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2010年10月 9日 (土)

黒門亭でつくし・川柳・志ん橋

今日のお目当ては志ん橋師匠で朝から黒門亭へ。
注目は第2部の川柳つくし・川柳川柳の親子会だけど
その後にトリで志ん橋師匠というのも不思議な顔付け。
雨になってしまって、第1部は客が入らなかった。
普段通りの時間に行ったのだけど、人が来ない…
こういうときの客こそが「真の落語ファン」であると褒められて
というのは、志ん五師匠がいっておられたと志ん公さん。

第1部 光る二ツ目の会 99
三遊亭はら生:やかん
三遊亭金兵衛:孝行糖
柳家喬四郎:秋の新作
初音家左吉:紙入れ
古今亭志ん公:三方一両損


前座さんははら生さん。一年ぶりだ。
前に聞いたときには、圓丈一門で自作の新作だったけれど
今日は黒門亭だから古典かな。というので「やかん」。
面白い。落ち着いているし、表情が実に豊かだ。
笑わせる手段というのをきっちり心得ている。
それは新作で自分の言葉でストーリーを伝えるということに
慣れているからだろう。この余裕…はら生さんは大物だな。
天どんさんのタイプかな…客との対話で進める感じが…。
第1部は光る二ツ目の会で金兵衛さんの「孝行糖」から。
金馬師匠の「孝行糖」の映像をどこかで見たような。
という記憶がふとよみがえってきたので…
大師匠からの芸が継承されている…という。
前半は昔の売り声をたっぷりで「孝行糖」はいい噺。
喬四郎さんが新作。都の職員が広島へ転勤になってしまって
広島といえば「もみじ饅頭」で…紅葉は秋だし、
安芸といえば広島という…「秋の新作」という題名なの?
結構楽しかったので…私も新作が好きだなって思ってしまった。
仲入り後は左吉さんの「紙入れ」。今日の噺では、
出入りのお店のおかみさんから誘われるのだけど
初めてみたいで…そこが初々しく…まだ馴染みではないという様子、
間男は未遂に終わったようで…助かってよかったね!という展開。
「紙入れ」のおかみさんがものすごく恐いときがあるけれど…
今日はそういうドロドロな展開ではなくて…軽やかだった。
第1部のトリは志ん公さんで…最初に志ん五師匠の想い出から。
志ん公さんは上手い!って思っているのだが、今日もお見事。
「三方一両損」は江戸っ子の喋りとか…間の感じとか…
啖呵きるときのスピード感、鮮やかさ…決まったときは心地いい。
後味も気持ちのいい「三方一両損」で大満足。

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第2部
三遊亭はら生:八九升
川柳つくし:接待ゴルフ
川柳川柳:涙の圓楽腺
古今亭志ん橋:風呂敷

第2部の開口一番は続いてはら生さんで
「引き出しがない」といいながらも
なんと圓生一門に伝わる「八九升」を演じてくれた。
「さんぼう」は落語では扱ってもいいといいながら
「八九升」は「つんぼう」の噺なので
普通の寄席では、今ではまずかからないという。
一門の決まりで最初に習うのだけど
圓丈師匠からは演るんじゃないよと言われたそうな。
今日は後に圓生つながりのつくしさんと川柳師匠が控えているので
特別に珍しい噺を聞かせてくださると…本当に貴重だ。
「面白くない。くだらない。」といいながら…面白かった。
はら生さんの言葉って説得力があって、ホントに大物だ!
つくしさんが「接待ゴルフ」。ダジャレ三昧だけど、面白かった。
何か道具を使うな…とは分かっていたのだけど
ゴルフのドライバーにちなんで、ねじまわしが出てきたときには爆笑。
つくしさんの新作って、結構はまる。等身大で自分の言葉が魅力だな。
ここで川柳師匠が登場!用意された三つの噺の中から投票で
今日の演目は「涙の圓楽腺」に決定!
テレビでもラジオでも決して放送できない噺。
ということで…詳しいことはとても書けないな…笑。
圓生・全生(圓楽)・さん生(川柳)時代の話題で貴重なネタ。
川柳師匠ご本人も指摘しておられたけど…
どれが本当でどれが作り話なのかは…わからない。
でも圓生師匠にまつわる話などは真実だと思うし、
分裂騒動や圓生一門の師弟関係のこと…
川柳師匠の口まねもあるけれど…圓生師匠の存在が
噺の中に感じられたこと、夢中になって引き込まれてしまった。
とにかく面白いのだけど…それよりもすごい話を聞いたなという。
最後に都はるみの「涙の連絡船」の替え歌「涙の圓楽腺」で締めくくり。
今日のトリは志ん橋師匠で…高座に上がって…まず
志ん橋師匠までもが「知らない話ばかり…すごいこと聞いた」って。
同時に「ウソだと思います」というのは、圓生・圓楽師匠の名誉回復?
「この後、人情噺はできないな」というので、お馴染みの「風呂敷」。
でも15分の寄席バージョンではなく、本寸法でたっぷり25分。
川柳ワールドから古今亭の古典落語にいかに戻るのか?
それは演者にとっても客にとっても難題だが、
でもすぐに自然に長屋の風景に入っていけて、
その辺はさすがに師匠だなと。おかみさんが上手い!
後半の風呂敷マジックの辺では、会場は笑いの連続で
今度はすっかり志ん橋ワールドになっていた。
志ん橋師匠の「風呂敷」はいいなあ。

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