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2011年4月10日 (日)

柳家さん喬 「百年目」

今日も「百年目」だ。さん喬師匠の素敵な一席。
同じ噺をしつこいな…って思われてしまうかもしれないけれど
春の噺なので…これでもう来年まで基本的には聞かないので。
圓生師匠の「百年目」は非常に厳しいというか…
それが格調高さではあるのだが、お店奉公の実に険しい人生、
番頭さんは恐いし、旦那はというとさらに厳格なお方で
リアルといえば、これが真実の世界を伝えているのかもしれない。
それに比べるとさん喬師匠は、もっと穏やかであり、優しさがあり、
旦那の懐の深い人間の大きさが噺に奥行きを感じさせて
まさに人情噺という…春の明るさと爽やかな風が印象的だ。
向島の花見で船の障子を開けた瞬間に「元禄花見踊り」が聞こえて、
鳴り物入りの花見の描写、ここは絶品である。何とも華やか。
芸者衆のお喋りで情景を語り伝えるのもいい。本当に魅力的。
番頭さんが完全に酔っていて、旦那と出くわしたときの落差にも感服。
「何かのお人間違いでございましょう」という旦那の声に
「その声に聞き覚えがある」という番頭さんには思わず笑ってしまう。
さん喬師匠の演じる旦那は優しいお方で…救われる。感動。
後半の…番頭さんが店にはじめて来て、なかなか仕事を覚えない…
それが今ではこんなに立派なお方になりました…という場面、
ここは実演などで聞いていると涙が出てきてしまうけれど
さん喬師匠のひと言ひと言が心に響いてきて、これぞ名演だ。

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