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2011年11月27日 (日)

マウリツィオ・ポリーニ

ポリーニの最新盤でブラームスのピアノ協奏曲第1番。
クリスティアン・ティーレマン指揮シュターツカペレ・ドレスデン。
2011年6月にドレスデンのゼンパーオーパーでライブ収録。
私は昔からポリーニの熱烈ファンで…ではあるのだが、
今回ばかりは、ティーレマンがどんなブラームスを聞かせるのか
そちらが楽しみであり、今年一番の注目の演奏といえるだろう。
冒頭からオーケストラが荒々しい質感のモノトーンな響きを聞かせ、
いかにもティーレマンらしい…そして大胆な強弱をつけ、
静寂の音色では、透明で美しい輝きを引き出す…
まさに近年のティーレマンの特長が出たブラームスである。
シュターツカペレ・ドレスデンは、何とも深みのあるいい響きだ。
しかしテンポ設定が速くて…無理してそうしているようなところもあり、
その辺はポリーニの要求に応えての部分でもあるのだろうけれど、
ティーレマンにはもっと巨大で深い輪郭を求めたいところ。
そしてポリーニであるが、これが通常のライブ録音として
放送か何かで聞いたのならば、非常に満足で喜んでいるのだけど、
DGが正規盤として発売しているのだから…するとこちらも…
ちょっと曖昧なところもあり、ライブだから…というのはわかるけれど
最初のうちはその危うい仕上がりに気持ちが悪い。
しかし音に慣れるというのは重要で、繰り返し聞いていると
ポリーニの魅力は様々に浮かび上がってきて、しだいに惹かれてくる。
近年のポリーニらしい…肩の力の抜けた自然体な演奏でもあって
そうした部分は、私にとっては非常に感動的なところでもある。
かつての明瞭さは聞かれず、造形の立体感も失われているが、
その分に豊かな情感をたたえているのは明らかで、
こちらも聞き方を変えていかないといけないのだろう。
ピアノの音色に関しては、たいへんに美しく、素晴らしいのだが、
しかし何より…ポリーニは相変わらず45分台の快速な演奏で、
もっとゆったりとした感じに楽に弾いてもいいのではと思うのだけど…
というのも、かつてのベーム盤(1979)より速く、
アバド盤(1997)とも時間でほとんど変わらないのである。

DG 00289 477 9882

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