シューベルトの歌曲 31
今日はヨセ・ファン・ダムのバリトンで歌曲集「白鳥の歌」
ピアノがヴァレリー・アファナシェフなのである。
1991年5月の録音で少し前の演奏だが、
このディスクは現在では珍しいのではないか。
知らないマイナーレーベルからのCDで
当時見つけて、すぐに買ってきて、感動して、
何度も何度も繰り返し聞いて、「白鳥の歌」の虜になった。
私にとっては強い想いがある大切にしてきた名盤。
とにかく遅いテンポで何という重さ、苦しさ、壮絶さ。
ヨセ・ファン・ダムは正直、これで歌うのはたいへんだろう…
つまりヴァレリー・アファナシェフは強烈に個性的である。
しかしこんなに素晴らしいシューベルトは聞けない!
アファナシェフ独特の音楽を完全に解体して、
あらゆる音がリアルに鳴り出し、この質感は特殊である。
弱音から割れんばかりの爆発音まで何という幅…
そこに存在する深まり、共有することは危険を伴うような
何か引き込まれていってしまいそうな恐ろしさを感じる。
最後に「秋 D.945」が収録されていて、69分の収録。
通常の「白鳥の歌」14曲では、65分である。
模範ともいうべきフィッシャー・ディースカウは50分ほどで
15分の違いがあると、別世界が創造されるといってもいい。
FORLANE UCD 16647
| 固定リンク


コメント