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2010年7月 5日 (月)

落語につぶやき 33~乳房榎

今日は六代目圓生師匠の怪談「乳房榎」。
三遊亭圓朝作の怪談噺である。
何というか…とんでもない噺。ひどいストーリー。
でもここに現れる人間たちの恐ろしさ、醜さ…
それを表現する圓生師匠の名人芸には感動。
前半の「(一)おきせ口説」では…
絵師の菱川重信の妻おきせに一目惚れの磯貝浪江は、
重信の元に弟子入りし、師匠の留守中におきせを口説くのである。
その口説き方が、ああ言えば…こう言い、とにかくしつこくて、
あなたを斬る、あなたは美しいから斬れない…
ならば私は切腹して果てる、(どうぞ切腹しなさいと言われ…)、
ついには息子の真与太郎を斬ると脅し…おきせは諦めて身を任せる。
おきせは最初、浪江を拒絶していたのだが、逢瀬を重ねるうちに
しだいに浪江のことを愛おしく思ってしまうという…
圓朝師匠は、それは「因縁」であるとしているそうだが、
圓生師匠の分析は、絵のことしか見えていない重信に対して
浪江は女を喜ばせることを心得ていたとしている。
不謹慎ではあるけれど、人間というものがここに凝縮されているような。
後半の「(二)重信殺し」では、おきせとの関係を続けるため
ついに浪江は、師匠の重信を亡きものにするという。
重信は殺されるのだが、制作中だった天井画を幽霊となり仕上げる。
この辺で…絵師重信は妻子よりも精魂込めた作品の方に気が残ったという。
圓朝作の「乳房榎」はさらに続くようだが、圓生師匠の録音はここまでか?

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コメント

3~4年前に鈴本で殿下の独演会があり、乳房榎を演りました。
浪江がおきせを口説く時の いやらしい目つきを思い出しました。

投稿: 亀ちゃん | 2010年7月 6日 (火) 15:23

コメントありがとうございます。
殿下の磯貝浪江はカッコいいでしょうね!
想像しちゃいます。
またおきせを口説くところのエロカッコよくて
異常に執念深そうなところも殿下はいいでしょうね!
聞いてみたいです。
「乳房榎」という噺がほとんど聞けませんよね…
正雀師匠とか、演るのかな?

投稿: たけお | 2010年7月 8日 (木) 23:01

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