上がった。
次回の「大番寄席」は7月26日(日)14時~だそうです。

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2009年5月 5日 (火)

柳家小ゑん「すて奥」

小ゑん師匠の録音をラジオデイズからダウンロード。
「第3回 小ゑん千一夜」で収録された
「すて奥」「アクアの男」(2008年10月11日 ライブカフェAgain)
今日は黒門亭で小ゑん師匠を聞かれた方も多いと思うけど
私はこの連休は黒門亭に行くのはお休みしていて、
しかし家にいながら、どうしても小ゑん師匠の声が聞きたくて!
ラジオデイズから音源を手に入れてみた。
新作なのでネタばれしてしまうといけないが
「すて奥」は前半の爆笑からレトロ・マニアック!
後半はちょっといい噺に感動の展開!
そして「アクアの男」はすごい!オタク系全開だ。
水族館を舞台に魚ネタ、落語ファン興奮のオチ!
面白すぎる。最高!小ゑん師匠はいいなあ~

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2009年5月 4日 (月)

八起寄席で柳家喜多八

今日は夕方から相模大野で行われる落語会へ
焼肉八起の「第485回 八起寄席」
普段は平日の夜だけど、連休中ということで
この会には今回はじめて行ってみた。
柳家喜多八師匠の名前を見つけ、
もちろんお目当ては喜多八殿下である。

立川三四楼:子ほめ
立川吉幸:火焔太鼓
柳家喜多八:百川
立川吉幸:蜘蛛駕籠


殿下はいつもの楽しいマクラから祭の話に進んで
今日は「百川」である。これからの夏の風景だ。
とにかく最高に面白かった。殿下にぴったりの噺!
そんなにたくさん聞いているわけではないけれど
しかしこれまで聞いた「百川」でもベストだ!
百兵衛さんの田舎っぷりも絶好調だし、
くわいのきんとんを丸呑みにする場面、
あまりにもリアルな描写に面白すぎて…
会の仕組みを知らないのがまずかったのだけど、
殿下はこの一席だけだったのだ。え~っ!
最後にもう一席あると思っていたので
「もう終わり…?」という。寂しすぎる。
もっと聞きたかった。また探して行きます。

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2009年5月 3日 (日)

志ん生・三木助・小さん

最近は昭和の大名人の放送がなくなってしまったが、
いくつか録音してあるので、貴重な音源はCD化しておこうと…
五代目の古今亭志ん生で「牡丹灯籠~刀屋」
三代目の桂三木助で「たがや」
五代目の柳家小さんで「へっつい幽霊」の三席。
夏の噺を集めて、風情を楽しもうと。
でも志ん生さんの「牡丹灯籠」は聞いていると
晩年の高座のようだが、秋に収録されたみたいで
怪談「牡丹灯籠」ではあるけれど、幽霊は出てこない場面、
序の「刀屋」が演じられている。江戸の情景が広がる。
武士が刀を抜くというと「たがや」もそっくりなのだけど
川開きの日で花火を楽しむ町人の姿が目に浮かぶ。
そして先代小さん師匠のお馴染み「へっつい幽霊」。
落語は冬の噺の方が魅力的なような気がするけれど
江戸の夏の情緒もやっぱり味わい深く、
これからの季節が楽しみである。

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2009年5月 2日 (土)

第1643回N響定期公演

4月のN響定期公演はエド・デ・ワールトの指揮だった。
世界的な大物指揮者の登場はうれしい!
R.シュトラウスの4つの最後の歌
独唱はスーザン・バロックである。
そしてワーグナーの「ニーベルングの指環」より
ヘンク・デ・フリーハーの編曲による
「指環-オーケストラル・アドベンチャー」
後半の「ブリュンヒルデの自己犠牲」では、
再びスーザン・バロックが登場。
今回は残念ながら「ラインの黄金」は省略されている。
4月4日にNHKホールで収録されたものを
BS2で録画して映像付きで聞いている。
たっぷりと鳴り響き、素晴らしい。
R.シュトラウスとワーグナーといえば、
エド・デ・ワールトの得意のレパートリーである。
「ニーベルングの指環」の名場面集だが、
管弦楽部分の抜粋というとどうもつながりが不自然で
いくら私が好きだからとはいえ、かえって
その無理な編曲にストレスを感じることもあるのだけど、
今回は物語の流れも考慮されているし、まあまあ。
でもやはり「指環」は全曲を聞きたい。
時間がかかる。たいへんなエネルギーである。
でもだからこそ、他では決して味わえない感動がある。
適度な時間の中に全体をうまくまとめあげているのだが、
聞けば聞くほど、「指環」の全曲演奏が聞きたくなってくる。
そういう思いにさせるという点でもこれは成功なのかもしれない。
葬送行進曲以降はじっくりと聴かせてくれるので堪能した。

DVDR099

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2009年5月 1日 (金)

ゲヴァントハウス管弦楽団2004/2005

ヘルベルト・ブロムシュテットの指揮で
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団のライブ盤。
このボックスセットも最後の一枚となった。
2004年11月5,6日のメンデルスゾーン・プログラム。
序曲「ルイ・ブラス」にはじまり、ピアノ協奏曲第2番。
ピアノ独奏はベルント・グレムザーである。
そして後半は交響曲第3番「スコットランド」。
素晴らしい演奏だ。この美しい響きにはただただ感動!
ブロムシュテットのメンデルスゾーンというのは、
昔から定評があったと思うのだけど、それにしても
近年のライプツィヒでの演奏は極上としかいいようがなく…
結果としてこのライブボックスは本当に隙がなく、
ブルックナー、ブラームス、ニールセン、ベートーヴェン、
レーガー、そしてここでのメンデルスゾーンというふうに
さすがに集大成というか、圧倒的な自信作なのであり、
完璧な仕上がりであった。私的にはこれほどまでに
満足であり、納得であり、喜びを与えてくれる演奏には
そうは出会えるものではなく、通常ならばライプツィヒを中心に
中部ドイツにいなければ聞けない音源であるのだから、
このシリーズが世界に向けて発信されたことに感謝である。

QUERSTAND VKJK0507

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