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2011年12月31日 (土)

落語につぶやき 145~2011年の噺

2011年の実演で聞けた噺を集計してみた。
今年は全体数が少ないのだけど、
うまく重ならずに…いろいろな噺を聞けたと思う。

「寿限無」と「道灌」が5回。
「子ほめ」「狸札」「たらちね」「転失気」「初天神」が3回。
この辺は前座さんで度々聞けた噺。
2回聞いた噺は、「明烏」「牛ほめ」「阿武松」「お菊の皿」
「金明竹」「竹の水仙」「長屋の花見」「野晒し」「のめる」
そして1回だけの噺が…たくさんあるのだが、
「青菜」「愛宕山」「鮑のし」「意地比べ」「浮世床」「うどんや」
「鰻の幇間」「鰻屋」「おかめ団子」「臆病源兵衛」「唖の釣り」
「お茶汲み」「お直し」「御神酒徳利」「親子酒」「蚊いくさ」
「火焔太鼓」「火事息子」「がまの油」「紙入れ」「からぬけ」
「蛙茶番」「勘定板」「禁酒番屋」「くしゃみ講釈」「汲みたて」
「稽古屋」「源平盛衰記」「後家安」「子別れ(上)」「雑俳」
「真田小僧」「三軒長屋」「品川心中」「支那の野ざらし」
「芝浜異聞」「将棋の殿様」「心中時雨傘」「鈴振り」
「千両みかん」「粗忽の釘」「大工調べ」「幇間腹」「代書屋」
「代脈」「田能久」「魂の入替」「短命」「ちしゃ医者」「千早振る」
「茶金」「茶の湯」「手紙無筆」「転宅」「時うどん」「富久」
「長崎の赤飯」「二十四孝」「抜け雀」「猫の災難」「寝床」
「ねずみ」「鼠穴」「反対俥」「一目上がり」「一人酒盛」「干物箱」
「平林」「不動坊」「船徳」「文七元結」「へっつい幽霊」
「ぼんぼん唄」「松曳き」「饅頭こわい」「万病円」「目薬」「もぐら泥」
「悋気の独楽」「やかん」「安兵衛狐」「矢橋船」「淀五郎」「笑い茸」

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今日の月は…月齢6.4

20111231

今年最後の月である。
一年間ありがとうございました。
大晦日の今日、午前中は曇っていたが、
午後からは晴れてきて、夕方は快晴の…
16時11分、南の空高く、月齢6.4の月。

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2011年12月30日 (金)

横浜の風景から 209~七サバ参り

かつて村に疫病が発生すると
境川流域に存在するサバ神社を巡る
「七サバ参り」を行ったという。

疫病は発生していないが…
立春の日にも行ってきたので
一年の締めくくりに今日は
「七サバ参り」に出掛けてきた。

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七サバ参り 1/7 左馬神社
横浜市瀬谷区橋戸3丁目

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七サバ参り 2/7 左馬神社
大和市上和田

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七サバ参り 3/7 左馬神社
大和市下和田

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七サバ参り 4/7 飯田神社
横浜市泉区上飯田町

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七サバ参り 5/7 七ツ木神社
藤沢市高倉

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七サバ参り 6/7 左馬神社
横浜市泉区下飯田町

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七サバ参り 7/7 今田鯖神社
藤沢市湘南台7丁目

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2011年12月29日 (木)

マリス・ヤンソンス 6

マリス・ヤンソンス指揮オスロフィルによる
チャイコフスキーの交響曲全集より
今日は交響曲第6番「悲愴」を聞いている。
1986年8月11-13日にオスロで収録。
録音順に聞いてきたヤンソンスのチャイコフスキーだが、
番号の付いている交響曲は、この「悲愴」で終了であり、
残るはマンフレッド交響曲だが、そちらは新年に廻そう。
もうあまりにも素晴らしくて、言葉も出ない。完璧である。
今日の円熟のヤンソンスと比べたら、ただただ若いけど、
この新鮮な感覚、清々しい響きを隅々にまで行き届かせて、
細部にまで妥協のない徹底ぶりはさすがにヤンソンスだ。
録音当時のオスロフィルは、まだ有名になる前の段階であったと
しかしこの演奏を聞いても…間違いなく世界のトップクラスである。
透明な音色は北欧のオーケストラ特有の響きであり、
かなり速いテンポのヤンソンスの要求に食らいついていくような…
若き日のヤンソンスを代表する名演といってもいいのではないか。
チャイコフスキーの「悲愴」で2011年を締めくくろうとしているけれど、
2012年元旦、ウィーンフィルのニューイヤーコンサートで
ヤンソンスに再会できることを楽しみにしている。

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今日の月は…月齢4.4

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今日もいい天気だった。暖かく心地のよい快晴。
夕方…16時51分、南西の空高く、月齢4.4の月。
少し時間が遅くなってしまい、辺りも暗くなってしまった。

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2011年12月28日 (水)

今日の月は…月齢3.4

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今日は曇の多い晴天だったのだが、
夕方には、雲の隙間から三日月が顔を覗かせて…

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16時46分…西の空高く、月齢3.4の月。
きれいな三日月である。明日も晴れるかな?

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2011年12月27日 (火)

柳家小満ん 「猫の災難」

2011年5月の柳家小満んの会の録音で
今日は5月18日の関内ホールでの三席。
演目は「七八一九」「将棋の殿様」「猫の災難」。
この日は会場で聞いているが、最後の「猫の災難」が
あまりに素晴らしくて、まさに酔いしれたのだが…
一席目の「七八一九」…これは小満ん師匠の作で
松尾芭蕉の「奥の細道」にちなんで名勝をトラベル!
という噺なのだけど、これが実に味わいだ。
ダジャレ的なクスグリも満載で…何とも楽しい一席。
それに対して「将棋の殿様」は渋いところなのだけど
こういう噺は録音で繰り返し聞くとますます感動である。
爺にやり込められて、たじたじの殿様がかわいい。
そして仲入り後の「猫の災難」だが、これぞ名演である。
小満ん師匠の酒の噺は、毎度のことながら圧倒的だ!

CDは下記のサイトから購入できます。
みなさんもぜひお聞きになってください。
http://www.comann.info/

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今日の月は…月齢2.4

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今日の夕方の空である。16時55分。
西の空の低いところで…隣家のアンテナの上に
月齢2.4の月と左下には金星。宵の明星だ。

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月齢2.4という…三日月よりも細い月。
これからの暦を調べてみると
元日が上弦の月(月齢7.4)。
1月9日(成人の日)が満月(月齢15.4)。

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2011年12月26日 (月)

柳家小満ん 「三軒長屋」

2011年5月の柳家小満んの会の録音で
今日は5月13日のお江戸日本橋亭での三席。
演目は「紙屑屋」「しびん」「三軒長屋」である。
まずは居候している勘当の若旦那で「紙屑屋」だ。
「湯屋番」と共通の間抜けがかわいい若旦那だが、
小満ん師匠のはなかなかずる賢くて、辛口である。
紙屑の仕分けでは、最近のクスグリは入っていない…
手紙に都々逸、新内の稽古本に限定…粋な仕上がり。
そして「しびん」だけど、汚くて…実にくだらない噺だと
思っていたのだが、これがとんでもなくいいのだ!
騙されるお侍だけど、真面目で堅物ゆえに気付かない…
というので、噺の印象も格調高いという…素晴らしい。
そして仲入り後の「三軒長屋」である。絶品だ。
この後、小満ん師匠の「三軒長屋」を黒門亭で聞いたけど、
たしか35分ぐらいだったような気がするが、こちらは52分。
省略のない…より本寸法ということだろう。実にいい。
メリハリがあって、若い衆の喧嘩や剣術の稽古と
迫力と勢いが噺をますます豊かなものにしている。
「三軒長屋」は登場人物も場面転換も多く、時間も長く、
大ネタだと思うのだけど、本当に魅力的な一席。

CDは下記のサイトから購入できます。
みなさんもぜひお聞きになってください。
http://www.comann.info/

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2011年12月25日 (日)

マリス・ヤンソンス 5

マリス・ヤンソンス指揮オスロフィルによる
チャイコフスキーの交響曲全集より
今日はイタリア奇想曲と交響曲第3番「ポーランド」。
イタリア奇想曲は1985年4月と9月に
第3番は1986年1月31日と2月1日の収録である。
ゲルギエフの指揮による演奏を聞いて以来、
私はこの交響曲第3番が大好きで、本当に魅力的な作品だ。
ヤンソンス盤も名演である。清々しい響きを基調にして
しなやかな運動性と音楽の各場面に柔軟に対応する姿勢、
これらのチャイコフスキーの一連の交響曲録音は、
ヤンソンスの初期のものなのだが、何て素晴らしいのか…
チャイコフスキーの交響曲は第4番以降ばかりが演奏されるが、
この第3番も名曲だと思うのだけど…実に楽しいのである。

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2011年12月24日 (土)

落語につぶやき 144~富久

今日は12月24日。クリスマス・イヴだが、
早朝に放送の落語研究会で録画しておいた
権太楼師匠の「富久」を早速見てしまった。
「富久」は素晴らしい。年末の江戸の情景は
クリスマス・ムードなど吹っ飛ばしてしまうけれど、
この久蔵さんの恐るべき強運、たくましさは憧れである。

ちなみにクリスマス・イヴの「イヴ」って何?という…
一般的に「前日」とか…「前夜祭」とか、
何となくそういうのを思い浮かべるけれど
「evening」の古語で「even」の「n」がとれて、
「Christmas Eve」だそうである。
すると意味的には「夜」なのだけど、
どうして「前夜祭」となるのか…というのは、
ユダヤ暦(教会暦)では、日没で日付を変更し、
現在の12月24日の日没からクリスマスなのである。
教会でミサや礼拝がイヴの晩に行われるのも
そこに理由がある…とは思うのだけど、
そういう記述があるということだけで、真偽はいかに?

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2011年12月23日 (金)

落語につぶやき 143~文七元結

志ん輔師匠の「文七元結」を聞いていて
感動的な場面…感動的なひと言。
佐野槌のおかみさんが長兵衛さんに
五十両の金を貸してやり、
「辛抱するのはこの子じゃないよ。親方だよ。」
娘を預け、ひとり長兵衛さんは帰っていく。

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古今亭志ん輔 「文七元結」

いよいよ年末だが、この冬は実演にて
「文七元結」に出会えなかったので、
今日は以前に落語研究会で放送された
志ん輔師匠の「文七元結」を聞いている。
この噺は長兵衛さんの噺なので、
左官の親方の貫禄をどこまで出せるかが重要。
博打で失敗している情けない状況でもあるので、
立派に演じるというのも少し違って、お久の父であり、
佐野槌ではおかみさんも認める存在であり、
吾妻橋では文七に説教をする人情に厚い人物であり、
その点、志ん輔師匠の長兵衛さんは実に素敵だ。
感動的な噺なので、誰で聞いてもいい噺なのだけど、
それ以上の深い味わいは志ん輔師匠だからだ。

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2011年12月22日 (木)

ゲオルグ・ショルティ 12

ショルティ指揮シカゴ交響楽団によるバルトーク。
弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽
ディヴェルティメント、「中国の不思議な役人」組曲
1989年2月から1990年2月にかけて
シカゴのオーケストラ・ホールで収録されている。
1990年代前半に名演として話題になったディスクだが、
学生の頃、繰り返し聞いていたのを思い出す。
ショルティのバルトークは独特の激しさがあり、
それが民俗性ともいえるのか…実に熱い演奏で
ブーレーズのクールな仕上がりとは対称的だ。
シカゴ交響楽団は極めて機能性の高いアンサンブルで
ドライな響きになりがちだけど、そこをショルティが
絶妙にコントロールして、情熱的な表情を引き出している。
力強いリズムと迫力のサウンドで興奮だ!超名盤。
本当はバルトークを夜に聞くと寝られなくなってしまう…

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2011年12月21日 (水)

落語につぶやき 142~魂の入れ替え

日曜日に黒門亭で聞いてきた
二三蔵師匠による「魂の入れ替え」という噺。
はじめて聞いたのだけど、面白かった。
万人に受ける噺ではないだろう。
落語ならではのバカバカしいストーリーで
しかしこういう噺こそが落語の楽しさ!
実に味わいのある噺ですっかり気に入ってしまった。
人は眠ると…魂が体から抜け出して、散歩に出掛けるそうである。
火消しの頭(かしら)が手習いの先生のところで酒を飲んでいて、
機嫌よく眠って、ふたりの魂は抜け出し、吉原へ遊びに行こうとする。
ところが下界では、半鐘が鳴って、頭の魂は急いで戻ってくる。
先生は入れ歯を外して、大きな口を開けて寝ていたので、
吸い込まれて、間違えて先生の体に納まってしまった。
少しして、先生の魂も戻ってきたが、自分の体には
すでに頭の魂が入っているので、仕方なく頭の体に納まるのである。
火消しの若い衆が、頭を迎えに来るが、眠りから起こしてみても
魂が入れ替わってしまっているので、ちぐはぐなことに!
ふたりの魂を元に戻そうと、医者を呼んで、眠り薬を飲ませたり
すると…薬がきき過ぎて、今度は目覚めなくなってしまって、
日蓮宗の祈祷師を連れてきて、呼び戻そうとしたり…ひと騒動。
そんな噺であった。火事はどうなってしまったのだろう…

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2011年12月20日 (火)

今日の月は…月齢24.9

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今日も朝から快晴だ。
8時20分で時間も少し早く、
昨日よりも南の位置に見えた月。
月齢24.9である。逆三日月だ。

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2011年12月19日 (月)

今日の月は…月齢23.9

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このところ毎日晴れていて、
今朝も気持ちのいい青空だった。
西の空の高いところに見えた月。
時間は9時00分で…月齢23.9である。
だんだん細く欠けてきた。
クリスマスの頃が新月である。

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2011年12月18日 (日)

黒門亭で小ゑん・世之介・金時

今日は小ゑん師匠と世之介師匠が出演で黒門亭へ。
寄席で聞く生の落語というのは、年内はこれで最後であろう。
第2部には禽太夫さんも出るし、トリは金時さんの「淀五郎」だ。
年末の忙しい時期ということもあるのか…客の入りは少なめで
でもその方がゆったりと聞けて、ちょっと贅沢な気分。
主催している黒門亭委員会の方々には申し訳ないけど、
客の少ないときの方がマニア度の高い…満足感も上昇!

第1部
柳家緑太:道灌
橘家二三蔵:魂の入替
柳家小ゑん:レプリカント
林家彦丸:唖の釣り
金原亭世之介:茶金

今日の前座さんは緑太さん。最近はあまり巡り合わなかったので、
ずいぶん久しぶりな気がするけれど、噺はお馴染みの「道灌」で
前半は実に鮮やかに…自然と言葉が湧き出てくるような滑らかさ…
これだったら「小町」付きの本寸法で「道灌」が聞きたいな…
なんて思っていたら、太田道灌公が出てきて、
「にわかの村雨」のあたりか?ハプニング発生。
突然、真っ白になってしまったようで…賤の女は登場せず…
ご隠居と八五郎の会話は続けつつ、話を立て直そうと
苦心していたけれど、持ち時間もあるし、途中を省いて後半へ。
緑太さんも…ここまでグズグズなのははじめてだ…って、
ショックだっただろうな…悔しいだろうな。こういうこともある。
がんばって!応援しよう。第2部の「たらちね」はバッチリ。
出演順が変更で先に二三蔵師匠。マクラでは、
師匠の黒門町桂文楽の思い出、内弟子時代の話で、
同様の話題を左楽師匠や小満ん師匠も聞かせてくれるけれど、
文楽師匠という方は、美しい噺家だったようで、素晴らしいのである。
黒門町のその場所で文楽師匠の昔話を聞くのは、最高の幸せ。
噺の方は「魂の入替」という…はじめて聞く噺で…面白かった。
落語ならではの…短くて、バカバカしい…いや!こういうのこそ、
シンプルな中に味わいがあって、軽快な楽しさで、魅力的である。
こうしたマニアックな噺に出会えると…無性に喜びである。
まだ詳しいことは調べていないのだが、いい噺が聞けた。収穫!
続いて、小ゑん師匠。いつもながらマクラから楽しくって仕方ないのだが、
何しろ先代の「小ゑん」は談志師匠なのであり、そちらにもふれつつ、
目白の小さん師匠の話題が出てくると…こちらは明るい。お人柄だろう。
噺は「レプリカント」だった。うれしい。大好きな噺である。
ラジオデイズの音源をもっていて、よく聞いている。繰り返し聞いている。
しかし実演では聞いたことがなかったのだ。こちらも私的には収穫!
小ゑん師匠は、噺の情景で細部の描き込みが魅力だが、
「レプリカント」は特に…噺の中で小道具が活躍…盗品の数々だけど、
それらが豊かに絵として広がって、まさにディテール!傑作だと思う。
カーネル・サンダースに阪神タイガースの帽子をかぶせると
髭を生やした白人でバースになってしまう場面…私的にはツボだ!
たくさん笑って、幸せな気持ちにしてくれる…新作は素晴らしい。
仲入り後は彦丸さん。上手いなあ。きれいな噺家さんだ。
見ていて…何となく…今日はじめて思ったのだけど、菊之丞さんに似ている。
頭蓋骨の形状?首が長いあたり?目がキラキラしている。
それはいいとして、バカの番付で釣りと来た!噺は「唖の釣り」である。
最高に面白い噺。与太郎さん大活躍のこちらも好きな噺である。
与太郎のバカ面と七兵衛さんの顔が…上下でこまめにきちっと変わっていて、
表情の変化が実に豊かで、彦丸さんは芸が細やかだ。お見事。
私の中では、大いに期待の二ツ目さんである。来年も注目の存在。
第1部のトリは世之介師匠。毒舌マクラは…今日は少々軽めで、
でもマクラから爆笑で盛り上げて、噺でじっくり聞かせる…
世之介師匠もいつも密度が高くて、凝縮されていて、すごい。
今日は「茶金」で、でもこの噺…借金で逃げてきた油屋さんだが、
「はてなの茶碗」と茶金さんの商売上手のおかげで…
一度は三百両という金を手に入れるのに…それがオチの
「水瓶の漏るの…」を聞くと、結局、摩っちゃうのかな?というので、
金に縁のない人のところには、金は残らないのだな…という
何だか悲しい…って、そこまで深読みすることないのだけれど、
ちょっと考えさせられてしまう…今日はそんな「茶金」であったのだ。

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今日のお見送りは小ゑん師匠。
ありがとうございました。

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いつもながら散歩に出かけて、湯島天神にお参り。
男坂である。イチョウがきれいだったので、写真を一枚。

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これから合格祈願で賑わうシーズンだけど、
年末も近づいて、そろそろ参拝者が増えてきたようだ。
来年もまたよろしくお願いします。

第2部
柳家緑太:たらちね
金原亭馬遊:火事息子
柳家禽太夫:くしゃみ講釈
三遊亭金時:淀五郎

開口一番の緑太さん「たらちね」の後、順番が変わって
馬遊さんから。最近覚えたばかりという「火事息子」を披露。
人物の描き方に関して、ちょっと私の好みとは違うかな…
臥煙と呼ばれる火消し人足となった勘当の若旦那だが、
全身に刺青を入れて…というのは、色白でいい男なのであり、
見た目だけでも迫力を出そうということなのか…
外見は変えられても中身までは変えられないのであり、
語り口や性格は、若旦那の面影を残していてほしいのである。
その辺は「船徳」や「唐茄子屋政談」などとも共通で
特に後半の両親と対面する場面では重要だと思う。
火消しだからといって、ただ威勢よく、荒々しく、がさつ者だと、
「火事息子」の人情噺的な要素が生きてこない。
この噺には火事の場面はなくて、火事のおかげで
家に戻ってきてくれた息子の噺なのである。
というのは、親から見た息子のことが描かれているのであり、
その点、私自身も息子の立場なので、まだまだわからないのだが、
「火事息子」という噺も傑作で、深いものがあるなと考えさせられる。
続いて禽太夫さんだ。ちょっと久しぶりになってしまったのだけど、
大好きな噺家さんで…迫力の爆笑で圧倒する「くしゃみ講釈」は絶品。
なのたが、禽太夫さんの「くしゃみ講釈」は前にも聞いたことがあって、
得意ネタなのかな…何度聞いてもよくて…大いに楽しめたのだけど。
今日のトリは金時さんの「淀五郎」である。この噺も大好きだ。
澤村淀五郎を中心にして、四代目市川團蔵と初代中村仲蔵という
ふたりの名題役者が登場するが、皮肉團蔵とその一方で
深い優しさに満ちた仲蔵という…ふたりの淀五郎への接し方は異なり、
その好対照が物語に劇的な展開を生み出していくのだが、
金時さんは穏やかな仲蔵のイメージで皮肉團蔵は似合わないな…って。
そういう表面的なことはどうでもいいのだけれど、中身を考えることにして
芝居の上で…だが、淀五郎を追い詰めていく存在の團蔵なのであり、
そちらは厳しく、辛く当たって、まさに皮肉で嫌味な役者であってほしい。
しかしそれも淀五郎の実力を買ってのことか…仲蔵も指摘の通りで、
忠臣蔵四段目を通して、役者のそうした深い心理が浮かび上がってくると…
「淀五郎」という噺も傑作なのである。淀五郎に本当に切腹しようとまで
追い詰めていく團蔵の描写では、憎たらしく…きつく…役者魂って恐いという
そんな團蔵が理想かな…と考えさせられた。すると後半にいって、
結局は仲蔵の優しさが身に染みるのであり、なんてことを考えていたら
もう一方の「中村仲蔵」の噺が聞きたくなってしまったのだ。
今年の黒門亭は、こんなところで…一年間ありがとうございました。

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お見送りは第2部の番頭で歌扇さん。

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2011年12月17日 (土)

今日の月は…月齢20.9

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朝から快晴で気持ちのいい土曜日である。
西の空にまもなく沈もうとしている月。
時間は9時28分で…月齢20.9である。
皆既月食から一週間、明日が下弦の月。

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2011年12月16日 (金)

三遊亭天どん 「クリスマスの夜」

ラジオデイズからダウンロードした天どんさんの三席。
演目は「手足」「再編家族」「クリスマスの夜」である。
「手足」は2009年9月15日にお江戸日本橋亭で収録。
「再編家族」と「クリスマスの夜」は2007年12月14日に
同じく会場はお江戸日本橋亭。面白い。実に楽しい。
やっぱり新作はいいなあ…天どんさんは大好きだ。
独特の雰囲気をもっている人で…はまると心地いい。
「クリスマスの夜」がまさに今の季節の噺であり、
実演を聞いたことがあって、お気に入りの噺である。
新作は筋をあまり書いてはいけないのだけど、
泥棒と子供のふれあいが描かれて、心暖まるストーリー。
隣り合わせの家族が合併する「再編家族」も…
言葉遊びの「手足」も…聞けば聞くほど実にいい。

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横浜の風景から 208

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瀬谷区阿久和東2丁目の小金山から
今日の風景である。時間は15時59分。
夕方、急に曇ってきて、恐ろしげな夕暮れ。
晴れていれば、ここから富士山が見えるのだが…

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2011年12月15日 (木)

林家きく麿 「撤去します」

今日はラジオデイズからダウンロードした
きく麿さんの「パンチラ倶楽部」「撤去します」の二席。
めちゃくちゃ面白い。こんな感想が出てくるので、
私は本当に新作落語が好きだな…という。
新作の場合には、演者と聞く側の間にある相性、
好き嫌いというのがよりはっきりしてくると思うのだけど、
ツボにはまるか?はまらないか?は作者の着眼点にある。
きく麿さんもマニアックなところを付いてくるけれど、
何とも不思議な世界観というか…魅力的だ。癖になる。
正直なところ…最初の頃はそれほどピンとこなかったのだが、
聞いているとじわじわ浸透してきて、いつの間にか病みつきに。

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2011年12月14日 (水)

相棒ten 9

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水曜日の夜は「相棒ten」である。
今日は第9話「あすなろの唄」で…
国益となるような重要な研究を守るために…
というので、共同研究者を殺してしまうという展開は
これまでにも似ている話はあったと思うのだけど
専門的な知識や最新技術らしき話題を盛り込んで
すっかり夢中に引き込まれてしまう。緻密な演出。
犯人は、この研究は自分にしかできない…というけれど、
代わりの人材は必ず出てくるのであり、受け継がれていくのだ。
というので、神戸くんが採取してあったバクテクロリスを
大学に届けるといい出すのである。といった救済が今日のオチ。
年内はこれで終わりのようだ。次回は元日SP…楽しみ。

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2011年12月13日 (火)

ウラディーミル・アシュケナージ 5

アシュケナージ指揮クリーブランド管弦楽団による
ラヴェルのスペイン狂詩曲、マ・メール・ロワ、
優雅にして感傷的なワルツ、ラ・ヴァルス
1990年3月にマソニック・オーディトリアムで収録。
アシュケナージはピアニストとしても指揮者としても
大好きな存在で、選曲の魅力もあって、
このCDは当時、発売してすぐに買ったのだが、
正直なところあまり面白いと思えなかったことがあり、
久しぶりにいま聞いてみると…決して悪いことはないけれど、
アシュケナージのピアニスト的方向性が顕著なのであって、
音をとにかく丁寧に響かせて、細部を精密に扱い、
隅々にまで緻密な客観性というのが行き届いているので
聞いているこちらに興奮が存在しないということがいえるのだ。
クリーブランド管弦楽団も独特の名人芸的演奏で
シャープな感覚が冴えわたり、爽やかな印象は特徴でもあって、
ラヴェルの音楽の洒落た味わいとは、ちょっと別世界。
でも録音が優秀で、ディテールが非常に明瞭に描かれており、
これはこれで注目すべき点は大いにあって、
その辺を受け止めると…今ならば面白いといえそうだ。

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2011年12月12日 (月)

落語につぶやき 141~陳宝軒

落語協会のインターネット落語会で
アーカイブスの中に林家きく麿さんの「陳宝軒」があって、
2010年の真打昇進のときの池袋演芸場での高座だが、
マクラを聞いていると10月25日の映像のようで…
これが面白い。とにかく面白い。最高だ。大好きで…
「陳宝軒」という噺は、つまり九州弁の「金明竹」である。
古典落語で通常の「金明竹」は上方弁だが、
有名なのは圓丈師匠の名古屋弁「金明竹」だったり、
小袁治師匠の山形弁の「金明竹」もあったり、
いろいろな噺家が他にも各地方の「金明竹」というのを
演じているけれど、きく麿さんは北九州の出身で
それにちなんで九州各県の名産品が並んでいる。
噺の構成は忠実に「金明竹」のストーリー展開だが、
中身は完全にきく麿さんによる新作で…そこが魅力。
九州弁の高速の言立てで聞かせる噺だけど、
聞き違えて勝手に作り出すとんでもない物語というのも
きちんとできていて、これは傑作だ。本当に面白い。

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2011年12月11日 (日)

12月11日の感想

今日も鮮やかな快晴だったのだけど
出掛けずに…ゆっくりしようかなと…日曜日だし、
何をしようかな…と考えていたら
母が障子を張り替えると…結果的に今日は
「障子の張り替え日」ということになったのだ。
16時前には終わったけど…といっても
この時期、15時には日が陰ってくるのである。
年内にすることはたくさん…ひとつ完了。

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2011年12月10日 (土)

今日の月は…皆既月食

今日は月齢14.9の満月で皆既月食である。
夕方は富士山も見えるぐらいに晴れていたのに…
ちょうど月食がはじまる時間、薄い雲に覆われて、
月が欠けていく様子は雲の向こうに見えていたのだが、
三日月よりも細くなって、これから皆既月食という頃、
雲が移動してくれて、きれいに見えたのである。感動。
欠けた部分は赤く光って、久しぶりに見事な月食だ。
そして皆既月食中、空は晴れわたり、星も見えて、
赤い月が暗く光っている。血が騒いでしまう。
壮大な天体ショーに興奮してしまった。
午前0時をまわると、月が復活してきて、
下弦の三日月が眩しく光ってきた。すごかった。

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今日の風景から~大和市

20111210c1

綾瀬市深谷中の深谷神社から40分ほど歩いて、
大和市に入り、代官1丁目にある鬼子母神。

20111210c2

「鬼子母神」である。大和市にもあったのだ。

20111210d1

鬼子母神のすぐ近くで、歩いて数分のところにある
同じく代官1丁目の田中八幡宮。

20111210d2

鮮やかな朱塗りの鳥居が印象的だが、
田中八幡宮も立派である。

20111210e1

引地川沿いに10分ほど歩いて、
大和市福田にある御嶽山神社。
長野県木曽の御嶽山に参拝する山岳信仰で
明治11年に講中により築かれた塚山。

20111210e2

御嶽山信仰の講中が盛んであったのは明治の頃だそうで
当時は塚山の高さも倍ぐらいあり、
社殿も築かれていたそうである。
右の石塔で猿田彦神も祀られていた。

大和市福田から1時間20分ほどで
上和田を経由して、横浜市瀬谷区に入り、
ここまで来ると慣れた道だが、宮沢を通って、
瀬谷区阿久和西、阿久和東から旭区へ。帰宅。

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今日の風景から~綾瀬市

今日は朝から快晴で、少し寒いが…
気持ちのいい天気でたっぷり歩きたいと
大和から自宅だと軽めで、時間も短く、
足を延ばして、相鉄線の相模大塚まで行って、
厚木飛行場の西側をまわって、
綾瀬市を経由して、歩いてみることにした。

20111210a1

相模大塚の駅から15分ほど歩いた
綾瀬市蓼川2丁目にある蓼川神社である。

20111210a2

社殿の右側には、地神塔や道祖神など
石塔が多数集められており、
その中から双体道祖神である。

20111210a3

そして社殿の左側には、庚申堂があった。
「庚申」の書も飾られ、立派である。

20111210a4

中央には青面金剛の庚申塔。

20111210b1

蓼川神社から50分ほど歩いて、
綾瀬市の大上、寺尾南、深谷上を経由して
深谷中5丁目にある深谷神社。

20111210b2

深谷神社もたいへんに立派で境内が広い。
イチョウが黄葉して、きれいであった。

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2011年12月 9日 (金)

今日の月は…月齢13.9

20111209d

いよいよ明日は皆既月食である。
その前に今日は月齢13.9の月。
瀬谷区宮沢3丁目にいて、東の空に見えた月。

20111209e

月を拡大して見ると…ほぼ満月に近く、
雨の後で空気が澄んでいるのか、実に美しい。
16時24分で日没の直前だ。寒かった。

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横浜の風景から 207

朝のうちは雪の混ざる冷たい雨だったが、
午後からは晴れてきて、すっかりいい天気になったので、
夕方、郵便局へ行った後、一時間半ほどの散歩へ。

20111209a

瀬谷区阿久和東2丁目の住宅地にて
三本の高圧線鉄塔が重なって、
面白かったので写真を一枚。

20111209b

瀬谷区宮沢3丁目の宮沢神明社にお参り。
日没間近の時間で…誰もいないひっそりとした境内。

20111209c

宮沢神明社の鳥居の横にあるイチョウの木だが、
黄葉して、夕方の澄んだ空気できれいだったので…

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2011年12月 8日 (木)

シュトゥットガルト放送交響楽団

ロジャー・ノリントン指揮シュトゥットガルト放送交響楽団で
マーラーの交響曲第9番を聞いている。
2008年9月5日にシュトゥットガルトのリーダーハレ、
ベートーヴェン・ザールでライブ収録されたもの。
ノリントンがピュア・トーンでマーラーに取り組むようになったのは
ワルター指揮ウィーンフィルの第9番の録音を聞いて、
20世紀初頭のマーラーの時代の響きに確信がもてたからであり、
ここでの演奏は自信に満ちて…ということがいえるだろう。
管弦楽の編成も大きいし、音楽の動きが激しいので、
現在の一般的な演奏に比べ、それほど大きな違いはないけれど、
ときどき…ここはこういう響きだったのだ…という
ハッとする瞬間もあって、さすがにノリントンの解釈である。
いつもながらなぜこんなに新鮮な響きを創造できるのか…
という考えさせられる演奏でもあって、興味は尽きない。
ノリントンは第2楽章で大きく動きを見せて、
舞曲の要素を大胆に強調しているわけだが、
第3楽章の活力ある音楽を聞いても…
マーラーのこの交響曲は死への絶望感よりも
そうした状況の中で作曲を続けていることの喜び…
希望を音に託し、想いを未来に伝えようとしているのではないかと
ノリントンのこの解釈は素晴らしいと思う。ときに明るく輝きに満ちて、
シンプルな中に豊かな跳躍の存在する感動的なマーラーだ。

Hanssler CD 93.244

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2011年12月 7日 (水)

相棒ten 8

20111207

水曜日の夜は「相棒ten」である。
今日は第8話「フォーカス」で…
複雑で難しくて、しかし終わってみると面白かった…という。
何しろ9時半頃には、犯人はすでに捕まっていて、
その背景に隠された…本来ならば見えなかったものが、
しだいに浮かび上がってきたときに…
殺されて当たり前だと思われていた男が、
本当はそうではない…真実は誤解の中に埋もれていたことに
気付くのである。というのは、「相棒」ではよくある展開。
しかし緻密であるので、毎度のことながら夢中になってしまう。

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2011年12月 6日 (火)

ダニエル・バレンボイム

バレンボイムの最新盤でリストのピアノ協奏曲。
ピエール・ブーレーズ指揮シュターツカペレ・ベルリン。
2011年6月にエッセン・フィルハーモニーでライブ収録。
ルール・ピアノ・フェスティバル2011での演奏である。
これは面白い。恐ろしく雄大な演奏だ。
特に第2番では、リストの怪奇趣味が爆発して、
ここまで音楽に深く踏み込んでいることも珍しい。
バレンボイムの音は非常に美しくて、じっくり歌いこんで、
それゆえにその対称にあるグロテスクな要素が際立って、
表現の幅はかつて聞いたことのない広がりを見せている。
とにかく出会ったことのないユニークさであり、
バレンボイムの個性が存分に発揮されている。
あのブーレーズの存在をすっかり忘れさせて…
何という大きさであろう。ここまでとは思わなかった。
2曲のピアノ協奏曲で圧倒されてしまうのだが、
アンコールがまた感動的だ。奇跡の美しさである。
コンソレーション第3番と忘れられたワルツ第1番。
ホロヴィッツ以来の衝撃というか…至極の逸品である。

DG 00289 477 9521

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2011年12月 5日 (月)

横浜の風景から 206

20111205b

夕方、郵便局に切手を買いに行ったのだが、
そのまま一時間ほどの散歩に出掛けて、
瀬谷区阿久和東4丁目の熊野神社にお参り。
日没の頃で辺りはだいぶ暗くなっていたが…
ひっそりとした神社の境内である。

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今日の月は…月齢9.9

20111205a

雨の後で昨日も快晴だったのだけど、
晴天は今日も続いて、夕方には
南の空高くに月が見えた。
16時04分で月齢9.9の月。
これからの暦を調べてみると
12月10日(土)が皆既月食だそうだ。
月齢14.9の満月である。月食の時間は、
20時31分にはじまり、2時31分に終了。
12月18日(日)が下弦の月(月齢22.9)。
12月25日(日)が新月(月齢0.4)。

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2011年12月 4日 (日)

落語につぶやき 140~富久

昨日の黒門亭で聞いてきた小満ん師匠の「富久」。
先日も書いたのだが、年末・年越しの噺が大好きで…
中でも掛取り風景の「掛取り」「言訳座頭」「睨み返し」と
慌しい大晦日の攻防は格別だ!と思っているのだが、
でもやっぱり…一番は「富久」だと…最高である。
小満ん師匠の「富久」は、八代目桂文楽から伝わる…
やはり「富久」といえば、黒門町の文楽師匠だ。
一九師匠の「富久」も聞いたことがあって、
もちろん小満ん師匠から伝わっているので、
忠実に桂文楽の型を継承した感動的な「富久」であった。
小三治師匠の「富久」もあって、ものすごくいいのだけど、
そちらはちょっと違うので、いまは聞かないことにして、
でも年内にもう一度ぜひ聞いておきたい気分である。

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2011年12月 3日 (土)

黒門亭で清麿・小満ん・伯楽

今日は小満ん師匠の「富久」を聞きに黒門亭へ。
去年もちょうどこの時期に鈴本で師匠の「富久」を聞いていて、
どうしてももう一度聞きたくて、ひどい雨の中、決死の覚悟で!
黒門町の桂文楽から伝わる極めつけの「富久」である。
そして第2部のトリは伯楽師匠で…ネタも「お直し」。
こちらも素晴らしい。今日はいい噺が聞ける!
さらには…私は清麿師匠が大好きで…うれしい顔付けだ。
それにしても午前中の雨にはまいった。びっしょり濡れて…
にもかかわらず、第1部はかなりの盛況だったのには驚いた。

第1部
柳家いっぽん:道灌
古今亭ちよりん:やかん
天乃家白馬:初天神
夢月亭清麿:恐怖のタクシー
柳家小満ん:富久

前座さんは前回(11月第2週)に続いて、いっぽんさん。
第1部が「道灌」で…第2部は「寿限無」だったが、
前も書いていると思うけど、声が出て、それがよく通るので、
まずは恵まれているし、何より高座での度胸がありそうで、
これからが楽しみな存在だ。そして今日のネタでは「寿限無」で
高速な言立てだけど…バッチリで、迫力の展開で圧倒していたと思う。
「道灌」に続いて、「やかん」「初天神」とネタ的にはあらら…という感じだけど
でも「やかん」は結構久しぶりで、何だかとても新鮮に楽しめた。
知ったかぶりの先生(先に生まれて、先ず生きている)とのやり取りで、
「道灌」のご隠居さんと状況は似ているが、いっぽんさんに比べて、
ちよりんさんだと…やっぱりかわいらしい仕上がりなのである。
白馬さんが「初天神」。前座さんではよく聞いているけれど、
だいたい団子の蜜壺にチャポンまでが多い気がして、
今日はその後の凧上げでお父っつぁんが夢中になるところまで…
これもまた、意外に…かえってなかなか聞けないような、楽しい噺。
そして清麿師匠。前半のお喋りから…深い内容の貴重な話題が多いと
私はいつも思っているのだけど、実に味わい。たまらなく心地よい。
こういう話…私はやっぱり好きである。噺の方は新作だが、
営業で見事に契約をまとめてきた渡辺部長とそれを補佐する桃井。
そして三年前にリストラされた空気の読めない男…清武という
これまた…あらっという設定だけど、情景描写における
細やかな描き込みが何とも清麿師匠独特の語り口で絶品だ。
マニアックなのだろうけれど、それが魅力である。
仲入り後は江戸の年末の風景に戻って、小満ん師匠の「富久」。
好きな場面がいくつかあって、久蔵さんが長屋の自宅で酔って、
もし富くじが当たったら…というひとり妄想を喋るところ、
火事見舞いの帳付けで再び酔っ払うところもいいし、
ここが呑んで呑んで、そして食べて、最後はへべれけで
浅草鳥越見当が火事だと久蔵さんは起こされて、
そこで旦那が…そんなことはないけれど、万が一のときには
他に行ってくれるな。必ずここに戻ってくるのだよ…と
優しい言葉をかけて久蔵さんを送り出す場面、ここが感動的で
私的には一番好きなところか。この旦那が実にいい。
久蔵さんは浅草阿部川町へ勢いよく戻っていくのだが、
ここが…文楽師匠が小満ん師匠の語りの中に甦ってくるようで
最も高揚感のある場面である。火事の大混乱の中、
逃げてくる人とぶつかっては、その緊迫した空気が伝わってくる…
本当にすごいのだが、盛り上がった後には、火事で長屋が焼けて、
久蔵さんのひどく落胆して、悔しがって…愚痴をこぼすその様子に
ひとりの人間の感情の動きが浮かび上がってきて、噺が豊かに…
情景に色がついてくる辺りは、何とも素晴らしい。
「富久」という噺は本当に傑作だと思うのだけど、こうしていろいろと
思い出しながら書いていると…ますます熱くなってしまうのである。
オチに関して、大神宮様の御祓いと「町内にお払いをします」という
一年を終えるのに今年お世話になったお札を御祓いする…というのと
大晦日の掛取りで借金の支払いをするという…この掛け言葉に
ここにも年の暮、締めくくり的なものが感じられて、
久蔵さんは富くじのおかげで、これから幸せな年越しを迎えるわけだが、
実におめでたい…明るく…気持ちのいい…年末には欠かせない噺である。

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ちよりんさんがお見送り。

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外に出たら雨は上がっていて、晴れ間も見えて、
いつもながら、湯島天神にお参りしてきた。

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鳥居の横のイチョウの木だが、まだちょっと青いけれど
雨の後ですごくきれいだったので、写真を一枚。

第2部
柳家いっぽん:寿限無
林家久蔵:勘定板
柳家福治:転宅
金原亭伯楽:お直し

第2部の開口一番でいっぽんさん「寿限無」の後、
久蔵さんが楽しいお喋りと「勘定板」である。
些細な勘違いがとんでもないことを引き起こして、
ここでの田舎者って、この先どうなってしまうのだろう…という
「勘定板」という噺はすごい噺なのだが、でも言葉の違いで
こういう場面は、かつてはたくさんあったのであろう…と
いまの人はバカバカしく笑っているけれど、噺の方は真剣で
なかなか江戸の様子を伝えてくれている。
福治さんは「転宅」だった。こちらもお馴染みの噺だが、
そういえば、私の中では久しぶりかもしれない。
そして楽しかったのだ。落語の方にはよく出てくる
間抜けな泥棒だけど、こういっては失礼なのだが、
福治さんが似合いすぎで、その様子…上手すぎる。
それにしても面白かった。私的にはツボにはまって、
そして…福治さんも何回も聞いているけれど、
なんか今日の「転宅」で魅力を知ってしまったような…
ふと気付くときってあるけれど…それが今日の「転宅」なのである。
今日のトリは伯楽師匠の「お直し」。絶品だった。
マクラを長めに…昭和33年当時の思い出話であり、
伯楽師匠が学生だった頃の経験談で…吉原ではないけれど
横浜の赤線地帯の話題、赤線、青線、落語ではよく聞くが、
具体的にはどういうものだったのか、きちんと説明してくれて、
「お直し」という噺に深みや奥行きを与えてくれた。
現代人にとっては、実際のところ…あまり好ましい話題ではなく、
負の歴史というか、普通の人は避けようとしている部分ではないかと…
でも戦後の昭和33年まではたしかに存在していたものなのであり、
落語家が語る噺としても知識の域に限られてきているのであって、
つまりはあと少しもすれば、滅びゆく…忘れられるものなのであろうと。
しかし今日の伯楽師匠の噺を聞いていると、何とかして
語り継いでいかなくてはいけないのではないか…って
そういう気もしてきた。噺の方は志ん生師匠の「お直し」が
基本になっていると思うのだけど、伯楽師匠の説明だと
誰かに習ったというのではなく、記憶や経験を踏まえて
自分で創り上げた「お直し」であると…たしかにそうした仕上がりで
だからこそ…説得力がまるで違う…重みがあったのだ。
古今亭の噺家にとっては、まさに大ネタであると思うし、
師匠もなかなか掛ける場所がないといっていたけれど、
知識に終わらない…しっかり身のつまった「お直し」で
ぜひこれからも語り続けてほしいと思う。貴重な噺を聞けた。

20111203d

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2011年12月 2日 (金)

落語につぶやき 139~大晦日

12月に入って、今日などはすっかり寒いのだが、
噺の方は年末の風景という季節である。
大晦日だ。「芝浜」とか「文七元結」もあるけれど、
私は賑やかなところで「掛取り」の噺が大好き。
今日は以前に落語研究会で放送された
権太楼師匠「言訳座頭」とさん喬師匠「掛取り万歳」を
聞いている。取る側と取られる側の攻防がすごい。
二席ともとにかく面白くて、やっぱり冬の噺はいい。

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2011年12月 1日 (木)

チョン・キョンファ 1

考えてみるとチョン・キョンファのヴァイオリンって
これまであまりきちんと聞いてこなかったような…
ということで、今日は1970年の演奏を聞いている。
チャイコフスキーとシベリウスのヴァイオリン協奏曲で
このディスクがデビュー盤だったそうである。
アンドレ・プレヴィン指揮ロンドン交響楽団で
1970年6月にロンドンのキングズウェイホールで収録。
独特の激しさをもって、情熱的な演奏をしているが、
音楽も音色もまだ堅い感じがして、これが時間とともに
しなやかさを増していくのか…それは確認しなければなるまい。
強靭な集中力と緊張感のある響きで、聞くものを夢中にする…
その存在感は凄まじく、さすがにチョン・キョンファである。
アンドレ・プレヴィンとロンドン交響楽団も素晴らしい。
チャイコフスキーがロシアで…シベリウスは北欧…とか
音楽の地域性みたいなものはあまり感じさせないが、
まさに協奏曲の醍醐味を満喫させる充実の演奏で
チョン・キョンファの独奏を大きく盛りたてている。

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