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2011年9月22日 (木)

第106回 柳家小満んの会

台風も去ってくれて、今日は夕方から関内ホールへ
横浜の「柳家小満んの会」である。
昨日だったら、たいへんなことになっていた。
少し早く着きすぎて、関内ホールの一階入口で
のんびりしていたのだが、小満ん師匠がいらして、
続いて、おかみさんにもご挨拶。
受付で師匠と少しだけお話ししたのだけど
今日の「後家安」について、やはり小満ん師匠も
「圓朝全集に載っているけど、作者は違うみたいね」って
どうもそういうことのようである。珍しい噺で楽しみだ。

柳亭市也:のめる
柳家小満ん:あちたりこちたり
柳家小満ん:後家安
柳家小満ん:品川心中

一席目は小満ん師匠の作による「あちたりこちたり」。
私はこの噺が大好きで、酔っ払いが梯子酒で
あっちに行ったり、こっちに行ったりという…記憶をたどっていく。
上野の周辺が舞台なのだけど、その土地勘は小満ん師匠ならでは。
ダジャレ満載の軽やかな展開だが、実に洒落た仕上がりで
聞けば聞くほど師匠に憧れを感じてしまう味わいの一席である。
今日は上野広小路のクラブ「スペード」で
土産の寿司が食べられてしまったことを思い出してお終い。
続いて「後家安」である。47分ぐらいで…長講一席!すごかった。
東城左近大夫氏勝が道頓堀で父から譲り受けた陣笠を飛ばし、
それを舟からお藤が拾い上げるが、その様子に殿は一目惚れ。
お藤を側女にしようと三百両の支度金を用意する。
そこでお藤の兄である後家安こと小笠原安次郎が登場するのだが、
お藤は兄に二百両を渡し、兄妹の縁を切ることを望む。
その後、江戸でお藤は殿の寵愛を一身に受けるが、
わがままな振る舞いが目立つようになり、
神奈川の宿で売っている亀の甲煎餅を欲しがるという一件。
一方の後家安も二百両を元に上方で贅沢三昧の日々を送っていたが、
金があるうちにと江戸へ舞い戻る。そこで小揚げの福蔵と再会し、
福蔵宅に居候することになるが、そこでも勝手な振る舞いで
ある日、福蔵の妻でお亀を寝取り、後家安に敵わぬ福蔵に
お亀もまた愛想を尽かし、後家安とふたりで姿を消す…という
三遊亭圓朝全集「鶴殺疾刃庖刀」の前半の場面であった。
小満ん師匠も「後家安とその妹」の序といっておられたが、
氏勝が御禁制の鶴を射てしまう最後まで話は長く続くらしい。
そして仲入り後、三席目はお馴染みの「品川心中」である。
「品川心中」はこのところ、あまり聞いていなかったのだが、
しかし小満ん師匠独特な仕上がりですごくよかった。
品川の女郎でお染だが、師匠の演じるこの手の女性って、
なんとも色っぽい感じがして、それと対称的な貸本屋の金蔵、
実に抜けている男で…このふたりのやりとりは絶品だった。
遠浅な海に突き落とされて、ずぶ濡れで親分のところに戻ってくる金蔵、
博打に役人の手が入ったと早合点して大騒ぎになる有名な場面だが、
この後、仕返しに行きます「品川心中」の序…というサゲで
なんと今日二度目の「序」で、長い物語の名場面を二席楽しんだのである。
終演は20時45分で今日はたっぷり。この充実感は最高!堪能した。
特に「後家安」は聞けてよかった。こういう噺は大好きである。
ということで…次回は11月21日(月)第107回 横浜 柳家小満んの会
演目は「稽古屋」「心中時雨傘」「鈴振り」の三席。「心中」ものが続く。
「心中時雨傘」も圓朝作品だが、実は圓朝の作ではない…という記述も。
今回の「後家安」と同様…珍しい噺であり、大いに期待している。

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