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2010年3月 6日 (土)

黒門亭で馬生・正雀・左楽・圓太郎

今日は一ヶ月ぶりの黒門亭である。
「お富与三郎」マニアの私は、
馬生・正雀の両師匠が通しで演じてくださるといったら
これは聞かねばなるまい!と気合入れすぎで
早く行きすぎてしまった。圧倒的な一番で到着。
天気も悪かったので客の出足も遅かったのだと思うが、
10時10分を過ぎると続々と並びはじめ…
11時20分すぎには「満員札止め」となった。

第1部
柳家まめ緑:道灌
通し口演「お富与三郎」
金原亭馬生:発端・見染め
林家正雀:赤間の仕返し
金原亭馬生:稲荷堀
林家正雀:島抜け


「お富与三郎」の通しは素晴らしかった。
今回もこの噺の由来の解説にはじまり、
「今戸の狐」に登場する良助(乾坤坊良斎)さんの作で
初代の古今亭志ん生が寄席で演じて評判となり、
それが芝居で取り上げられると「与話情浮名横櫛」となった。
男前の与三郎は仲間から反感を買って、
吉原返りの船で事故が起き、木更津へお預けとなる発端。
あまりの美しさに深川で有名だった横櫛のお富が
博打打ちの赤間源左衛門に身請けされ、木更津におり、
八幡様の祭礼の日に与三郎と見染めあって、
しだいに逢瀬を重ねるようになっていく見染めの場。
ここまでが前半の馬生師匠の語りで
続いて正雀師匠が、与三郎とお富の密会が露見して
赤間源左衛門によって復讐される場面。
全身に三十四か所の傷を負う…よく知られる「切られ与三郎」だが、
お富は海に身を投げ、重症の与三郎も百両で伊豆屋に売られ…
ここまでが前半の内容である。
仲入り後、馬生師匠が最初に「玄冶店」の場面。
正雀師匠のお富さんも登場で再会の場面を芝居上演。
「死んだと思ったお富たぁ、お釈迦さまでも気がつくめぇ」
馬生師匠の与三郎、正雀師匠のお富さんといえば鹿芝居。
会場のお客さんも大喜び!いいもの見ちゃった!という。
馬生師匠も満足そうに「今日はこれがやりたかった」って。
芝居と落語では再会の場面が違うのだが、
落語の両国川開きで花火の帰りに再会を果たす…
この違いを馬生師匠はきちんと演じ分けて下さり、
坊主の鉄を殺害する「稲荷堀(とうかんぼり)」の場面、
そしてそれをネタにゆすりを繰り返す蝙蝠安を殺害する
三味線堀の場面、ここまでを馬生師匠。
無宿人狩りで佐渡に流された与三郎が
島からの脱走を試みる「島抜け」の場面。
必死に江戸へ戻り、父の弔いに遭遇し、
もうひと目だけお富に会いたいと品川へ。
お富が私の手で楽にしてあげると最後の「与三郎の死」の場面。
二時間で通し口演をするという…内容はシンプルに
まとめてあると思うのだが、なかなかチャンスのないこの噺、
聞けてよかった。感動も大きく、非常に満足である。
全編を一気に通すという点でも達成感があった。

第2部
三遊亭多ぼう:牛ほめ
古今亭朝太:厩火事
柳亭左楽:素人鰻
橘家圓太郎:死神

今日は第2部もいい内容で
大好きな朝太さんがまずは「厩火事」。
そして左楽師匠。はじめて聞いた。
感動してしまった。酒癖の悪い鰻さきの金。
食べる・飲む・酔ってくる・悪酔いする…
所作の素晴らしさに引き込まれる。
元は武士であった鰻屋の主人が
仕方なく素人仕事で鰻を扱おうとする場面。
落語の芸とはこういうもの!という…感動!
トリは圓太郎師匠である。「死神」は絶好調。
アジャラカモクレン…バンクーバー…
真央ちゃんは銀…ヨナちゃんはすごかったね…
テケレッツのパー…パン…パン
って、唱えると死神は消えるよ…と死神さん。
アジャラカモクレン…バンクーバー…
真央ちゃんは銀…テケレッツのパー…パン…パン
なんだ!消えねえじゃねえか…
すると死神さん…ヨナちゃんを忘れているよ…
会場は大爆笑!面白かった。
圓太郎師匠の言葉の強さというか、
その勢いには圧倒される。
今日はすべて…大満足の内容であった。

20100306

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