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2009年9月18日 (金)

第94回 柳家小満んの会

今日は関内ホールで「横浜 柳家小満んの会」である。
日曜日の日本橋亭に続いて、今日も師匠の三席が聞ける!
入口でいつものように小満ん師匠にご挨拶して
すると…前回の7月の会がCD化されていて、
日本橋亭も関内ホールも両方ともあったのだけど、
とりあえず実際に聞いた関内ホールの方を買ってきてみた。
後ほどゆっくり聞くことにして、また楽しみが増えてうれしい。

入船亭辰じん:狸札
柳家小満ん:辰巳の辻占
柳家小満ん:藁人形
柳家小満ん:竹の水仙


日本橋亭に続いて、前座さんは辰じんさんだった。
辰じんさんの「狸札」は何回か聞いているけれど、バッチリ!
狸のかわいらしい声に会場の空気も和らいだ。
小満ん師匠は今日もよかった~すごくよかった。
絶妙な味わいがもうたまらない。聞き惚れちゃう。
今日の三席は有名な噺ばかりなので
小満ん師匠だとどう演じるのか、どこでどう解説を加えるのか?
すごくよくわかって、深く聞きこめて、勉強になった。
「辰巳の辻占」は二ツ目さんでも何度か聞いているが、
若々しい仕上がりに慣れていて、テンポのいい楽しいお噺だけど
しかし小満ん師匠の落ち着いた語りがまたいいのである。
こういう感じもいいなあ…って、最初の一席目から堪能!
お茶屋さんから辰巳の海辺へ移動するところで
師匠は当時の周辺地域の説明を丁寧にして下さって、
そうした知識が、頭の中の情景に色をつけてくれるような。
続いて、廓つながりで「藁人形」。場所は千住に移動して。
「藁人形」は恐ろしい噺である。というのは人間ほど恐いものはなく…
小満ん師匠は前半のお熊さんが西念さんに優しい言葉をかけるところなど
しっとりとまるで人情噺のようで、噺を知っている人には、
前半と後半でくっきりと描きわけをするんだな!なるほど!って、
親切だったお熊さんがまるで人が変わってしまうのであり、
噺の筋を知らなかった人には、びっくりの展開だったのではないだろうか。
後半で西念さんの甥が登場するが、その甚吉も威勢がよくて、
噺にも変化と勢いがあって、夢中に引き込まれて聞いてしまった。
「藁人形」って、決していい噺ではないのだけど、
こういう「藁人形」こそ聞きたい!という素晴らしい一席。
仲入り後は、甚五郎もので「竹の水仙」だった。
今日は五代目小さん師匠を思いだす柳家の「竹の水仙」。
江戸の三井に大黒様の彫り物を頼まれる場面で
甚五郎の生活ぶりと気が向いたときにしか仕事をしない…
金にも無頓着というような…甚五郎の人柄を丁寧に描き出し、
江戸入りを目前に藤沢の宿が場面となるという
柳家の完全版の「竹の水仙」。やっぱり素晴らしい!
面白いところも多いし、他ではくすぐりもたくさん入れられるが、
小満ん師匠はおふざけ一切なしの渋い芸にしびれる。
抑制された中に深い味わいを見つけた「竹の水仙」だった。
これを聞いてしまったら、「三井の大黒」を聞きたくなってしまう。

お見送りの小満ん師匠にお礼をいったところ、さっと早業で
「辰巳の辻占」にちなんで、辻占付き爪楊枝をくださった。
これにはきちんと訳があって、今回の会の案内ハガキに
銀座の「鳥膳」さんに置いてある都々逸付き爪楊枝のエピソードが。
熱々のカップルが楊枝の都々逸に頬を寄せ合っていたけれど
そのうちにふたりの仲に波風が立ちはじめ、ついには…
都々逸の辻占や如何に!という。今日の辻占は
「智恵もうれしい お前に借りて 苦労忘れた 四畳半」でした。
次回は11月18日(水) 第95回 横浜 柳家小満んの会
演目は「権兵衛狸」「ご同伴」「文七元結」です。

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