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2011年11月28日 (月)

柳家小満ん 「妾馬」

2011年3月の柳家小満んの会の録音で
今日は3月13日のお江戸日本橋亭での三席。
演目は「雁風呂」「忍三重」「妾馬」である。
この日は日曜日で行こうと思っていたのだが、
3月11日の震災の直後で…東京へは行けなかった。
当時のたいへんな状況を思い出しつつ…
格別な想いで、いま録音を聞いている。
まずは「雁風呂」で…演目は知っていたのだが、
聞くのははじめてである。なかなか渋い。
水戸黄門が登場というのも落語では珍しい。
大阪弁での函館「雁風呂」の絵解きは素晴らしい。
そして「忍三重(しのびさんじゅう)」だが、こちらも珍しく、
旅芸人夫婦の芝居一幕という…ますます渋いネタだが、
こういう噺ほど、小満ん師匠は味わい深くて、
聞けば聞くほど、感動が増していくという。
仲入り後は「妾馬」だ。これはもう圧倒的素晴らしさ。
殿様が町中でお駕籠の中からお鶴を見初め、
御家来が長屋の大家さんのところに
お鶴を奉公に上げる相談に来る場面、
そしてそのまま大家はお鶴の母親のところへ…
さらには後半になるが、八五郎が侍に取り立てられ、
使者として馬で出掛けようとすると…ひと騒ぎ起こる…
という「妾馬」の題名の理由でもあるオチの場面、
きちんと通しで演じられており、貴重な録音だ。
それにしても「妾馬」は面白い。賑やかで明るい。
余震の続く緊迫した空気の中にあって、少しの間、
すべてのことを忘れ、噺の中に逃げ込むことのできる…
落語の力というのは本当に偉大であると…
改めて考えさせられたのであった。それにしてもいい。

CDは下記のサイトから購入できます。
みなさんもぜひお聞きになってください。
http://www.comann.info/

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