« 木久蔵・歌武蔵・鯉昇 | トップページ | サンクトペテルブルク白夜祭2008 »

2010年2月 7日 (日)

黒門亭で駿菊・駒三・志ん輔

今日は大好きな志ん輔師匠を聞きに朝から黒門亭へ。
一方ではじめて聞けるのが駒次さんと駒三師匠、
そして第二部に登場の仲蔵師匠というお三方。
実は第二部のトリで志ん輔師匠の「お直し」が
あまりに素晴らしくて…感動して
その前のことが…記憶がすっかり飛んでしまった。
思い出してみます。今日の一日を落語で振り返って。

第1部
林家しん歩:子ほめ
古今亭駒次:禁酒番屋
古今亭駿菊:おかめ団子
林家のん平:花筏
金原亭駒三:干物箱


二ツ目で人気の駒次さん。上手いという話はよく聞く。
なるほどな~声も通るし、芝居っ気もあるし、実力者だ!
「禁酒番屋」というネタ的には、番屋のお役人が吟味するたびに
酒に酔って…グズグズに崩れていくというところ
しっかりできているのだけど、駒次さんは姿がいいので…
最後まできっちりしているという…これから時間が経って
もっとベテランの力の抜けてきた駒次さんでまた聞いてみたいなという。
駿菊さんが「江戸で有名なおかめ団子由来の一席」。はじめて聞いた。
これがいい噺。いつも珍しい噺を聞かせてくれてうれしい。
年老いた母親への息子の親孝行を描いた噺で…こういった人情噺には、
噺の展開に無理があるよ!といいたくなるけれど、素晴らしい!
知らない噺を聞いた新鮮さもあるけれど、第1部では最も印象に残っている。
のん平師匠が「花筏」。今日はメガネなしでの登場で…あれ?
何か「古典をやるぞ!」と気合が入っているのかな?と
実際にすごくよかったのだ。軽い提灯屋さんと重々しい相撲の親方。
そのやり取りが豊かに描き出されていて、「花筏」も面白い!
第1部のトリは駒三師匠の「干物箱」。こちらも楽しいお噺。
しっかりと聞かせてくださるので、安心して楽しんでいたのだけど
「干物箱」というのは何となく軽いようなイメージがあったのだが、
今日は描写も細かくて…充実感があって、長大なストーリーに感じられた。
やはり演者によって噺の印象も全く変わってくるので、そこが聞きどころ。

20100207a

第2部
林家しん歩:初天神
橘家仲蔵:長屋の花見
夢月亭清麿:モテたい
古今亭志ん輔:お直し

仲蔵師匠が「長屋の花見」で…季節の先取り!
早くも花見で春が来たようだ。外は極寒な一日だったのだけど。
清麿師匠はいつもながらの新作で…面白い噺を聞かせてくれた。
さすがにストーリーがよく練られている。完成度が高い!
独特の空気がたまらないものがあり…今日の噺はいいかも!
定年も近いお父さんの哀愁の漂う姿も絶品だし…
熟年夫婦のいたわり合うやり取りでほろっとさせた後、
ズバッと切れ味よくオチる…展開も自然だし、これは傑作。
そして今日のトリは志ん輔師匠。待ってました!
男女の噺で舞台は吉原。花魁がお茶をひいちゃう…
もしや…来た!「お直し」である。聞けた!
志ん生さんの録音をもっているのだけど、これが難しい。
吉原の世界も知らないのに…ここではその中でも最も下級であるという
「けころ宿」が舞台である。当時は線香で時間を計り、
新しい線香に切り替えて…延長することを「お直し」といったそうな…
その辺は知識として頭に入っているのだけど
今日は実演に接すれば、理解も深まる。それも志ん輔師匠である!
吉原を出ることができた…花魁と若い衆の夫婦であるが、
亭主が博打に手を出し、追い詰められ…破滅していく。何とも悲しく辛い。
おかみさんはまともな暮らしを望むが…結局外では生きられないのだ。
「けころ」まで落ちていき…そこで夫婦の愛情がにじみ出てくるのだけど
志ん輔師匠が見事で…とにかく感動!じっくり聞かせるし…
表情の豊かな演技力の点では、見せてくれるのである。
50分にも及ぶ長講の一席…これは私の宝物になった。

20100207b

|

« 木久蔵・歌武蔵・鯉昇 | トップページ | サンクトペテルブルク白夜祭2008 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/121598/47508987

この記事へのトラックバック一覧です: 黒門亭で駿菊・駒三・志ん輔:

« 木久蔵・歌武蔵・鯉昇 | トップページ | サンクトペテルブルク白夜祭2008 »