« 三遊亭圓生 「樟脳玉」「突落し」 | トップページ | カラヤンの1970年代 16 »

2011年5月11日 (水)

落語につぶやき 93~樟脳玉

「樟脳玉」とは、昔、縁日で売られていた長太郎玉が
樟脳の粉を団子状に丸めてできたものであり…火をつけて
手の平の上で転がして…熱くないというものだったそうなのである。

長屋の捻兵衛は女房に先立たれ、
仕事も休んで、一日中念仏を唱えているが、
それに目を付けた悪の二人組が
長太郎玉に火をつけて、長屋の引き窓から下して
捻兵衛を脅かし、女房は着物に気が残って成仏できないと
寺に納めろと騙して着物をまきあげる。
金を取り忘れて、もう一度、長太郎玉で火の玉を起こしたが
捻兵衛はお弔いで金は使い尽くしたと…お雛様ならあります…
すると…家内が気を残しているのはこのお雛様でございます。
蓋を開けると中から樟脳の臭いがして、魂の臭いがいたしました。

落語事典で「樟脳玉」という噺を調べると
この噺には(下)というか続きもあるそうで
明治期の鼻の圓遊が上方噺の「夢八」を元にして
創作したのではないかと考えられているらしい。

捻兵衛はその後、長屋の梁で首をつって死んでしまう。
検死が済むまで八公が見張りをすることになったが
猫が入ってきて、捻兵衛の死体をゆさぶり、
八公に歌を唄わせて、死体がドタリと落ちて…という。

上方の「夢八」とは江戸落語で「伊勢詣り」である。
なるほど!というのは、私が「樟脳玉」をはじめて聞いた
小満ん師匠の二年前の柳家小満んの会で
同じ日にその「伊勢詣り」が演じられていた。
噺はつながっていなかったが、実は関係があったのだ。
そういうこと!納得である。古典落語は深い。

春は眠いといつも夢ばかり見ている八公。
空き家の見張り番を頼まれるが、気付くと
天井から死体がぶら下がっている。
逃げだそうとすると外から鍵がかけられて…
死体は八公に伊勢音頭を唄えといい、
それに調子を合わせて死体が踊りだして、
ドスンと落ちると八公は目をまわしてしまった。
翌朝、起こされると…唄います。伊勢の…で
ああ、伊勢詣りの夢を見ている…という噺。

|

« 三遊亭圓生 「樟脳玉」「突落し」 | トップページ | カラヤンの1970年代 16 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/121598/51645828

この記事へのトラックバック一覧です: 落語につぶやき 93~樟脳玉:

« 三遊亭圓生 「樟脳玉」「突落し」 | トップページ | カラヤンの1970年代 16 »