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2009年12月27日 (日)

落語につぶやき 10~井戸の茶碗

先日「井戸の茶碗」の舞台を歩いてきたが、
改めてさん喬師匠の録音を聞いてみたところ
そういえば型によって、場所の設定が違うのだ。
私が歩くのに参考にしたのは、古今亭の型だった。
ということで…ネット上でいろいろな録音を聞いてみて
主に場所についてだけど…ちょっと比較と考察。

古今亭で最初に注目するのはやはり志ん生師匠。
でも私が聞いた録音では、収録時間の関係かもしれないが
清兵衛さんの住んでいる場所についてはふれず…
千代田卜斎がいる長屋についても特になし。
仏像を引き取るのは、細川家の高木佐久左衛門であり、
屑屋さんたちが昼に集まって噂話をするのも
「清正公様境内の掛け茶屋」でそこは共通。

続いて志ん朝師匠の「井戸の茶碗」を聞く。
今年聞いたので…志ん橋師匠も先日の志ん五師匠も
現在の古今亭の噺家さんは志ん朝師匠の型が元のようで
清兵衛さんが住んでいるところは「麻布の茗荷谷」
千代田卜斎の長屋は「清正公様脇の裏長屋」
そして高木のいる「細川様のお窓下」と
「清正公様境内の掛け茶屋」は共通。

柳家の噺家さんはかなり違っていて
まずはさん喬師匠だけど
清兵衛さんが住んでいるのは「芝白金近辺」
千代田卜斎の長屋が「せいがんじだなの裏長屋」である。
高木がいるのは「細川藩江戸屋敷」、
屑屋さんが集まる場所は「加藤清正を祀る清正公様」。
「清正公様」を他の噺家さんは現代風に
「せいしょうこうさま」といっているが
さん喬師匠は江戸っ子訛りで「せいしょこさま」と表現。
そこはすごくいいなあ…というところ。

続いて権太楼師匠を聞くと清兵衛さんの住まいは表現がなく、
千代田卜斎は「麻布のさいほうじだな」でまた違う。
高木佐久左衛門がいるのは「芝白金の細川様」、
屑屋さんが集まるのは「清正公様の掛け茶屋」。

さらに喬太郎師匠は、噺の仕上がりはさん喬師匠と近いのだが、
やはり清兵衛さんの住まいについてはふれず…
千代田卜斎は「とある貧乏長屋」とだけ。場所にはふれず…
高木がいるのは「細川藩の江戸屋敷」で
屑屋さんが集まるのは「清正公様(せいしょこさま)」。
喬太郎師匠も江戸っ子訛りで表現している。

もうひとつ聞けたのが、先代(五代目)の春風亭柳朝師匠。
清兵衛さんは「麻布の茗荷谷」で…ここは古今亭と共通だが、
千代田卜斎がいるのは「さいおうじ前の裏長屋」でまた違う。
高木については「芝白金の細川越中守様のお屋敷」で
屑屋さんが集まる場所は「清正公様」である。

もう一点、清兵衛さんは千代田卜斎から仏像を200文で預かり、
それを高木が300文で買って、100文儲かるというのが多いのだが、
さん喬師匠と喬太郎師匠は、100文で仏像を預かって、
高木が200文で買っている。その辺も少し変わっている。

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コメント

ふむふむ・・・なるほど。

投稿: れもん | 2009年12月28日 (月) 11:06

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