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2009年6月27日 (土)

シューベルトの歌曲 30

少し前にペーター・シュライアーのシューマンを聞いたが、
続いてシューベルトも聞きたくなってしまって、
歌曲集「冬の旅」D.911を久々に出してみた。
シューマンはクリストフ・エッシェンバッハのピアノだったが、
こちらはスヴャトスラフ・リヒテルでドレスデンでのライブ録音。
1985年2月17日、ゼンパー・オーパーで収録。
聞けば聞くほど感動的である。ペーター・シュライアーも渋い。
じっくりと歌いこんで、囁くような歌声から激しい叫びまで
実に豊かな表現力である。こうした音楽性は、
リヒテルのピアノによって引き出されている部分は多い。
基本的にシンプルな音色、穏やかで優しさに満ち、
モノトーンな世界に柔らかい光とかすかな色彩を加えて
何と美しいピアノの響きなのだろう。
淡白で強弱も抑制させていながら、その深まりは圧倒的。
ここまで力が抜けていると独特な仕上がりとなってくるが
リヒテルのシューベルトが格別の素晴らしさであることは
今さらいうまでもなく、この「冬の旅」も極められている。
この録音はあまりメジャーではないかもしれないけれど、
本当に貴重な記録を残してくれたなと私は思っている。

PHILIPS 432 174-2

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