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2010年12月 4日 (土)

黒門亭で林家正雀

今日は鈴本夜席に行こうとお昼から出掛けて
その前に黒門亭の第2部だけ聞いてきた。
先月に続いて、正雀師匠の独演「名人長二」。

第2部 「正雀独演」
林家まめ平:出来心
名人長二(二)
林家正雀:請地の殺場
林家正雀:清兵衛縁切り

開口一番はまめ平さん。久しぶり。
前座になりたての頃、何度も聞いたのだけど
二年ぶりぐらい?ずいぶん接点がなかったものだ。
当時、「みそ豆」と「子ほめ」を何度聞いたことか。
そうしたら今日はびっくり。上手くなった!
ネタも「出来心」だし。表情豊かに情景が広がる。
正雀師匠の「名人長二(二)」。前回の「湯河原」で
親と思っていた両親が育ての親であり、命の恩人であり、
自分を捨てた本当の親は別にいる…ということを知って、
江戸へ戻り、死んだ育て親の法事を手厚く済ませる。
お寺の和尚さまから亀甲屋幸兵衛を紹介され
新築の別荘に納める様々な家財の制作を頼まれるが、
その過程で亀甲屋の妻が、実母であることを知り、
長二は親子の対面を強く願うが、亀甲屋からは頑なに抵抗され、
勢いで亀甲屋夫婦の二人を殺害してしまう。
正雀師匠は「うけちの殺場」といっておられたが、
殺害現場が「請地の田圃」ということで…「請地」らしい。
長二は自分を捨てた親を憎みながらも
いざ自分の前に現れた実母に母であると名乗り出てほしいと
この辺の複雑な心理描写が素晴らしく、親子の名乗りは叶わず、
亀甲屋との格闘の場面になり、勢いで二人を殺してしまうところ、
その迫力に夢中になって引き込まれ、感動的だった。
仲入り後、殺害の翌日、長二は旅に出ると姿を消す。
弟分の兼は必死に探しまわるが、師匠の清兵衛宅に姿を現し、
普段酒を飲まない長二が泥酔の状態で、師匠に悪態をつき、
長二の方から師匠に離縁状をたたきつけて…日付が一月前という
翌朝、長二は奉行所に亀甲屋殺害の件で名乗り出るのである。
と…ここが切れ場。えっ!続きが聞きたいという…見事な切れ場。
長二が普通でないことを察し、まわりが必死に止めるが、
殺害の咎が師匠に及ばないよう画策しているのであり、
やはり迫力の場面、人情噺の展開には感動した。
お見送りの師匠に前のお客が「師匠、まだ続きあるんでしょ?」って
そうしたら「ここまでです。後はつまらないから…」って。
思わず後ろから「終わりなんですか…もっと聞きたいです」と
私も言ってしまった。すると再び「つまらないから…」って。
たしか…志ん生師匠も後半は演じなかったし、
彦六の正蔵師匠もこの後は演じていないのかも?未確認だが。
ということで今回の「名人長二」のシリーズはここまでだそうです。
でも今日の高座は素晴らしくて、貴重なお噺をありがとうございました。

20101204

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