さん弥番外地でさん弥・鬼〆
浦和から時間もあるので京浜東北線で秋葉原、
総武線に乗り換えて両国へ。
かなり早めの到着だけど、外で待っていたら
鬼〆さんが出てきてくれて、楽しくお喋り。
入場料を払おうとしたら万札しかなく…
万札といっても1枚しか入ってないのだけれど…
近くのコンビニに崩しに行ったら、
さん弥さんがコピーをしていた。
「さん弥さん、お疲れさまで~す」って
狭いところで行動していると面白い展開。
柳家さん弥:出来心
台所鬼〆:二人旅
柳家さん弥:崇徳院
柳家さん弥:子別れ(中) お徳熊五郎
さん弥さんの浦和報告にはじまり、
裏話…そうだったんだ…そうだったんだ…って
泥棒のマクラになったので「もぐら泥」くるかな?と思ったら
ストレートに「出来心」!「親分の前ですが…これが大笑い」
このフレーズ大好き。ここは志ん橋師匠を思い出しちゃう。
「花色木綿」の後半は省略だけど、噺の展開はじっくりと。
続いて鬼〆さん登場。いつもながらマクラで
なんか慌て気味の鬼〆さんに親しみを感じつつ…
のんびりとした「二人旅」でのどかな風景が広がるのだが、
早口の江戸っ子ふたりのやり取りはすごく似合うのです。
そしてさん弥さんが「崇徳院」。これがよかったのだ!
「崇徳院」は二ツ目さんでもよく聞いているけれど、
さん弥さんのはスケール大きく、聞き応えがあった!
違いはなんだろう…江戸中を歩きまわって、苦労して、
しだいに疲労と追いつめられてくる危機感に劇的な物語なのだが、
疲れはリアルに…そこに「子別れ」のプレッシャーが重なったのか?
迫力ある「崇徳院」に大満足。しだいに乗ってきて、絶好調です。
仲入りには今回もさん弥さんが出没!
「子別れ(中)」鑑賞記念の印をもらって、
写真撮影やお客さんとの楽しい会話のひととき。
そして「子別れ(中)」。さん弥さんは真剣な表情で登場。
「(上)強飯の女郎買い」に続いて、酔った熊五郎はどうしようもない
まさに悪としかいいようがなく、救いようがないのだが、
一方でお徳さんは心が広く、最後まで熊五郎のことを想い、
ここでの夫婦のやり取りは人情噺の印象もあり、
笑いは一切なしに引きこまれて、感動的だった。
これまで聞いてきたさん弥さんの中でも最高だったかも。
もちろん滑稽噺も好きだけど、私はこういう聞かせる噺が一番。
亀ちゃんが必死にふたりの間に入って、喧嘩をやめさせようと…
この「子別れ」の亀ちゃんというのはご存じのとおり愛すべきキャラだが、
「子別れ(中)」の親子別れのシーンは泣かせる!
熊五郎は「出て行け!」って、追い出す形なのだが、
お徳さんが亀ちゃんに「これまで育ててもらったお礼を言うんだよ」
「いつかお父っつぁんに恩返ししますって言うんだよ」って、
すごい緊張感と迫力で実は「子別れ」はここで一番盛り上がる。
アンケートにも書いたのだけど、さん弥さんにはこれから
人情噺もやってほしいなあって、今回強く感じた。
いつか「文七元結」聞かせてくださいって書いちゃいました。
次回は7月20日(祝・月)18時開演(お江戸両国亭)
いよいよ「子別れ(下)」です。みなさん、いらしてください。
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