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2010年12月31日 (金)

バイロイト音楽祭2010

昨日の晩…というか、今日の午前2時前に
バイロイト音楽祭2010の放送も無事に終了。
今年の番組進行役は、合唱指揮者の三澤洋史さんで
以前にバイロイトで合唱指揮のアシスタントを務めていた人だけど
作品解説におけるワーグナー論には、非常に共感を覚えた。
時間的には短いのだけど…もっともっと聞きたいという。
メモをとっていたわけではないので…惜しいのだが、
印象に残っているのでは、「ニーベルングの指環」で
「指環」は「邪悪なもの」…手に入れるとすべてが変わってしまう。
「ジークフリート」において、何もかもがうまく運んでいたジークフリートが、
「神々の黄昏」では「ネガティブ・ワールド」へと迷い込み、
今度は何をやってもうまくいかない…やったことが裏目に出る…
最後は命を失うという悲劇の展開。しかし…指環はライン河に還り、
愛の救済が与えられるという…ワーグナー独特の思想。
現代の世界もまた、まさに「ネガティブ・ワールド」にあるといえ、
愛の救済が与えられんことを願って、「ニーベルングの指環」という作品は
決して輝きを失わないのである。作曲から100年の時間を経て、
いまも熱狂的に支持されているのであり、その辺の理由には、
時代を超えた普遍性、あらゆる解釈をも受け入れる作品の大きさ、
懐の深さがあるということなのだろう。やはり偉大な存在である。
また昨日の「パルジファル」において、舞台神聖祭典劇であるのだが、
劇場における「イニシエーション(儀式)」なのであり、
第3幕のパルジファルに洗礼が与えられる場面で
聖書の記述と比較しての説明は興味深かった。
キリスト教への理解が浅いと「パルジファル」はやはり表面的な解釈で
極めれば、本当はもっともっと深い作品であることを実感。勉強不足。

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